プラスサイズモデル、活動家、また作家としても活躍するテス・ホリデイ。普段から世の女性たちを励ます言葉を発信し続けている彼女が、自著『The Not So Subtle Art of Being a Fat Girl(原題訳:太った女の子の存在感ありまくりな美学)』の発売を記念して、コスモポリタン イギリス版に自身の人生論を語ってくれました。

その力強いメッセージは、体型のことで悩みを抱える人のみならず、すべての女性の心に響くはず。

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私はずっとみんなの"太った友達"だった。太っていて、面白くて、でも決して恋愛対象にはならない"友達"。

「周りの声に振り回されちゃダメ。周りの友達が友達らしくあなたを支えてくれず、あなたの気分を害するようなら、そのことを率直に伝えるべきよ。私は、自分のことを蔑むような言葉を口にする友達を持ちたいとは思わないし、そもそも周囲を楽しませるために自分を笑いものにするのもやっぱり違うと思うわ。

でも、私も昔はそういう人間だった。自分を笑いものにすれば、みんなが楽しんでくれると思っていたし、実際にそうだった。でも、そうすることによって、自分自身を傷つけて壊しているだけで、結局誰の得にもならないのよね。

正しい境界線を作って、"太った友達"以上の価値を他者に見出してもらうためには、きちんと周りの人たちとコミュニケーションを取っていく必要があると思う。私も向き合わなければならなかった友達が何人もいて、そのうちの数人は残念ながらもう友達とは呼べないけれど、でも人ってそうやって変化して成長していくんだから、しょうがないのよ」

「『あなたの私に対する話し方や、あなたが私の体型をネタにしてふざけるのは、正直あまり好きじゃないの』という話を面と向かってしなければならない時が多々あったわ。でも本物の友達だったら、多少ぶつかったとしても、『私にとってこれが大切で、あなたとはこういう良い関係でいたいの』と正直に伝えれば、最終的にはきっと分かってくれる。本当にあなたのことを大切に思い、愛してくれているのなら、あなたが嫌がることはしないはずだわ。もしそれでも分かってくれないのなら、その関係が本当にあなたにとって必要なものなのか、再度見直してみた方がいいかもしれないわね。ちなみに、私が父親と縁を切ったのもそれが理由よ。

父とはあまり冷静に話し合いができなかったけれども、それ以前に『もう何を言っても伝わらないんだ…』と悟ってしまった瞬間があったから」

「どんなに頑張っても分かり合えない人とは、哀しいけれど、それ以上向き合っても時間の無駄なの。でも、自分にとって本当に大切だと思える人がいるのなら、その人とはきちんとコミュニケーションをとって、伝える努力をすることは大事だと思う。

周囲の人たちにどう接してもらいたいかの基準は、自分で作らなければならないと思うの。そうして周りに訴えかけていくのよ。だから、もしみんながあなたに冷たくしたり意地悪したりするのであれば、それはあなた次第で変えていけるはず。

私の新しい本のタイトルに"Fat(太った)"という言葉を使っているのは、まぁ、文字通り私自身が太っているからよ。でも私はこの言葉を100%再定義することにしたの。確かに太ってはいるけれども、それ以外にも私は母親、モデル、作家と、多くの役割を果たしているわ。"太っていること"だけが私のすべてではなく、私自身を表す言葉のほんの一部なのよ

私と同じような体型の人に対して、不健康だとか怠惰だとか、みんな色々な偏見を持っているじゃない? でもそういうことを言う人に、私はこう言ってるの。『試しにあなたと私の1日と交換してみる? 私の代わりに仕事を全部こなしてから、夜家に帰って子どもたちの面倒を見てみてよ。なかなか過酷なのよ』って」

「人はやろうと思えば何だって出来る。見た目や体型なんかに負い目を感じる必要はまったくないわ。みんな違うからこそみんな特別なワケだし、みんなと"同じ"人間になんてなりたくない。私が私であることには必ず理由があるし、その理由や使命にもう気づけている人もいれば、まだ模索中の人もいる。それでいいじゃない。みんなそれぞれ一生懸命生きていれば、十分じゃない」

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 名和友梨香

COSMOPOLITAN UK