ケンカの最中には、勢いでヒドい言葉をぶつけてしまうこともあるもの。大抵の場合は本気じゃないことを理解してもらえるけど、中には一度口にしてしまうと、2人の関係に深刻な影響を与える言葉も。

そこでコスモポリタン アメリカ版が、ホリスティック医学と道教の教えをベースとした恋愛セラピーを行うセラピストで、<Wu Wei Wisdom>の共同設立者、デイビッド・ジェームズ・リーズさんに、大切な人にこれだけは言ってはいけないという12のセリフを教えてもらいました。

1.「私を本当に愛しているなら、やってくれるはずよ」

「これは感情的な脅迫です」とリーズさん。わざとではないにしても、無意識に相手を操作し、圧力をかけて、自分が正しいと思うことに従わせようとする言葉なのだそう。考えられる理由は、1:自分のやり方を通したい 2:自分が一番よくわかっていると思っている、のいずれか。「これを言うと、2人の間のバランスが崩れ、勢力争いが始まります。それはどちらか一方、または両方に、怒りとフラストレーションをもたらすものです」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「どうしてあなたがこれをしたくないのか、理解したいの」「どうしてこれをしたくないのか、理由を聞かせて」。

2.「あなたといると自分が完全になった気がする」

これは自分を卑下し、自尊心の低さや自信の無さを露呈する言葉。パートナーに会う前は完全には満足していなかったし、彼なしには幸せになれないと言っているようなもので、危うい一言なのだそう。リーズさんいわく、「こうした発言は相手を高い、あるいは優勢な位置に持ち上げるものなので、2人の間のパワーバランスに不均衡が生じます。健康的な関係では、パートナーはお互いに平等であるべきです」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「一緒にいると、お互いに心強いわね」「私たちって最強のチームね」。

3.「昔はよかった」

この言葉、身に覚えのある人も多いのでは? 難しい時期にあると、ただ一緒にいて楽しかった頃を思い出しては、今と比べやすいもの。「過去をもう一度生きたり、繰り返したりすることはできないのですから、この種の発言をして良いことは決してありません。過去を恋しがり、理想化することで、現在の関係を過小評価することになり、今後関係が発展していくのを阻むことにもなります」と、リーズさん。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「私たちはこれまでうまくやってきたんだから、これからもっといい未来を築いていけるわ」「これまでに学んだことを活かして、これからは同じ間違いを犯さないようにしましょう」。

4.「あなたのせいで、私が友達と遊んでいるのが悪いような気持ちになる」

一番やっちゃいけないのは、自分の感情を相手のせいにすること。感情を抱くのはあなたで、その感情はあくまで自分自身のもの。「感情を作り出したのはあなたで、あなたが被害者なわけではありません。自分が悪いことをしたと思っている時にしか、不快な罪悪感を感じることはないのです」と、リーズさん。

「まず、自分の感情をコントロールする力を取り戻しましょう。あなたはパートナーとの貴重な時間を犠牲にして、友達と過ごしていると思いますか? もしそうなら、現状を変えるべきです。パートナーはあなたと過ごす時間についてあなたとは違う期待を持っていると思いますか? もしそうなら、そのことについて彼に聞き、正直に話し合うことです」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「最近私、友達とつき合い過ぎているかもしれないから、これから調整していくわ」「友達がすごく私と一緒にいたがるんだけど、どう思う?」。

5.「あなたって退屈、一緒にいてもつまらない」

これはすごく意地悪だし、言われたことがある人なら、これほどグサリと来る言葉はないのを知っているはず。「これはとても愛情に欠けた、辛辣な言葉で、こういう敵対的な立場に立って良いことは1つもありません」とリーズさん。「このような否定的な批評や比較、判定は、必ずや悪い形の別れにつながります」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「私たちの関係、最近ちょっとマンネリ化してる気がするわ。元に戻すためのアイディアがあるんだけど、興味ある?」「私たちの関係、これがベストだと思う? …どうしたらもっと良くなるのかしら?」

6.「どうしていつも私の話を聞いてくれないの?」

パートナーがいつも話を聞いてくれないと感じることもあるけど、これこそ一番言っても意味がない言葉、とリーズさん。「この種の発言は、通常長い関係の中から出て来るもので、健全な双方向コミュニケーションの大切さがわからなくなっているか、無視されているか、パートナーがとても独善的で自分の意見しか受け入れなくなっていると思われます。こういった言葉をより感情的で攻撃的なトーンで発したとしても、事態は何も変わりません」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「私たちの関係をあらためて見直してみない?」「どうしてこれに関してあなたは正しいと思うの? あなたが考えていることをよく知りたいの」。

7.「あなたって本当に自己中心的ね!」

これもよく聞く言葉で、自分の話を聞いてもらっていないと思うときに出がちなセリフ。「これは相手の行動ではなく、人格を攻撃する、断定的で批判的な発言です。2人の関係に距離と断絶を生むものです」と、リーズさん。「こうした敵対的な発言はその場の勢いで出てしまうものですが、気をつけて下さい。自分を追い詰め、生産的なコミュニケーションを閉ざすものになり、そのダメージを回復するのは困難です」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「何か別のことに気をとられているようだけど、ちがう?」「その行動や発言は、あなたや私、あるいは私たちの関係にどういうメリットがあるの?」。

8.「あなたは変わった」

「こうしたタイプの断定的な物言いは決して関係を発展させたり、育てたりすることがありません。もしあなたが本当にそう思うなら、自分も変わったのではないかと考えてみる必要があります」とリーズさん。「人間や関係は、決して一定の状態にとどまってはいないものです。健全で、活気に溢れ、より発展するためには、パートナーそれぞれと、関係の両方が成長し、変化するべきなのです」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「初めて会った時から、お互いにずいぶん変わったわね。今の私たちの関係はどうかしら?」「私たちの関係で一番変わったところはどこだと思う?」。

9.「あなたにとって私はもう必要ないみたい」

必要とされていると感じることは素敵だけど、この発言はあなたが精神的に不安定だと宣言しているようなもの。リーズさん曰く、「低い自己評価を上げるために自分に依存するパートナーを探す人は少なくありません。しかし、これは健全な関係の基盤とはなりません」。

「お互いに協力し合う関係は良いものですが、パートナーを選ぶ時は、何の操作も義務も圧力もなく、ただ愛しているという理由であるべきなのです」

代わりにこんな言葉を使ってみて:「2人が出会った時から、お互いの役割はどう変わったと思う?」「私たちの関係が深まるにつれて、私たちの向き合い方はどう変わったかしら?」。

10.「私のこと、彼女より愛してる?」

「もし、あなたがこういった質問をする必要を感じたことがあり、それが単なる不安や嫉妬によるものではないとしたら、関係を真剣に見直すべきです」とリーズさん。「誰でも自分が選んだ人と人生を歩む自由を持っていますが、もし第3者が入り込んで来て、2人の関係を揺るがすとしたら、自信を持って、穏やかに問題を話し合うべきです」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「あなたが板挟みになってるのはわかってるわ。今後一緒にいるにせよ、別れるにせよ、私たちが前向きな行動を起こせるように、あなたに今決断を下して欲しいの」「あなたが誰と一緒にいたいのか決めてくれたら、2人の将来について話せるわ」。

11.「行かないで。あなたがいないとダメなの」

これは不安定であるばかりでなく、愛情に飢えていて、相手を操作しようとする発言。つまり、いいことなし! 「関係というものは、お互いに相手を必要とする場合にのみうまくいくものだということを受け入れなくてはなりません」とリーズさん。「もし、こんな言葉を口にしようとしたことがあったとしたら、あなた方の関係はすでに壊れていて、修復不可能な可能性があります」。

代わりにこんな言葉を使ってみて:「あなたが私の元を去ったら、とても寂しくて辛いだろうけど、私が愛しているのと同じくらい私を愛してくれる人と一緒の方が幸せだと思うわ」「あなたに振られたらとてもショックを受けるだろうけど、誰も幸せじゃない関係を続けるべきじゃないとも思うわ」。

12.「元彼なら絶対そんなことしない!」

これは相手を怒らせ、無価値で信頼できない人間だと思わせるもの。リーズさん曰く、「これはとても幼い比較で、2人の関係に分断と憎悪を生む発言です。もし、パートナーがあなたにふさわしい気遣いと思いやりを持って接してくれていないと思うなら、以下の文章で話を始めましょう」。

代わりの言葉:「どうしてああいうことをしたのか、教えてくれる?」「なぜあんなことをしたのか、理解できないの」。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US