自分の人生は、自分でしか生きられないし、どう楽しんでいけるかは、毎日の選択と気持ち次第。どんな生き方だって、自分で選んできている人は、いつだって魅力的に見えるし、自然と心惹かれるもの。コスモポリタン日本版では、人生を謳歌しているさまざまな女性の生き方を紹介していきます。

明るく強く、そして美しい。コスメライター・アナウンサーのノリエ・グリーンさん。2013年にはコスメサロンも設立し、ハワイで活躍する日本人女性の代表的存在。また国連組織を支える民間ボランティア団体を日本で初めて立ち上げた女性としても知られ、現在もハビタットフレンズの代表兼日本ハビタット協会の理事を務めている。プライベートでは愛する娘を育てるシングルマザーでもある。

―ハワイで暮らすことになったきっかけは?

ボランティアをする中で、もっと勉強したいと思うようになって。さらに"深みのある自分"になりたいと思ったんです。国連会議に出席した際うまく英語で伝えることができないことも、もどかしくて、大学に通うことを決め、幼い娘を連れてハワイにやって来ました。その後、東日本大震災で帰る場所を失ってしまったことを機に、ビザを取得して、大学卒業後もハワイへ残ることに決めたんです。

―もともとハワイが好きだったんでしょうか?

もともと"コスメおたく"だったこともあって、ハワイの素材の素晴らしさにすっかり惚れ込んでいて。ここへ来てからというもの、農園へ取材に行って生産者の声を聞く度に、どんどんハワイも、ハワイアンコスメも好きになっています。ハワイでコスメライターをすることができるのは、本当に幸せですね。

【私の生き方】ノリエ・グリーンさん(ハワイ・48歳)pinterest

―とはいえ、移住して生きるってタフなこと。その行動力を持つために秘訣は?

後悔しないように生きることをいつも意識しているんです。もしも将来、やり遂げられなかったことがあって後悔する日が来た時、娘のせいでできなかったとは思いたくないの。自分の大切な人にこんなに失礼なことはないと思う。だから、常に努力してベストを尽くそうとしています。もしかすると娘に対して一瞬の犠牲はあるかもしれない。だけど、愛情があれば大丈夫と思って突き進むしかないから。

大変な時期もあったと思いますが、支えになっていたことはあるのでしょうか?

離婚を経験して、贅沢な生活を手放して、家族の形を変えて。『普通の家庭を作ってあげられなくてごめんね』って娘に言ったら『ママ、普通って何? 何で普通を作らないといけないの?』って言われたんです。その言葉が原動力かな。どう見られたいとか、幸せそうに見せたいといったこだわりが一切なくなって、正直に自分を認めてあげたいと思った。人間だからずっとキラキラしていられないですし。どう生きたいかが明確になった瞬間でもありましたね。

―毎日の暮らしの中で、心掛けていることはありますか?

私7秒で眠れる女なんですけど(笑)。忙しくて眠る時間がない時は、朝起きてもマイナスな気持ちを引きずっちゃう。そうすると1日がポジティブに始まらないから『ありがとう、ありがとう』と呪文のように唱えながら起きるの。そうすると眠たい気持ちが吹き飛んで、気持ち良く起き上がれる気がする。

―最後に、どんな時も前向きでいるためのコツを教えてください

あるものを数えて、ないものを数えないこと。女性が人生を選択できる時代だからこそ、いろんな人生がある。今ある環境は、与えられたもの半分、掴み取ったもの半分でできていると思ってるの。与えられた環境に対しては、ジレンマを抱えないようにしています。もちろん変える努力は続けるけど、どんなに過酷な環境であろうと、どうしようもないこともあるから。掴み取った方の環境で戦いたいですよね。

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