自分の人生は、自分でしか生きられないし、どう楽しんでいけるかは、毎日の選択と気持ち次第。どんな生き方だって、自分で選んできている人は、いつだって魅力的に見えるし、自然と心惹かれるもの。コスモポリタン日本版では、人生を謳歌しているさまざまな女性の生き方を紹介していきます。

CAUDALIE(コーダリー)設立者/マチルド・トマさん

【私の生き方】「自分は世界を変える力がある」と信じる!
© 2016 Caudalie

葡萄を使用したスキンケアブランドのパイオニアとして「コーダリー」を創設し、世界中で愛されるブランドに成長させたマチルドさん。そして、自然への愛をもとに、環境活動家としても活躍する彼女の生き方にフォーカスしてみました!

―突然ですが、スキンケア・ブランドを創設したきっかけは?

今まで捨てていた葡萄の種に素晴らしい美容成分が含まれていると知ったことです

フランスのワインの名産地ボルドーで、家族でワイナリーを営んでいたのですが、ある日、葡萄の成分に詳しい専門家に出会ったんです。その博士が、葡萄の収穫期に捨てていた種にアンチエイジング効果のある美容成分が含まれていると教えてくれて…。とても興味深くて話を聞いているうちに、その成分を利用したスキンケアを創りたい!という気持ちが高まったんです。それが、私の人生のターニングポイントでした。その後も、当時の恋人(現夫で、共同創設者)と、もっと詳しい話を聞くために博士の研究所を訪れ、成分のリサーチをし、葡萄の美容成分を使用したスキンケアの開発に成功したんです。

―マチルドさんが考える、ブランドが成功した秘訣を教えてください。

【私の生き方】「自分は世界を変える力がある」と信じる!
© 2016 Caudalie

ブランドの拡大よりも、クオリティの向上に全力を尽くしました

初めは、ここまで大きくなるとは全く思っていませんでしたし、私の父と博士以外、誰もこの計画が成功するとは予想していませんでした。

当時は、3種類の製品しか開発していなかったのですが、販売してもらうために薬局などへ売り込みに行くと「製品が3つだけしかないようじゃ、規模が小さすぎる」、「他のブランドのほうが売れるから…」、「お金がなくて広告ができないようじゃ難しい」などと言われ、門前払いの連続でした。

そのときは、今、商品を売るために人の言われた通りにするほうがどれほど簡単か、逆に、長期的スパンで成功するために本当に品質にこだわった商品を創るという自分の意思を貫き通すことがどれほど難しいか、という現実に直面しました。めげずに続けた甲斐があり、その後は、ボルドーの薬局での販売が決まり、新しい製品の開発にも成功するなど順調に進み、ブランドを拡大することに意欲的に事業を進めてきました。当時から、外国での展開も視野に入れていましたね。

でも、両親がブランドの成功のヒントをくれたことが教訓になりました。どんどん新しい製品を創るのではなく、まず、自分たちの製品の強みを大切にして、今、手元にあるその製品を最高の品質にするために集中力を注ぐということ。海外進出でも、手当たり次第にいろんな国へ進出するのではなく、主要な国にまず進出するべき、そうすればどんどん道は開けてくる、と教えてくれたんです。だから、製品の研究とクオリティ向上に、とにかく全力を尽くしました。

ブランドを経営する中で、自分が心の奥で良い!と感じたものは、誰に何を言われても貫き通すこと、直感を信じることが大切だと感じています。たとえば、植物の香りが強めの製品を出したときに、周囲に「止めておいたほうがいい」と反対されましたが、自分の中では「上手くいく!」と自信がありました。結果、この製品は現在では世界中のセレブの愛用商品になっています。

―環境活動家としても有名ですが、どのようなきっかけで活動されるようになったのですか?

「自分は世界を変える力がある!」と信じることが、原動力になっています

私たち夫婦は、純粋に自然が大好きなんです! ハイキングや水泳にもよく出かけますが、小さい頃に祖父に山で植物や動物について教えてもらった思い出など、やっぱり自然には特別な思い入れがあって…。

ブランドのアメリカ進出でニューヨークに拠点をを移したときに、一般の人々の環境に対する行動が熱心なことに驚いたんです。そんなある日、雑誌で、会社の売り上げの1%を地球の環境に貢献するプロジェクトをしている団体の記事を読んで、感動して創設者に電話をし、私たちもこの運動に参加したいと伝えたんです。それが本格的な環境活動のはじまりでした。

それ以来、コーダリーでは売り上げの1%を毎年、植林のために募金しています。たとえば、インドネシアのスマトラ島で、動物が森林伐採で住みづらくなっている状況を知り、環境保護団体に売り上げの一部を寄付しました。その結果、225頭の象、130匹のオラウータン、65頭のトラの命を守ることができたんです。今では、メキシコ、中国、アメリカ、ブラジル、フランス…など世界各地での植林活動を通し、2020年までに500万本の木を植える目標を立てています。「自分は世界を変える力がある!」と信じることが、原動力になっていると思います。

これはThird partyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

―多くの夢を叶えられているマチルドさんから、コスモポリタン世代の女性が自分らしく人生を送るためのメッセージをお願いします。

本当にしたいことを見つけて、全力を注いでください。そうすることで、世界中を旅したり、外国に住んだり…と、いろいろな可能性が広がります

新しいことにたくさんトライしてみて、どういうことを好きと感じるか、また、眠っている自分自身の才能を発見しながら、1番自分自身に合った仕事を見極めることが大切だと思います。そして「これだ!」と思えるような仕事が見つかったら、細かいところまで注意を払って、最高のものを創れるように、全力を尽くしてください。1度始めたことを途中で諦めず完成まで見届けることは、重要なこと。そうやって一所懸命仕事に取り組むと、結果はついてきます。

コーダリーは、私の私生活も形づくりました。世界中を旅したり、ニューヨークに5年間、アジアに2年間住んだり、という体験ができたのも、このブランドを始めて、自分のプロジェクトに全力を尽くして取り組んできたからこそ切り開いた世界だと感じています! 


私生活では、3人の子どもの母でもあるマチルドさん。プライベートでも仕事でも輝く秘訣は、自分自身の直感を大切にしていることかもしれない。

【マチルドさんから学んだ夢を叶えるためのヒント】

・直感で「してみたい!」と思ったことは、人生を変えるチャンスになるかも。見逃さないでトライを!

・周囲からの意見などで道を見失ったときは、自分の信念に誠実でいるようにする

・拡大するよりもクオリティを高めることで、道は開けていく

ウェブサイト:CAUDALIE

インスタグラム: mathildethomas