動物が喋れたら。肉を食べますか?【Mamiの気になりニュース】

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ランカスター大学の社会心理学者ジャレッド・ピアッツァ氏が発表したコラム「If meat could talk, would you still eat it?(肉が喋れたとしたら、それでもあなたは食べますか?)」が、先月、多数の海外メディアに取り上げられ大きな話題となりました。

コラムの中でピアッツァ氏は、「人々は罪悪感を避けるため、自分が普段よく食べている動物の知能に関する情報は無視し、食用でない動物や、他国の文化で食べられている動物の知能に関しては重要視する傾向にある」という研究結果を紹介しています。

その上で、将来的にテクノロジーを用いて動物と会話ができるようになったら、人間は肉を食べるのをやめるのか、という議論について、「動物はすでに人間に話しかけており、単に人間が無視しているだけだ」と述べています。

確かに、犬の知能の高さはテレビでも散々紹介されますが、例えば牛に長期の記憶があり、仲良しの親友を作るなど社会性が高いこと豚には高い知能と学習能力があり、人間の3歳児に認知機能テストで勝つことや、温厚で愛情深い生き物であることは、あまり知られていません。

「The price of milk, cheese (dairy) and veal - separation of a cow and her calf (牛乳、乳製品、仔牛肉の代償―母親牛と赤ちゃんの離別)」と題された、たった2分弱の動画を見るだけで、動物は確かに意思表示をしており、それを人間が利益のために無視していることがわかります。

生まれたばかりの赤ちゃんは、数時間で母親から引き離されます。出産したばかりの母親の母乳は、少しでも多く牛乳として売るため、赤ちゃんには一滴も与えられません。母親に必死でついていこうとする赤ちゃんを、人間が無理やり引き離し、車に乗せて走り出すと、母親がどこまでも走って追いかけてきます。

この動画によると、赤ちゃん牛は、女の子なら5~6歳まで母乳を出すために繰り返し妊娠させられたのち、食用肉になるため殺されます。男の子なら、仔牛肉にするために生後数ヶ月で殺されます。

私たちは、24時間営業のコンビニに牛乳、チーズ、卵などが常に何種類も並んでいる状態にすっかり慣れています。またスーパーに行けば様々な肉が売っていて、いつでも手軽に購入できる。利益を追求しつつ安定した大量の供給を作り出すために、どれだけの動物が劣悪な環境の中で犠牲になっているか、また畜産によっていかに環境が破壊されているのかは、ほとんど語られません。

これは値段だけを見て、とりあえず安いものばかり購入する消費者側にも問題があります。「安くないと消費者に買ってもらえない」という状況によって、生産者はコストをぎりぎりまで下げて利益を確保する必要があります。そんな自らの死活問題のなか、たしかに動物の権利などと言っていられない。

近年、ベジタリアン(肉・魚は一切食べない)やヴィーガン(肉のほか乳製品や卵など動物性の食品を一切食べない)の人口が増加しており、例えばイギリスでは人口の12%が該当すると言われています。長い間、ヴィーガンの食生活はたんぱく質が足りないのではと言われてきましたが、先日、世界的人気を誇る総合格闘技イベントUFCで、ヴィーガンを公言しているネイト・ディアズ選手が連勝中の世界ランク3位の選手にあっさりと勝利し、ヴィーガンでもUFCで勝てるほどの筋肉とスタミナをつけられることを証明し、大きな話題になりました。

私の友人は、養殖以外の海産物は家畜ほど劣悪な扱いを受けていないという理由から、もう長年、動物の肉は一切食べず、シーフードを食べています。これはペスカトリアンと呼ばれます。また、バイリンガルニュースにゲストで来てくれたゲストの数人は、臨機応変なヴィーガン生活を送っています。これはつまり、普段は動物性の食品は避けるけれど、誰かが自分のために作ってくれたものや、旅行先の国で新しい食べ物に挑戦するときなどは、ありがたく頂くということ。

私自身はまだまだ勉強中ですが、なるべく食べる肉の量を減らし、代わりに野菜・果物・豆腐・養殖以外の魚を食べ、乳製品は買わず、卵は平飼いのものだけを購入するようにしています。平飼いの卵は、ケージ飼いの普通の卵の倍ほどの値段ですが、人件費も手間もかかる上に、値段が上がるため市場競争的には不利になるというリスクを請け負ってまで、平飼いの卵を生産してくれている方々をサポートするつもりで購入しています。

私ひとりが肉や乳製品の消費を辞めたり減らしたところで、業界自体に変化を与えられるわけではありませんが、少なくとも自分は個人として動物の非倫理的な扱いや環境破壊を金銭的にサポートしたくない、加担したくない、という思いから、自分のできる範囲で取り組んでいます

今月初めには、Menphis Meats 社が、幹細胞を培養してできた肉をミートボールにすることに成功して、世界的なニュースになりました。従来の畜産に比べて、動物を殺す必要がなく、抗生物質や添加物も入っていないうえ、温室効果ガスを90%削減できる培養肉は、20年後には普通にスーパーで売られるようになると同社CEOは述べています。

殺すための動物を一から育てるのではなく、幹細胞で最初から肉の部位を育てることが一般的になれば、動物を殺して肉にすること自体が、将来的にはなくなるかもしれません。

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