今付き合っている人がいるけど、本当に愛で結ばれているのか、ただ性的な面で惹かれ合っているだけなのかよくわからない、という状況はかなり混乱するもの。

恋愛マッチメーカーで失恋アドバイザーでもあるサラ・ルイーズ・ライアンさんによると、それが「愛」ではなく「欲(性欲)」だとわかる明確なサインが6つあるそう。

そこで本記事では、相手が本当にあなたにとって大切な相手なのか否か、迷っているときの判断材料を<コスモポリタン イギリス版>からご紹介。


【INDEX】


欲望とは?

基本的に、欲望は性的快感を追求することで生まれるもので、「簡単に言えば、誰かを抱きたいと強く感じること」と説明するのは、科学者のザーナ・ブランガローヴァ先生。さらに、臨床性科学者のヴァレリー・ポッペル先生は、欲望と愛情との主な違いについて次のように解説。

「何かを欲望しているときは、頭では考えずに五感で感じますよね。その点は愛情にも共通して言えることですが、決定的に異なるのは、欲望は相手の『本質』よりも、『外見』に重点が置かれているところになります」

続けて、セックスセラピストのエミリー・モース先生は、欲望のメカニズムを科学的な観点から説明。

「性欲などの生理的欲求が満たされたとき、脳内の快楽を司る『報酬系』が活性化し、この快楽の中毒になって欲望が駆り立てられます。このように、欲望は私たちの体にテストステロンを生成するように促し、興奮させるのです」

愛とは?

愛情は情緒的な深い結びつきがベースとなるため、相手に性的な魅力を感じる要素もある一方で、それだけではないという点が欲望とは異なります。さらに、ブランガローヴァ先生によると、愛は段階によって2つのタイプに分けることができるとのこと。

  • 初期段階の愛情:とにかく相手に夢中になり、性的情熱も高く、依存しているような気分になる。
  • 長期的な愛情:時間とともに安定した絆が生まれ、一緒にいて落ち着いたり、快適に感じたり、安心したりするのが特徴。

「自分の感情が欲望なのか、それとも愛情なのか、何を求めているのか、どのような関係を築きたいのか、自問自答し、深掘りすることは重要です」とモース先生。

欲望は愛に勝る?

「欲望と愛情はまったく異なるため、比較対象にはなりません」と、ブランガローヴァ先生。ただし、欲望は時間と年齢とともに衰えますが、愛は時間とともに強くなる傾向にあるとのこと。

「性的」に惹かれている6つのサイン

ここからは、相手のことを性的に惹かれている6つのサインを人間関係の専門家であるサラ・ルイーズ・ライアン先生の解説とともにご紹介。

1.相手のことをさっさと知りたい

今デートしている人が、本当にあなたのこれからの“パートナー候補”だったら、急ぐことはないですよね。一方、ただの欲望の場合、人は全部いっぺんにさっさと知ろうとする傾向に。

その背景には、前述の通り、セックスによって生成される神経伝達物質ドーパミンとセロトニンにありつけるまで待つことができないことが挙げられます。

2.あまり共通点が見つからない

まさに化学反応のように、彼と触れ合うと電気ショックみたいなものをカラダにビリビリ感じたり、中毒みたいにハイな状態になったり、ベッドでの行為以外に集中できなくなったりするんだとか。

しかし、いざゆっくり話をしてみると、あまり他の共通点は見つからず、会話はいつも肉体的な方向に流れていってしまう…という状態が相手のことを性的に惹かれているサインかもしれません。

3.価値観が違うのに、見て見ぬふりをしている

自分が熱い太陽の下で過ごす方が好きな一方で、相手が冬のリゾートを好んだり、それぞれサポートするサッカーチームが違ったり、それくらいの快感の差は問題ありません。

しかし、問題視されるべきなのは、もっと根本的な価値観。人生の目的、野心、健康問題、家族に対する考え方、そして究極をいえば、この世界をより良くするために自分たちはどうしたいのかなど。

もし一致するものが全然なくて、色々ことに対する考えが合わないのなら、はっきりいってそれは欲望ばかりに目を向けていて、他はあまり見えていないということです。

4.ドキドキワクワクするけど、しっくりきているわけじゃない

お互いを“ゲットする”過程で、かすかに潮流に逆らって泳いでいるような感じがするけれど、それでいいと思い込む場合も要注意。相手に惹かれてはいるのだから、だんだんその他の相性もなじんでいくはず。

もちろん“正しい相手”と恋に落ちる段階にも、欲望は関わってきます。でもそれは、その人の性格に惹かれるにつれてもっと欲っするようになるものだし、その場合はその人だけにぴったり寄り添いたいと思うはずです。自分がただ欲望に溺れている状態なのか否か、見極められるようにしたいですね。

5.必死にならないと関係が続かない

お互い『この人だ』と信じて安心感を持てる二人とは逆に、常に相手の関心を引こうと必死な関係は、ただの欲望と言えるでしょう。どちらか、あるいは二人ともが藁にでもしがみついているように感じるなら、それは愛とは言い難いですね。

そういう付き合い方をしていると、この先どうなるのか、相手は何を考えているのか、さっぱりわからないのでは? 正しい相手なら、あなたを安心させたいと思うでしょうし、自分も同じ安心感を得たいと思うはずです。

6.相手以外のすべてを放置してしまう

もし誰かに惹かれて、それ以外の大事なことをすべてほったらかしても平気なように思うなら、残念だけどそれは愛というより欲望です。大事なことというのは、友達や家族、趣味、仕事のことでもかまいません。

愛情は相性の合致から生まれますが、それは二人がお互いに、相手にとって何が大切か、どのように時間を過ごしたいかを深く理解し合っていることが前提になってきます。そしてこれはずっと続くマラソンのような作業であり、性欲に駆られた短距離走とは別物。

付き合い始めたばかりでは、肉体的な化学反応と、愛情との違いを見極めるのは難しいもの。でも自分の価値観を信じ、本当の気持ちに正直でありつづければ、気がついたらそばにいるのはあたなに相応しい相手のはず。


※本記事は、Hearst Magazinesが所有するメディアの記事を翻訳したものです。元記事に関連する文化的背景や文脈を踏まえたうえで、補足を含む編集や構成の変更等を行う場合があります。
Translation: Noriko Sasaki(Office Miyazaki Inc.)、YUUMI IKEUCHI
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