雑誌83カ国、オンラインサイト49カ国で展開する、女性メディアのグローバルブランド、コスモポリタン。他の国のコスモは、どんな女性たちが作っているの? 彼女たちの仕事にかける思いとは?

コスモポリタン アメリカ版が、各国の編集長を直撃しました!

【コスモポリタン ハンガリー版 編集長:ヨハンナ・サブヤン】

現編集長のヨハンナ・サブヤン(34歳)がまだ高校生だったときに、コスモポリタン ハンガリー版が創刊(彼女は数学の授業中よく雑誌を読んでいたそう)。卒業後、ハンガリーのテレビ番組やウェブサイトのエディター職を経験し、その後コスモでの仕事のオファーが来たのだとか。「コスモ ハンガリー版での役職をもらったときが、人生で2番目に嬉しい出来事だったわ。1番は自分の結婚式ね」と話す、彼女の仕事術とは?

――今までで一番ためになったキャリアアドバイスは何でしたか?

仕事においてだけでなく、私の人生全般において一番助けになったアドバイスは、母親からもらいました。「自分がされたいと思うことを、人にしてあげなさい」と。

――オフィスでの1日はどんな様子ですか?

毎朝7時にジムに行ってから、8時半にオフィスに着きます。私は雑誌もウェブサイトも運営を担当しているので、まずは毎朝の定例ミーティングで、他のオンラインエディターたちとその日ネットに掲載する記事の確認をします。私たちのオフィスでは、出版チームもオンラインチームも一緒に働いているんです。週に2回雑誌のエディターたちとミーティングをして、次号の内容を細かく吟味します。雑誌の中身を全てチェックし、文書や写真の変更が必要ないか話し合うんです。

――コスモで働きたいと思っている女性に、何かアドバイスはありますか?

一番大切なことは、自分が本当にやりたいことは何なのかをしっかり決めて、自分を信じることです。また、どうしてその選択をしたのか理由をきちんと把握することも重要です。自分の意思と決断力をしっかり持つことがとにかく大事! 読者が興味をそそられる内容を提供するためには、最新のファッション、美容、トレンドやニュースなどの知識も必要です。もちろん、ユーモアのセンスも不可欠ですね。

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――読者層について教えてください。

読者の平均年齢は25歳くらいで、さまざまなタイプの人がいます。長期間にわたる真剣交際をしている人。失恋を経験しつつも永遠の愛を信じている人。人生の夢や目標をしっかり持って、きっといつか叶うと信じている人。ファッションや美容が大好きで、自分で自分をきちんと養っていける人。人生すべてに満足しているわけではないけれど、90年代のスターたちや思い出を振り返り、ノスタルジーを感じるのを楽しみにしている人。ディズニー(プリンセス)が大好きな人…などなど。

――読者のお気に入りのセレブは誰ですか?

読者のみなさんは、例えばバルバラ・パルヴィンやエニコ・ミハリクなど、ハンガリーで大人気のトップモデルに憧れていますね。それからジェニファー・ローレンスやニーナ・ドブレフ、エリー・ゴールディングやアデルも。キム・カーダシアンについては賛否両論あるようですが、それでも彼女の活動については読んだりコメントしたりしてしまうみたいです。人気の男性タレントはイアン・サマーホルダーやチャニング・テイタム、ライアン・ゴズリングですね。

――雑誌を出版する際に、政治的または社会的な壁はあったりしますか?

社会的な壁は今まで経験したことがありません。そういった世界からは独立していて、美容、ファッション、ニュース、芸能、キャリア、セックス、恋愛などに興味を持つ女性のための雑誌です。そういった読者の興味もあって、政治的、または社会的な内容に触れる記事は載せていないので、政府側からの出版に対する影響も基本的にはないです。

――"フェミニズム"をどう定義しますか? 読者にはフェミニストが多いと感じますか?

私自身"フェミニズム"という言葉を使うのはあまり好きではありませんが、現代のフェミニズム=キャリアにおいて成功していて、給料も良くて、旅行もできて、ファッションやトレンドに興味を持っている若い女性を指すのかな、と思います。こういった女性たちに、さらにキャリアアップをするコツ、恋愛から幸せをつかむ方法、モテるための秘訣やデートのヒントなどを教えてあげられたら、彼女たちが人生の夢や目標を達成し、人生の喜びを見つけるお手伝いができるのではないかと信じています。

――コスモで働き始めてから、どういったコンテンツの人気が高まっていると感じますか?

ソーシャルメディアに関するものの人気は高まっていますね。私がコスモの編集長になる数カ月前にFacebookのアカウントを作ったのを覚えていますが、今となってはソーシャルメディアは若い女性のすべてみたいな風潮になっています。だからこそ、日常の一部ともなっているSNSに関する記事にも興味が沸いているんでしょうね。

――セックスや恋愛に関しては、どんな記事が注目されていますか?

基本的に"セックスと恋愛"のトピックは、恋愛目線からアプローチする人が多いようです。感情的な側面の方が気になっていると言いますか。もちろん、セックスの方法やオーガズムのヒント、新しい体位についても興味津々です。でも、それだけでなく、セックスがどう恋愛関係を親密にさせるかだったり、パートナーがそれを通してどう感じるかなどについて知りたいんだと思います。

――雑誌とウェブ版の関係はどうですか?

同じ部屋で働いていて、3人のオンラインエディターが雑誌のための記事も定期的に書いてくれています。そうして雑誌の読者の声を拾い上げて生かしています。Facebookではフォロワーが16万人、インスタグラムは18,000人で、その数は日々増えています。また、最近インスタグラムで美容アカウントを開始したばかりなんですよ。

――ハンガリーのミレニアル世代が今もっとも注目しているSNSは何ですか?

Facebookが一番人気ですが、インスタグラムも大盛況ですね。Twitterはハンガリーではあまり使われていませんが、それでも8,700の写真や投稿がツイッターの<#CosmopolitanHungaryに読者からアップされています。

――ハンガリーの20代の若者について、他の国の読者が驚くような話はありますか?

よく外国人がハンガリーを訪れて言うんですけど、「ハンガリーの女性は伝説に残りそうなほど美人だ」って。それがまた、本当なんですよ。

この翻訳は、抄訳です。

Translated by 名和友梨香

COSMOPOLITAN US