最近書店の料理本のコーナーに行くと目立つのが、常備菜のレシピ本だ。何かと慌ただしい生活を送っている私自身も総菜を作り置きすることが多いので、こういったタイプのレシピ本は大好きだ。暑い季節になると、1日に何度もキッチンに立つのはつらいから、冷蔵庫を開けてすぐに食べることができる総菜はとても便利。時間のあるときには、こういったレシピ本を参考にして、多めに作り置くようにしている。タッパーに詰まった色とりどりの総菜が冷蔵庫の中に並ぶと、なんとなく安心するのだ。

わが家にも定番の作り置き総菜がある。もう10年以上作り続けていて、私自身もとても気に入っている。今週はその総菜レシピを紹介しようと思う。ただし、紹介と書くまでもないほど、いつも通りの簡単なレシピなので、ぜひ気軽に作ってみて欲しい。

にんにくを3株ほど、皮付きのままバラバラにして、小さめの鍋に入れる。その上に好みのハーブを置く(私はローズマリーを使うことが多い)。そして、にんにくがかぶるぐらいにオリーブオイルを注ぐ。準備はそれだけだ。

鍋を中火にかけふつふつと泡が立ち、ある程度温度が上がったら弱火にして、じっくり煮込む。部屋中ににんにくの良い香りが漂ったらできあがりだ。すばやく火から下ろして、しばらく置いておく。煮込んですぐはほくほくとしたじゃがいものような食感だが、時間を置くとにんにくがオリーブオイルを吸収して、ペースト状になる。このペースト状になったにんにくとオリーブオイルをガラスの保存容器に入れて、冷蔵庫に保存しておくのだ。この柔らかくなったにんにくがなんともおいしくて、ついついいろいろな料理に入れてしまうのだ。

チーズやフランスパンと合わせてそのまま食べてもよし、パスタ、炒飯その他の料理に使ってもよし。生のにんにくをみじん切りにするのは面倒な作業だが、この煮込んだにんにくはスプーンの背で簡単につぶせるほど柔らかいので、様々な料理に応用しやすい。

暑い夏の日、このにんにくをたっぷりつけたバゲットと生ハム、作り置きの総菜をプレートに盛り、キリリと冷えた白ワインを飲むのが、私にとっては最高の贅沢だ。

材料 

にんにく 3株ほど 

オリーブオイル 適宜

ローズマリー 適宜

作り方のポイント

翌日、人に会う予定がない日に食べてください。

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