チョコレートを1粒だけ、あるいはアイスをスプーン1杯だけ食べるというわけにはいかないのがスイーツの誘惑というもの。

コスモポリタン アメリカ版によると、甘いお菓子は脳内でご褒美のように快楽物質ドーパミンを分泌するのだとか。それによって気分が上昇するものの、ドーパミンにより欲求が刺激され、もっと糖分を欲するように…。この理由から、近年科学者の間では、砂糖は依存性のある成分として扱われるようになったそう。

砂糖は本当にタバコやアルコール、はたまたコカインと並ぶ依存性を持っているのか? 科学ジャーナル『PLUS ONE』に掲載されたある研究によると、砂糖は危険ドラッグと同じくらい人の脳に悪影響を与えるという結果が。一方でこの研究は、依存対策として何らかの介入(治療)手段を取ることにより、砂糖依存を脱する可能性もあると示唆しているのだとか。

研究を行ったのは、オーストラリア・ブリスベンにあるクイーンズランド工科大学のチーム。研究用のマウス数匹に4週間にわたって濃度の高い砂糖水を飲ませるという実験を実施したところ、この期間でマウスには砂糖水に対する"耐性"(依存や中毒状態のときに現れる特徴)ができ、飲んでも飲んでも満たされない欲求不満状態に陥ったそう。

続いて研究者たちは、砂糖水依存になったマウスたちの半分に、バレニクリンと呼ばれるニコチン依存治療用の薬を投与。すると、バレニクリンを投与されたマウスは、もう半分のマウスと比べ、給水器から離れる時間が増えたのだとか。

また、バレニクリンを投与されたマウスには、4週間の砂糖水摂取により増加した体重の減少も見られたという。これを受けて研究チームは、砂糖への依存性を認めると同時に、他の依存性物質に対する治療薬が依存防止に効果的であるという結論に到達。報道発表では「さらなる調査が必要」としながら、「今回の研究結果は、バレニクリンなどの米国食品医薬品局で承認された治療薬が、近年増加傾向にある肥満への治療対策において効果を発揮する可能性もある」とも述べているそう。

この翻訳は、抄訳です。

Translation:名和友梨香

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