LGBTの人権にまつわる議論や理解が進むアメリカで、近ごろ大きな反響を呼んでいる話題をコスモポリタン アメリカ版から。

雑誌『ナショナルジオグラフィック』の2017年1月号が、その長い歴史において初めて、トランスジェンダーを表紙に起用したのだとか。表紙を飾る栄えある人物に選ばれたのは、カンザスシティに暮らすわずか9歳の女の子、エイヴリー・ジャクソンちゃん!

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

嬉しさで手が震えて、キーボードを打つのが大変! ハッシュタグは、「#transisbeautiful」(#トランスジェンダーは美しい)!

表紙に掲載された娘の写真を、母親のデビさんは自身のTwitterで紹介。

ちなみにエイヴリーちゃんが表紙に起用されるきっかけとなったのが、こちらの動画だったのだとか。

[youtube ]https://www.youtube.com/watch?v=XUN75MGqdpU&feature=youtu.be[/youtube]

デビさんは、「エイヴリーは決して特別な子ではない」ということを伝えたくて、エイヴリーちゃんが7歳のときに自分自身について語ったこの動画を作成。動画は<ニューヨーク・タイムズ>の『Transgender Today』(トランスジェンダーの今)という連載にも取り上げられ話題に。

動画の中でエイヴリーちゃんが語ったのは、胸を打つこんな言葉の数々。

「私が生まれたとき、お医者さんは私のことを"男の子"だと言ったみたいだけど、私の心は知ってたの。"私は女の子だ"って」

「だから、男の子として扱われるのがとてもつらかった

「初めてフリフリのドレスを着せてもらったときは、すごく嬉しかったわ」

「でも、本当は女の子なんだってことを、ママやパパに打ち明けるのが怖かったの。だって本当のことを言ったら、私のことを愛してくれなくなったり、外に追い出したり、ご飯が貰えなくなるんじゃないかって思ったから」

幼い少女が心の中でこんな葛藤を抱えていたかと思うと、想像しただけで胸が痛むけど、自分に嘘をつくことに限界に感じたエイヴリーちゃんはついに両親に「私は、本当は女の子なの。私の心は女の子なの」と告白。その時ご両親は娘の気持ちを理解し、彼女に寄り添い、変わらぬ愛を注いでくれたのだそう。

それ以降、キリスト教の保守派である母親のデビさんは、娘のジェンダーアイデンティティへの理解を求めて、講演活動を開始。父親のトムさんも<ニューヨーク・タイムズ>に寄稿し、こうコメント。

「私はエイヴリーを愛しています。何があっても、彼女は私の子どもに変わりはないから。娘には自分を愛し、幸せで、健康で、そして社会の役に立つ人になってほしい」

またエイヴリーちゃんも、動画の最後で力強いメッセージを発信。

「私は自分に誇りを持ってるの。トランスジェンダーであることや女の子であることにね。トランスジェンダーだけど、私は普通の女の子。普通のトランスジェンダーの女の子として生きているのよ」

「トランスジェンダーでいるのは大変なこともあるけど、なりたい自分でいられるって大事なことでしょ

『ナショナルジオグラフィック』誌も、表紙に「女の子でいることで最高なのは、男の子のフリをしなくていいこと」という、エイヴリーちゃん自身の印象的な言葉を掲載。

LGBTやトランスジェンダーの子を持つ親たちに向けてだけでなく、"自分が自分らしくいることの大切さ"をすべての人に教えてくれたエイヴリーちゃん。すくすくと、素敵なレディに育ってほしいですね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

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