世界には多くの都市が存在するけれど、東京はそのなかでも女性にとってかなり住みやすいそう! コスモポリタン イギリス版によると、経済成長プログラムを提供するトムソン・ロイター財団の調査から、東京は世界の大都市のなかで女性にとって2番目に安全だと判明したのだとか。
女性も1人で自由に世界を飛び回ることができるようになり、旅行に限らず、留学、ワーホリ、移住など可能性はどんどん広がっている現代。ただ、大都市でさえ、いまだに女性にとって思った以上に危険がいっぱいで、暮らしにくいところもあるよう…。東京での安全・安心な生活を世界の標準だと考えるのは危険かも。
そこでトムソン・ロイター財団は、人口1000万人を超える世界のトップ19の大都市を対象に、380人の専門家にアンケート調査を実施し、以下4つの観点から女性にとっての住みやすさを評価。
1. 性的暴力:レイプ、性的暴行、セクハラなどを受けるリスクなく生活できるか?
2. 医療へのアクセス:性や生殖に関わる医療、妊産婦死亡率の軽減を含め、良質な医療ケアをすぐに受けられるか?
3. 文化的慣習:女性器切除、低年齢結婚、強制結婚、女児殺しなど女児・女性に危害を与える可能性のある文化的慣習から十分に守られているか?
4. 経済的機会:教育、土地・資産などの所有、銀行口座などの金融サービスを含む経済的資源にアクセスできるか?
なんと、1位にランクインしたのはロンドン。良質な医療へのアクセスと経済的機会の2項目でともにトップへ。一方で、文化的慣習に関しては5位、性的暴力のリスクは6位とあまり振るわない結果に…。これを受けて、ロンドン市長のサディク・カーン氏は「都市としての発展スピードは不十分です。女性の成功を阻むあらゆる障壁を取り除き、潜在能力を完全に引き出すためには、取り組みを倍加させる必要があります」とコメント。
東京は、ロンドンに次いで2位にランクイン。性的暴力のリスクに関しては19の都市のなかで最も低かったよう! 一方で、良質な医療へのアクセスという点では社会保障面でロンドンやパリに劣り、3位にランクイン。文化的慣習は4位、経済的機会は5位に順位が少し下がるのも納得かも…。
総合点では東京に続いて、パリが3位、モスクワが4位に。
逆に、最も危険な大都市だと評価されたのはエジプトのカイロ。活動家によれば、数世紀も受け継がれてきた文化のなかで女性差別がはびこり、女性にとっては暮らしにくい環境なんだとか。女性器切除や強制結婚などの文化的慣習が最も根強く残る大都市であり、セクハラと性的暴行のリスクも3番目に高かったとのこと。
性的暴力のリスクが最も高かったのは、ブラジルのサンパウロとインドのニューデリー。ニューデリーでは、5年前に23歳の女学生がバスの中で集団レイプされ、世界に衝撃を与えたことも記憶に新しいはず。この事件を受けて、性的暴行への罰則は厳しくなり、レイプ事件の早期結審制度もできたものの、地域に住む女性の身の安全確保はいまだに深刻な問題のよう。
世界の大都市の安全度ランキングに関するレポートはこちら。以下が19の大都市のランキング。
1位:ロンドン(英国)
2位:東京(日本)
3位:パリ(フランス)
4位:モスクワ(ロシア)
5位:上海(中国)
6位:マニラ(フィリピン)
7位:ニューヨーク(米国)
8位:ブエノスアイレス(アルゼンチン)
9位:サンパウロ(ブラジル)
10位:イスタンブール(トルコ)
11位:ジャカルタ(インドネシア)
12位:ラゴス(ナイジェリア)
13位:ダッカ(バングラデシュ)
14位:メキシコシティ(メキシコ)
15位:リマ(ペルー共和国)
16位:デリー(インド)
17位:キンシャサ(コンゴ民主共和国)
18位:カラチ(パキスタン)
19位:カイロ(エジプト)
渡航や留学の際には、ぜひ参考にしてみて!
※この翻訳は、抄訳です。
Translation: Takako Fukasawa(Office Miyazaki Inc.)