Mamiの気になりニュース番外編】

「バイリンガルニュース」のMCを務めるMamiがちょっと気になるニュースをピックアップ。ライターyokoが深掘りしてお届けします!

アメリカのスターバックスが、売れ残った食べ物を100%すべて寄付することを発表しました。売れ残りを寄付することは多くの飲食企業が取り組んでいますが、コストがかかり物流システムや安全性の確保など企業が対応すべき問題を多くはらんでおり、100%すべてという判断が話題になりました。

アメリカ合衆国農務省によるとアメリカでは、5,000万人が十分な食事を得られておらず、うち1,500万人は子供です。このような現状が、スターバックスが今回の取り組みに踏み込んだ動機である、とプレスリリースで発表されています。

この取り組みに当たって、スターバックスはFeeding Americaというアメリカ最大のフードバンクとパートナーシップを確立。フードバンクとは、店舗の売れ残りや包装の傷みなどで市場に流通できなくなった食品を、企業から寄付を受けて必要としている人たちに配給する活動を行っている団体のこと。毎日、冷凍車がスターバックスの売れ残った食べ物を回収し、Feeding Americaのネットワークに届けられるようになるそうです。

プレスリリースによると初年度は500万食程を、必要としている個人や家族へ届け、5年後の2021年には、アメリカの7,600店舗全ての売れ残り100%に値する5,000万食を寄付することを目標としているようです。

スターバックス食品チームのブランドマネージャー、ジェーン・マリー氏は「食品を届ける際、安全性はもちろん、食感や味を美味しく保ったまま届けることが、今回の大きな課題でした」とコメント。これまでも売れ残ったペーストリーは寄付していたものの、新鮮な野菜やフルーツを含む食品を届けるのは初めての試みだという。

この動きに次いで、他企業も参加を表明し、冷凍車がスターバックス店舗以外の飲食店にも売れ残った食事をピックアップしていくようになる、と予測されています。

食べ物が必要としている人たちに届けられるようになることに加え、食品廃棄の削減に一躍を買うことも、スターバックスが目標としていることです。Feeding Americaの調査によると、アメリカでは年間700億ポンドの食料が捨てられているとのこと。

「我々が先陣を切ることで、他企業にも食料寄付の動きが広まり、飢えで苦しむ人たちを助ける活動が広がることを願っています。それは、スターバックスが考える価値を表現することにも繋がります」と米国スターバックスの会長であるクリフ・バローズ氏は話しました。

日本でも同じようにフードバンクの活動がありますが、農林水産省の調査によるとが、その内容を知っている人は6.3%とごくわずか。さらなる認知と取り組みの拡大が期待されます。