ここのところ数カ月、食費を減らそうと奮闘している。わが家には成長期の息子2人と、よく食べる夫と、よく飲む私がいるので、今までエンゲル係数はかなり高めだった。成長とともに食べる量が増えていっている子供いるからそれはしょうがないことだとはいえ、それでも、何か工夫することで、わずかでも食費を減らすことはできないかと考えるようになった。節約できたお金で自分の欲しいものを買ったほうが楽しいに違いないと気づいたというわけだ。

まずやってみたのは、購入する食品自体の量を減らすことだった。これは比較的すぐに達成できる目標だった。次に考えたのは、今まで頻繁に使うことがなかった食材を、積極的に使うことだった。ボリュームがあって満足できて、同時に安いと考えて、辿りついたのが、鶏のむね肉だ。

鶏肉は当然わが家の食卓にも頻繁に登場する食材だけれど、今まではもも肉を使うことが多かった。もも肉は食べやすいし、味もいいし、煮ても焼いてもそれなりの形になってくれるからだ。しかしもも肉は、むね肉に比べてとても高い。家族4人で考えると結構な額だ。一方むね肉は、すこし固いし、食感もパサパサとしているけれど、その安さは無視できないものがある。4人家族でむね肉2枚、約500グラムを食べるとして、100グラムがだいたい90円ぐらいだから、とても経済的だ。そしてその2枚のむね肉を薄くそぎ切りにすることで8枚ほどのチキンカツができあがるとなったら使わない手はない。

むね肉は皮を外して、厚みを確認しながら、1センチぐらいの厚さでスライスしていく。最後の方はササミ肉ほどの大きさになるけれど、それはそれでおいしいフライになるので、心配はいらない。

そぎ切りにした鶏肉を広げて塩こしょうし、次にパン粉をつけていく。小麦粉、とき卵、パン粉という順でつけていってもいいけれど、小麦粉と溶き卵と水で卵液を作って、手順をひとつ省いても問題はない。パン粉は細かいものがおいしい。たっぷりつけて、たっぷり落とすとできあがりがサクサクになる。

揚げるときは、フライパンに1センチから2センチほどの油の量で十分だと思う。両面をこんがりときつね色に揚げたら、できあがりだ。仕上げに生パセリとレモンがあったら最高。そぎ切りにすると、これだけ食べやすいんだ!と感激の味。男子チームに、もも肉とむね肉の差はわからないようだった。

たっぷりの野菜とマスタードでコッペパンに挟むと、まるでお店で買ったかのようなおいしいサンドイッチになった。実は今回使ったコッペパンは滋賀県の名物の刻んだたくわんが入っているもの。これがまた、鶏むね肉と絶妙に合った。勝手コラボレーションで安くておいしくて最高だ。

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材料 (4人分)

鶏むね肉2枚 約500グラム

塩こしょう 適宜

小麦粉 適宜

卵 1

パン粉(細かいもの)適宜

揚げ油 適宜

パセリ 適宜

マスタード 適宜(たっぷりがおすすめ)

レモン 1/2

生野菜 適宜(たっぷりがおすすめ)

コッペパン 1本(市販のお総菜系コッペパンでも可)

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