海に囲まれた暖かい街で、ゆったりと暮らしたい…目まぐるしい毎日の中、ふとそんなことを考えた経験のある人は多いはず。

以前紹介した、都会からビーチタウンへ移住した女性のストーリー第2弾を、コスモポリタン フィリピン版から。大自然に囲まれた暮らしを選んだのはなぜ? きっかけは? 移住してからの生活は? 気になるアレコレをインタビューしました!

名前:ジョフ・サーリング

年齢:32歳

職業:ビーチショップ<Felice Beach Shop and Art Studio>オーナー

居住地:フィリピン・シアルガオ島 ゼネラル・ルナ

――シアルガオに移り住む以前は、どこで何をしていましたか?

マニラです。仕事はファッション関係で、バイヤーやスタイリスト、デザイン、それからテレビや映画の世界で衣装デザインをかじっていたことも。また、ビーチ関連のブランド<Felice>を、サイドビジネスとしてやっていました。

――シアルガオに移り住んだのはいつですか?

2015年9月です。当時は恋人同士でしたが、今は夫となったファビオと一緒に移住しました。

――なぜ移住しようと思ったのですか?

両親がミンダナオ島のスリガオ出身なので、昔から家族でよくシアルガオにも遊びに来ていました。大学を卒業する前からすでに、シアルガオに住んでみたいと考えていたのですが、貯金も多くはなかったし、シアルガオだと就職もなかなか難しかったんです。

どうしても島暮らしがしてみたかったので、2008年にボラカイ島に引っ越して、ホテルで働くことにしました。これが、私の人生のターニングポイントですね。私には、島での暮らしがすごく合っていたんです。2010年に一度マニラに戻りましが、島に戻りたくてしょうがなくて。

なので2015年に、友だちから「シアルガオでウェディングのコーディネートをしてみないか」って誘われたとき、夫と私は迷わずシアルガオに飛びました。それ以来ずっとここにいるんです。2016年5月に私たちはシアルガオで結婚し、6月にはビーチショップをオープンしました。ショップにはアートスタジオも併設していて、ビジネスパートナーでもある姉と一緒に経営しています。

――移住すると決めたときの周囲の反応は?

2008年にボラカイ島に移り住むと言ったとき、両親はとても心配そうでした。彼らは都会の暮らしに慣れているので、島での生活なんて想像できなかったみたいですね。ただその後、シアルガオに移住することを決めたときは、そこまでの心配はなかったようです。シアルガオは彼らもよく知っている土地だったから。とはいえ、都会の暮らしのようにはいかないだろうという心配はあったみたいです。彼らが知っているかつてのシアルガオは、今のように道路が舗装されておらず、埃っぽい場所だったみたいで…。だからつい最近、私の結婚式で久しぶりにシアルガオを訪れたときはとても驚いていました。レストランはたくさんあるし、街も以前とは違ってかなり拓けていますからね。

――シアルガオでの1日の生活について教えてください。

毎朝6時頃には目が覚めるのですが、7時半頃まではベッドでウトウトしています。その後、夫と一緒に朝食の準備をして、飼っている犬を放してあげたりします。それから今の住まいはゲストハウス<Tawin Homestay>として開放しているので、ゲストの様子をみたり、朝の仕事を済ませます。9時になったらバイクに乗ってビーチショップに向かい、10時には店を開けます。ビーチショップでは、ワークアウトにヒップホップダンス、またキッズ向けのアートクラスなども開催しています。午後3時半にクラスがあるときは、おやつを用意することもあります。そして5時には閉店。閉店後は1人でビーチまで行くこともあるし、まっすぐ家に帰ることも。ディナーは早めに済ませ、あとは夫と家で映画を観るなど、まったり過ごして、9時か10時にはベッドに行きます。

――シアルガオでの暮らしで一番気に入っていることは?

のんびりした生活ですね。以前住んでいた島と比べても静かで快適だし、ココナッツの木もたくさん! それに私たちが住んでいる<Tawin Homestay>はジャングルの中にあって、マングローブの森もすぐ近く。とっても綺麗な場所なんです。こんなに素晴らしい景色の中で生活ができるなんて、本当に幸せ。

――シアルガオの生活で困ることや苦労していることは?

一番は質の良い野菜が手に入りにくいことです。近くのオーガニック農場から良いものを手に入れることもできるけど、ニンジンやジャガイモといったベーシックな野菜は島の離れた場所から市場まで運ばれてくるから、輸送の間に傷んでいることが多いんです。次はゴミの問題。<Sea Movement>という団体が地域のゴミの問題解決に取り組んでいますが、早く改善されるといいなと思っています。

あとは、仕事と遊びのバランス。島に住んでいるからって遊んでばかりもいられないんですよ。毎日やらなければならないことはあるし、都会に住んでいたときのように1日があっという間に過ぎる日もあるんです。ここの生活を選んだのは、慌ただしい生活から離れて自分を大切にし、自分らしく生きたかったからなのに、仕事に追われて1日を穏やかに終えられない日もあるんですよね。

――マニラの生活が恋しくなることは?

家族や親せきと離れているのは寂しいです。マニラが恋しくなるとしたら、彼らに会いたいからですね。

――移住してから自分自身がどんな風に変わりましたか?

シアルガオにいると、とてもリラックスしていられます。お店を持って、自分の家庭も築けた。島が力を与えてくれるんです。みんながその力を感じたくて、ここにいる。私も、日々の小さな出来事や美しい風景から、そういう力を感じます。この島には金銀財宝が眠っているなんて伝説もあるけど、そういったもののパワーも影響しているのかもしれませんね。

――移住して学んだことは?

仕事と遊びの絶妙なバランス感覚。もちろん、まだまだ修行が必要ですけどね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN PH