帝京大学理工学部バイオサイエンス学科の古賀仁一郎教授は、チョコレートには腸内環境を改善する機能がある、と言っている。
「お菓子の中でも高カカオのチョコレートが注目されています。血圧低下、動脈硬化予防、便秘改善効果などが期待でき、腸内環境を整えるということもわかってきました」。
いわゆる「腸内フローラ」は、ビフィズス菌、乳酸菌、大腸菌などの腸内細菌の集まりのことで、腸内フローラが良いと腸の病気にかかりにくいのだとか。
「高カカオチョコレートを毎日25グラム、2週間摂取すると、4種類の菌が増えるということが実験でわかりました。その中にフィーカリバクテリウムというのがあり、それが疾病予防に関与している可能性があるといわれています。ビフィズス菌、乳酸菌に続く善玉菌として注目されているのです」。
フィーカリバクテリウムは便通改善に貢献することがわかっていて、高カカオチョコレートを食べることでこの善玉菌が増え、その結果便通が良くなり、さらにはがん細胞の増殖を抑える効果や、病原菌感染予防にもつながる可能性があるのだという。腸内環境改善に高カカオチョコレート、試してみる価値はありそうだ。