日本でヴァル・デミングスと聞いてピンと来る人はあまりいないのでは? 

彼女はアメリカのフロリダ州で、女性初のオーランド警察署長になり、今年連邦議会議員選挙に出馬することで知られる女性。1957年に生まれ、人種別学校(白人と別に集められた黒人の学校)から大学に進学、警察という男社会の中で生き抜いてきた彼女が、女性が成功するための4つのポイント」をコスモポリタン アメリカ版に語っています。

1.チャンスに備えておくこと

7人兄弟の末っ子で、母はメイド、父は学校の管理人だったというヴァル・デミングス。ご両親は自分たちを「がんばれば何にでもなれる」と応援し続けていたのだとか。そのため、警察署長になる可能性が出てきたとき、ヴァルはヴァージニア州のFBIアカデミー(FBI捜査官になるための訓練学校)にまで入り、3カ月間森の中で厳しい訓練を積んで、「市長が私を署長に選ばない理由を与えないようにした」そう。

. 自分のことは脇に置くこと

署長になった次の日、ブログ上で「黒人のクソ女」と書かれたという彼女。お前に何ができる!と言われたけれど、「否定的な反応は受け流しました」とのこと。しかし、それができたのは、「自分は困っている人々の生活を改善するために力を注ぐのだ」という強い意志があったから。「自分自身のことだけ考えると、あんなことを言われたら耐えられないけど、もっと大きな枠で物事を考えたら、逆境にも負けないわ!」。

. あらゆる角度から物事を見ること

署長になった当時、凶悪犯罪の発生率低下を最優先課題にしたヴァル。犯罪がある地域に集中していることから、この地域の捜査を強化し、大勢の人々を検挙したのだとか。しかし、一方で問題の根本的な解決にも力を注いだそう。「GEDプログラム(高卒資格取得試験)を支援したり、運動場を作ったり、就職フェアを開催したり。コミュニティーを変えるためには、長い目で見て、犯罪を引き起こしている社会問題を解決することが大切よ」。

. 行動を通して、信頼を勝ち取ること

管轄内で特に犯罪が多発しているアパートで、ヴァルは住民集会を開き、「この地区をもっと安全にするために私たち警察にできることはありませんか?」と聞いたそう。そして、必要な場合はいつでも警察に電話をするように、とも。すると、まもなくアパートの住民の1人から、冷蔵庫が壊れたとの電話が。「アシスタントは『こんなの非常識だわ!』と言っていたけれど、私は電話を受けました。そして、部下に命じて、冷蔵庫を直させたの」。すると、なんと後日この女性から「あなたに、ここで麻薬を売っている人と、強盗に入っている人の名前を教えたいの」と電話が。これによって、捜査は一気に進展したのだとか。「彼女は冷蔵庫を直したことで私を信頼してくれたのね。人ときちんと関わると、相手もあなたを応援してくれるようになるものよ」。

※この翻訳は抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US