Mamiの気になりニュース番外編】

「バイリンガルニュース」のMCを務めるMamiが、ちょっと気になるニュースをピックアップ。ライターyokoが深掘りした記事をお届けします!

アメリカで、8歳~19歳の子どもたちが「環境問題への対策を怠ってきたために若者や未来の世代の基本的人権を侵害している」として、政府に対し訴訟を起こしています。

Our Children's Trustという団体が、提訴している内容は、「連邦政府が、温室効果ガスを削減させるための取り組みを迅速に、そして効果的に行なわなかったせいで、人間の活動による地球温暖化が進んでしまっている」というもの。

若者たちに加え、NASAの元トップ気候科学者のジェームス・ハンセンさんも原告の1人として協力しており『未来の世代の保護者』と呼ばれているよう。また、コロンビア大学で気候変動を専門とする教授のマイケル・ジェラルドさんは、ハンセンさんの動きについて、次世代への悪影響を危惧し、提訴を起こしている「驚異的な行動だ」とコメント。

ただ、アメリカ政府と化石燃料関係の企業は、この申し立てを却下するよう要請しているそう。

これまでも、環境問題に関する訴訟は起こされていましたが、人権侵害について言及している点が、今回の訴えの特徴。「自然環境や生態系を守りたいという考えの根底には、自分たちや未来の子どもたちを守りたいという気持ちがあります。利己的に聞こえるかもしれませんが、私たちには、安全でキレイな空気を吸い、自然を楽しむ権利があります」と、原告の1人であるローズ・ジュリアナさんはインタビューでコメントしています。

もし勝訴すれば、政府は大幅な対策を強いられることになります。また、世界中の人々に、気候変動の問題を道徳的な視点で捉え、未来の子どもたちのために今行動を起こそう、という意識改革が繋がっていくかもしれません。