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医療技術の進歩に感謝
医療技術が進歩しても、「出産」は女性にとって体を張った人生の一大事であることに変わりなし。でも、もし麻酔も、緊急手術室も、それどころか専門の医師もいないところで産まないといけない、となったら…。
ここで紹介するのは、コスモポリタン イギリス版がまとめたアメリカにおける出産の100年の歴史を振り返る記事。医療技術の進歩に目を見張りつつ、それぞれの時代の女性の出産体験に思いを馳せながら各時代の出産事情に追っていきましょう。
※この翻訳は抄訳です。
Translation:山下 英子
COSMOPOLITAN UK
この時代はまだ自宅出産がメインで、しかも薬もまだ開発段階。出産を担当するのは助産婦で、医師が出産に関わったのは富裕層の女性たちだけだったのだとか。麻酔も開発はされていたものの、出産には導入されてはいなかったよう。つまり、今で言うところの「自然分娩」が普通だった時代。
1910年代になると、選択肢は少しだけ増えていったよう。まだ助産婦や医師の介助による自宅出産がメインだったものの、1914年には最初の産院が登場。同じ年には「トワイライトスリープ」と呼ばれる、モルヒネやスコポラミンを使用した無痛分娩が登場し、人気を博したのだとか。このトワイライトスリープは、産婦を睡眠状態にしてお産を行うというもの。ただ、この出産方法は産婦も新生児も死亡する率が非常に高かったのだそう。
ちなみに、「The Flexner Report」と呼ばれる文献によれば、当時の医師の90%が公式な教育を受けておらず、薬物に関しての知識も実践経験も十分になかったという記述が。怖すぎる…。
1920年には、出産を取り巻く環境は大きく変化したよう。当時の医師が書いた教材によると、それまでの自然分娩のみの出産から、医学的研究をもとに作られたマニュアルに沿った出産へと移行していったのだとか。この頃から医師は病理学の見地から出産を捉えるように。
大恐慌時代。人々の収入は減ったものの、安全な出産にお金をかける家族は驚くほど増え、この頃には70%の人たちが病院での出産を行うようになったのだそう。そして30年代の終わりまでには、出産には産科を専門とする医師が立ち会うように。この頃には多くの出産に全身麻酔が使われるようになったものの、中には出産について何も思い出せない、という苦情もあったのだとか。
1941年にアメリカは第二次世界大戦に突入、1945年にはベビーブームが到来。医療技術もこの頃飛躍的に進歩し、産婦はその恩恵を受けることに。この頃もまだ全身麻酔は普通に使われていたものの、1942年にはグラントリー・ディックリードという医師により自然分娩の良さを見直す本が出版され、自然分娩が再度評価されるきっかけとなったよう。また1948年には人間の性に関して科学的に研究した『キンゼイ報告』が発表され、性器の働きについての知識が一般にも広がっていったのだとか。
この頃にはおよそ90%の出産が病院で行われるように。また、全身麻酔を用いた出産方法が疑問視されるようになり、全身麻酔による出産に対して抗議の声が上がるように。結果、全身麻酔はほとんど使われなくなっていったそう。また、国立公共衛生看護協会が、妊娠、出産は健康的で家族的なものであるべきだと提唱。エコー診断もこのころ開発されたものの、疾患を持つ産婦や難しいケースにのみ使用されたのだとか。
1960年代から70年代中盤にかけ、病院で出産するアメリカの妊婦は99%に。モニタリングシステムも開発され、医師は出産の間に胎児の鼓動を確認することができるようになったのだとか。産婦、新生児ともに死亡率が大幅に低下し、避妊用ピルが安全テストをクリアしたのも60年代始め。
この頃には陣痛の痛みの対策に様々な方法が登場。全身麻酔はすでに行われなくなり、代わりにリラグゼーション、呼吸法、水中出産、そしてラマーズ法が出産に導入されたのがこの時代。出産クラスへの出席が呼びかけられ、これらの痛み対策を産婦たちが学ぶようになって行ったのだとか。そして、同じくこの頃導入されたのが、脊髄麻酔。しかし、脊髄麻酔には出産の進行を遅らせるという傾向があったため、並行して陣痛促進剤が使用されたのだとか。
この頃アメリカでは国立出産センター協会が創設され、産婦の出産方法はさらに選択肢の広がりを見せることに。産院で産むこともできるし、助産婦に自宅に来てもらって出産することもできるようになった時代。吸引や薬物の服用による麻酔もまだ行われていたものの、半数が脊髄注射による麻酔に変わったのだとか。超音波による検診が一般的になり、産婦とパートナーは、子宮の中の赤ちゃんの様子を見たり、心音が聞けるように。また、メディケア(政府による公的医療保険制度)がサービスを拡大し、より多くの産婦が医療補助を受けられるようになったそう。
病院での出産が主流の時代だけど、医師がこれまで以上に産婦の意思を尊重し、出産に反映する傾向になってきた頃。また、母親の健康状態に焦点を当てた自然出産が奨励されるようになったのも、1つの大きな変化だったよう。遺伝的疾患を検査するための羊水検査が一般的になってきたのもこの時代。さらに90年代には、出産中期に子供の性別を判別することができるように(教えてもらうかどうかは、産婦とパートナー次第)。
病院での出産を望まない人たちが増えてはきたものの、ほとんどの産婦は病院で出産。この時代、アメリカでは約3割の産婦が帝王切開による出産をしたのだとか。それによって、帝王切開のリスクに関するさらなる研究がなされるようになったのもこの頃。また技術の進歩により、3Dの超音波で子供の立体的な姿が見られるように。
いまだに病院で産む産婦がほとんどだけど、これまでにないほど、自宅出産や産院での出産人気が高まっているよう。薬物をできる限り使わずに産みたいと考える産婦が8割を超える中、米国の産婦の3人に2人は出産の際に脊髄注射を受けているという報告も。また、米国では現在出産年齢がやや高齢になっている傾向があり、また産婦の5割は未婚なのだとか。
ちなみに、最近の米国の若い産婦のうち4割が、生まれてくる子供のためにソーシャルメディアを立ち上げているのだそう。
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