女性が男性優位の業界で働く厳しさを熟知しているサリー・クラウチェックさんは、デジタル投資のためのプラットフォームを開発する会社<Ellevest>のCEOで、『手に入れなさい:職場における女性の力(原題/Own It: The Power of woman at Work)』などの著作を持つベストセラー作家。

そんなクラウチェックさんが自身の経験を基に語った、性差別をはじめとする職場でのハラスメントへの対処法を、コスモポリタン アメリカ版から!

ケース1:年上の男性から「コーヒーを持ってきて」と言われる

「私に言わせれば、そんなことで腹を立てるのはエネルギーの無駄です。彼はきっと私たちとは違う時代に育って、時代が変わったことに気づかないだけ。それに、腹を立てれば、あなたの方が非難されます。だから、気を静めて、何かうまい言い方で気を逸らしましょう。例えば、『今回は私が持ってきますから、次回はお願いしますね』とかね。ベストな回答かどうかわかりませんが、仕事は回るはずです」

ケース2:(男性の)同僚が手柄を横取りしようとする

「こういう場合、彼は自分なりの"解釈"をしているのですが、そのことに気づいていない可能性が高いです。彼にとってはあくまで善意なんです。男性の生まれつきの本能として、群れの上に立とうとしているとも言えます。ですから、"勇気ある話し合い"をしましょう。"勇気ある"と言ったのは、これによってあなたが厄介なことに巻き込まれる可能性もあるからです。

話し合うなら、こんな感じです。『こんにちは、カイル。気づいてないと思うけど、あの素晴らしいアイディアXや、革新的な洞察Yや、会社を見直すきっかけになった調査Zが自分の功績だと言っていたでしょう。あれは全部私の功績だから、間違えないようにしてね』。彼が本当にいい人なら、これで通じます。もしそうでないなら、警告を与えたことになります。

じゃあ、彼がそれでも続けたら? そうですね、会議のときにあなたを助けてくれる仲間を持つことですね。そして、こう言ってもらうんです。『やあ、カイル。スージーが最初に提案したあのアイディア、すごくいいと思ったけど、今君から聞くと、もっとよくなったね』という風にね。仲間がいない場合は? それなら、思い切ってカイルを遮って、自分の功績だと主張するのも1つの選択肢です」

ケース3:同僚や上司が不適切なコメントをする、イヤらしい目で見る、たびたびあなたに席を外すよう求める、など

「彼(または彼女)に、止めるようにはっきり伝えましょう。また同じ目にあったら? もっと上の責任者に事実を訴えに行きましょう」

ケース4:責任者までもがあなたの訴えを退け、不適切な対処をする

「人事部に行きましょう。泣き寝入りしてはいけません。覚えている限り正確に、言われたことの内容や日にち、回数を書いておきましょう」

ケース5:人事部が対処しない

「となれば、次はCEOです。必要なら、彼または彼女の部屋の外で待って、とにかくCEOに掛け合うことです。(受けたハラスメントの)内容や回数についてはできるだけ正確に伝えましょう」

ケース6CEOが対処しない

「そんな会社は急いで辞めましょう。今すぐ、他の会社で別の仕事を探すことです。そんな会社で働くべきじゃないし、あなたのキャリアに傷がつきます。ストレスの多い職場にいることも問題だし、あなたが問題を大きくしたと言って彼らが報復しようとしてきたら、それも問題です。

会社を辞めたら、理事会に対して手紙を書き、一連の出来事を伝えましょう。その際も、正確な内容と日にちが必要です。書きたくないと思うかもしれません。でもこれは、あなた自身のためだけでなく、その会社で働いている他の女性達のためにもなるのです。もしあなたが逆の立場だったら、誰かがそうしてくれたらと思いませんか?」

最後に、こうした状況の中でクラウチェックさんがもうひとつ覚えておいて欲しいと語るのは、「必ず、どんなときも、経済的な余裕を持っていること。つまり、給料の範囲内で生活していて、カードの返済に困っておらず、もしものときの蓄えがあって(数カ月分の生活費は必要)、毎月の収入の一部を貯金したり投資したりしていることです」。

なぜかというと?「お金を持っている方が、"こんな仕事、辞めてやる!"とずっと言いやすいからです」。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US