日本のポップカルチャーのアイコン的存在である双子モデルAMIAYAさん。モデルに留まらず、アパレルブランド『jouetie』のプロデュースやアーティスト活動など、そのマルチな才能を発揮する2人だが、その道は決して平坦なものではなかったようで…。弱冠15歳で地元の静岡県を離れ、憧れの東京でゼロから積み上げていった2人の上京秘話。

15歳で上京したとのことですが、キッカケは?

「2日間の東京旅行でスカウトされたんです」

AYA私たち、小さい頃からPUFFYさんに憧れていて、東京に行くのが夢だったんです。それで、中学を卒業して高校に入るまでの春休みに、念願叶って東京へ遊びにいくことに。たった2日ほどの弾丸旅行だったんですけど、幸運にもその時にスカウトされたんです。すごく嬉しかったし、「これはチャンスだ!」って。

AMI実は、地元の高校への入学がすでに決まってたけど、厳しい進学校だったので、モデルや芸能活動を並行することがとても難しくて…。そこから3ヵ月ほどは、上京資金を貯めるために地元の工場で働くことに。稼いだお金はすべてお母さんの銀行口座に入れてもらって、一切使わなかったですね。

AYAお父さんは「高校卒業してからで良いだろう」って、15歳での上京には大反対! 口すらきいてもらえない始末…。一方でお母さんはすごく協力的で。「やりたいことはやってみなさい。でも、やるからには弱音を吐いたり、道半ばで地元に戻ってくるのはなし!」って激励してくれました。私たちも両親に心配かけてるのが分かっていたからこそ、自分たちで何とかしようっていう一心で、とにかく働きましたね。工場が家から遠かったので、朝5時には出勤して…というハードな生活でした。

―上京してから、生活はどう変わった?

「貧しすぎて、一度地元に引き返すことに…」

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AYAある程度の資金を貯めて、やっと上京できたのが15歳の夏。「東京に遊びに行ってくる~」って言ったまま、東京に住み始めたんです。家は当たりだけつけておいて、内見とかせずに決めちゃった。若かったから、怖いもの知らずだったんですよね。

AMI勢いもあったよね。自分たちのやりたいことに対して無知だったからこそ、キラキラした方向へ一直線に向かえたのかな。「やりたい!」って思いだけだったもんね。

AYA本当に貧しかったんですよ。6畳ワンルームに、布団と机だけある…みたいな。ダンボールを棚にしてましたからね。ごはんを食べることすらままならなくって、下積み時代の芸人さんのような生活でした。

AMI古いアパートで網戸すらなかったし、雨漏りだってしょっちゅうしてたよね。上京してから半年後にやっとテレビが買えたんですけど、地方に1週間営業して帰ってきたら、テレビの上に雨漏りしてて! めちゃくちゃショックでした。

AYAスカウトされた事務所で1年くらい活動したんですが、お金がまったくなかったので2人で話し合って1度地元に帰る事に。地元に一度帰って、出直そうって決めたんです。

―地元に戻ってからはどんな活動を?

「月に1度は東京へ行って、モデル活動も継続」

AYA地元に帰ってから1年半くらいかな、親に頼らなくても生活できるように掛け持ちで仕事をしました。お金を貯めながらも月に1度は東京に出てきて、一度上京したときの美容師さんの知り合いをつてに、サロンモデルとかはやってましたね。地道な草の根活動時代です。

AMIでも私たちの最終的な目標は「PUFFYさんのような、アイコニックな双子になる」ことだったので、世間に自分たちのことを知ってもらうには何ができるかってよく頭を悩ませました。それで、やっぱりまずは読者モデルから積み上げていこうと。そんな時に、雑誌の編集者さんからスナップ企画に出ないかって誘っていただけるようになったんです。そして17歳の秋に、改めて上京しました。

―東京での生活や活動が、軌道にのりはじめたのは?

「21歳の時にやっと、これまでの活動が実った」

AYA21歳の時ですね。自分たちの本が発売されたり、シブハラ系のモデルが決まったり、「jouetie」を立ち上げたりと、ターニングポイントでした。それまでの活動が実って、ステップアップする時期だったのかな。

AMI15歳からからの6年間は、「私たちのやりたいことはこの先にある。これは通過点だ」って思って活動していたので、やっとスタート地点に立てたなと思いました。

―ここまでこれたのは、お互いの存在が大きい?

「2人じゃなかったら上京すらしてなかったはず!」

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AMIそう思いますね。たぶん2人でじゃなかったら15歳で上京なんてしなかったと思う。

AYA私なんて東京にすら出てきてないかも。双子に生まれたっていうのはすごく大きかったと思います。普段からお互いにコミュニケーションはスゴく取っていて2人のやりたい事の意思疎通は取っています。もちろん局面を迎えた時はお互いの意思確認がマスト。でも時々めっちゃケンカしますよ。でも、引きずったりしないし、すぐに仲直り。

AMI双子だけど、好きな音楽も少しずつ違うし、恋愛のタイプも全然違う。大枠は一緒だけど、ディテールが違うというか…、だからうまくいくのかな? 家族だし、姉妹だし、親友っていう関係が心地良いです。

2人の今後の展望は?

「積み上げたベースをふまえて、さらにステップアップを!」

AMIAMIAYA」という存在をファッションアイコンとして確立して、海外でも活躍していきたいです。それぞれの引き出しは増やしていきたいな。

AYAこれまでの活動の中で自分たちの強みをさらに伸ばしていくのが目標かな。例えばDJをするのでも、海外メゾンのパーティに呼ばれるような存在を目指したり、今の活動をステップアップさせていきたいですね。

―同じように夢を追いかける読者たちへアドバイスを!

「自分の頭で考えて、諦めずに自分の足で前進すること」

AMI環境は自分たちで選べないことの方が多いけど、その環境で何ができるかを考えて自分で動き出すことが大切。私たちも小さい頃に苦労したからこそ、自分たちの足で乗り越える力がついたと思っています。

AYA大事なのはハングリー精神。無理だって思ったら動けなくなっちゃうから、諦めないで前進してほしい。私たちだって、昔は本を出すなんて夢にも思わなかったけど、自分たちなりに一歩ずつ前に進んでいったら夢が少しずつ近づいてきたから。


AMIAYAと「ミズノ」がコラボシューズを発売!

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アパレルブランド「jouetie」のクリエイティブディレクターも務める2人が、その感性をフルに活かしてスニーカーを作っちゃった!? 洋服とのコーディネイトがしやすい光沢感のあるブラックとネイビーの2色展開♡ ミズノの直営店では1110日(木)から、「jouetie」の店舗でも11月中旬から入手可能なんだとか! 

問い合わせ先:ミズノお客様相談センター Tel.0120-320-799