男性よりも女性のほうがマルチタスクが得意だという研究結果については以前紹介したけれど、<Good Housekeeping>によると、最近行われた調査で、女性は男性よりも脳の多くの領域がかなり活発に動いていることが分かったのだそう。

調査では、精神科医のダニエル・エイメン博士が運営するカリフォルニア州のエイメン・クリニックで、研究者らが46,000もの脳の画像検査を分析。その画像は、被験者(健常者と精神障害者の両方)に認知的作業をやってもらったり、リラックスしてもらう間、彼らの脳の血流を測定したもの。

ジャーナル・オブ・アルツハイマーズ・ディジーズ』に掲載されたその研究結果によれば、女性の方が決断力、集中力、衝動制御をつかさどる前頭前野が活発だったそう。また、<サイエンス・デイリー>によると、これは女性の方が共感力、直感力、協調性、自制心が優れている理由になるかもしれないとのこと。

さらに、女性の方が大脳辺縁域の血流も多いことが判明。大脳辺縁域とは空腹感や喉の渇きといった基本的な機能に加え、育児や愛着心をつかさどる部分。これも女性陣からしてみれば納得!

ちなみに、全体としては女性のほうの脳が活発だと分かったとは言え、男性も一部の領域では優位だったそう。たとえば、顔やモノ、色などを認識する視覚中枢がその例。

同じ調査で、性別による神経変性疾患や精神疾患の発症傾向の違いを調べたところ、男性の方がADHD(注意欠如・多動症)を抱えるリスクが高い一方で、女性の方がアルツハイマーや鬱病、不安障害と診断される頻度が高いことも判明。性別による脳の仕組みの違いを理解できれば、治療法改善や予防策の解明に繋がる可能性もあるかもしれません。

とはいえ女性なら、誰だって「女性の方が脳が活発」というこの研究結果を喜ばずにはいられないはず。もしくは男女関係なく、誰でも納得しちゃう結果と言えるかも?

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Takako Fukasawa(Office Miyazaki Inc.)

Good Housekeeping