【私の生き方】好きか、好きじゃないかだけを大切にしてきた

当時の好きな人からのひと言「花屋が似合うよ」がきっかけに。

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てん.ディレクター渡邉直子さん

自分の人生は、自分でしか生きられないし、どう楽しんでいけるかは、毎日の選択と気持ち次第。どんな生き方だって、自分で選んできている人は、いつだって魅力的に見えるし、自然と心惹かれるもの。コスモポリタン日本版では、人生を謳歌しているさまざまな女性の生き方を紹介していきます。

ファッションを学ぶ学生から花屋へ転身!"人からの言葉を純粋に受け止められたのははじめてだった"

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被服の学校に通っていたのですが、周りはみんなアパレルショップでバイトをして、ファッション業界への就職を目指していました。でも私は、「やりたいことはこれではない」と感じていて。反骨精神もあったと思いますが、「人が作った洋服を一生懸命売ることができるのだろうか」と疑問を持っていたし、このままファッションの道に進むのをためらっていた時期がありました。そんなもやもやしていた時期に、当時、とても好きな男の子と一緒にデートしていたら、たまたま花屋があったんです。「お花屋さんっていいよね」と、ぽろっと口から出た言葉に対して彼が、「直子ちゃんはお花屋さんが似合うね。僕には、直子ちゃんが花屋で働いている姿が見える」って言ったんです。その言葉を純粋に受け止めて、花屋の道に入りました。後にも先にも、人からの言葉を純粋に受け止められたのはあの時だけだと思います。

知識もないまま飛び込んだ世界では、泣くほど悔しいこともあった。"常にワクワクすることを考えることが、好きなことを仕事にした人の宿命"

それまで、お花を部屋に飾ったこともなかったし、どちらかというとケミカルなタイプだったので、私が花屋でバイトを始めたといったら、周りは驚いていました。だけど、周囲からの反応とは裏腹に、私の中では迷いはありませんでした。ファッションもお花も、色彩の部分では似ているところがあると思います。子どもの頃から、ぬりえなど、色彩が好きでした。色彩に触れる花屋の仕事は、やればやるほど楽しくて、どんどんハマっていきました。

今まで経験したことがない世界なので、もちろん、衝撃的なことはいろいろありました。花屋は社会的地位が低い職業なんだと痛感させられたし、「なんで花屋なんかやるの?」と言われたこともあります。屈辱を感じた時は泣きながら、当時の恋人に話していたのですが、その話を聞いた彼から「常にワクワクすることを考えるのが、好きなことを仕事にした人の義務だ」って言われたんです。それからは、一度も泣かなくなりました。

その彼と同じぐらい、当時の先輩の存在が大きかった。"「渡邉さんは時給分の働きをしていない」と言われたことで意識を変えた"

先輩たちはとても厳しい方たちでしたが、その一方で、厳しい世界の中でしっかり自分の働きができている人たちでもありました。その先輩たちがある日、「なんで渡邉さんに時給750円も払わなきゃいけないの」と話している会話を偶然聞いてしまって…。時給750円はいい時給とはいえない金額だけど、その言葉がショックでした。でも、この出来事をネガティブに捉えず、「私は750円分の働きもできていないんだ」と受け止めて、この人たちに頼られる存在になりたいと思いました。そんな風に思えたのは、中学生の時の母との会話にあります。

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中学生の時、吹奏楽部の部長を務めていました。部員が100名以上いる強豪校だったので、部長という立場は大変で。ある時、あまりにも疲れて帰ってきた私に、母がオレンジジュースを出してくれました。

母「あなたには何が見える?」私「オレンジジュース」母「そのオレンジジュースの裏側を見たい時はどうするの?」私「グラスを回す」母「だからあなたはダメなのよ。グラスを回すのではなく、裏側が見えるところまであなたが動きなさい」

この時のやりとりが、物事を多面的に見るきっかけ、私の考え方を決定づけたと思います。

先輩から頼られる存在になりたいと思ったら行動するのみ! 出勤時間の1時間半前には職場に入り、終業時間の1時間後までは残って働いていました。

学校を卒業後、そのままその花屋に就職し、当初14万円だった給料が、26歳で辞める時には23万円になっていました。バイト期間も含めた6年間で9万円もアップしたんです。そのアップの裏側には、厳しかった先輩が、私の知らないところで、私の努力を認めて褒めてくれていたんです。ただ厳しく叱るだけでなく、きちんと認めてくれる器を持っていた先輩にとても感謝しています。そんな人たちと働けていたからこそ、どんなに厳しくても辞めたいと思ったことは一度もありません。

26歳の時、突然「一緒に花屋をやろう」と誘われても不安は一切なし!"正しいか、正しくないかではなく、好きか、好きじゃないかが大事"

お金の心配をするとか、軌道にのるだろうかと不安に思うことは一切なく、「よし、やるぞ~!」と思いました。ちょうど彼とお別れした時期でもあったので、「頑張らなきゃ」と自分を鼓舞している時でもあったんです。誘われるまでは具体的に独立することを考えていたわけではなりませんが、頭の中には、自分がやってみたい花屋のイメージは固まっていました。

毛糸やポンポン、布などの異素材と組み合わせた、絵本の中に登場するような、『魔女の宅急便』のキキのお母さんが住んでいるような、ごちゃっとした空間の、とにかくおしゃれな花屋にすること。フラワーアーティストではなく、花職人になること。そして、お花を主役にした店作り、作品作りをすること。この思いは、独立当初から変わっていません。

「お花を異素材と組み合わせるなんて邪道だ」という声もありました。はいえ、自分自身を信じているわけではなくて、むしろ、自分のことを一番信用していないぐらいです(笑)。だけど、多くの人をというよりは、ひとりのお客さんを喜ばせることにフォーカスしています。お客さんが喜んでくれて、さらに私自身も職人として満足な、と。そのお客さんがリクエストしてくれたことの+αを返したいので、そのことを考えていると、周りの意見は気になりません。

私は正しいか、正しくないかは分かりません。だけど、好きか、好きじゃないかは分かります。好きな人、好きなものを集めたら今のスタイルに行きつきました。そして、サービス精神も大事です! 

昔から好きだった色彩を花屋という仕事でいかし、「絵本の中に登場するような花屋」と呼ばれる「てん.」を開始! アパレルショップのウィンドディスプレイ、ウェディング会場の飾りつけなど、活躍の場を広げ続けている。「店舗を増やすことではなく、今のスタイルでどこまで続けられるかを考えている」という渡邉さん。背伸びをするのではなく、等身大で働くスタイルに心が打たれた。

【渡邉さんから学んだ仕事をより充実させるためのヒント】

・好きか、好きじゃないのかを見極める

・好きな人、大切な人からの言葉は大切にする

・年2回は長期間の休みを作り、海外旅行へ出かける

・物事は多面的にみるように心がける

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確かに、思い当たる節がいろいろと…。