「妊娠を目指しているのでなければ、2人がオーガズムに達することがセックスの"ゴール"」。そう考えるのが一般的かもしれないけど、ゴールに到達することに集中するあまり、そこまでの過程を楽しめなくなってしまっては台無し。また、「パートナーとのセックスでオーガズムに達せない」といった問題は、多くの女性が抱えているよう。オーガズムを中心とした見方は、セックスライフにどんな影響を及ぼすの?

コスモポリタン アメリカ版のエディター、エリサ・ベンソンとエマ・バーカーが、一度もオーガズムに達したことがないというリサ(27歳)、家庭医療医で臨床性科学者のレイチェル・ロス博士、セックスセラピストのバネッサ・マリン氏を迎え、女性のオーガズムについて座談会を開催。10のポイントにまとめました!

1.リサのように、オーガズムに達しない女性もいる

23年前にコスモポリタンで、『オーガズムの欠如』と題する特集を組んだのですが、1人のマスターベーションではイケるのに、パートナーとではイケないという女性が多いことに気づきました」とベンソン。20154月号に掲載した調査によると、25歳から29歳までの女性の8%、18歳から24歳までの16%が、一度もオーガズムに達したことがないという結果に。

2.分からないことがまだまだたくさんある

オーガズム問題については調査が不足しているのが現状のよう。パーカーは、「医師たちは(オーガズムが)命に関わる問題ではないと考えているため、女性たちが求めている答えを示すことができないのです」と指摘。「この種の調査には費用と時間がかかるんです」。情報不足により孤独感に陥った女性たちは、ますます必要な情報を求めることをためらってしまうかも…。「女性にオーガズムを与えるクリームが発明されたら、命を救われる人がいるかもしれないのに」とベンソン。

3.オーガズムに達しない女性全員が、この世の終わりと感じているわけではない

リサさんは、「それが普通なんです。最初から期待していないし、起こるとも思っていない。でも私はセックスを楽しんでます」とのこと。

4.多くの女性がイッたフリをする

20154月の調査では、回答者の67%が「オーガズムに達したフリをしたことがある」と認めたそう。その理由について、「パートナーの気持ちを害さないため」や「セックスを早く終わらせるため」と答えたのは97%。リサさんも時々、燃えすぎる相手を止めることがあるのだとか。「チャレンジみたいに考えてる人がいて、2時間以上続けちゃうの。『もういい!』って感じ」。

5.オーガズムに達しなくても、セックスはすばらしい

「人生の大切なものを失ってるとは思っていません。オーガズムに達しようと無理をすることもないんです」とリサさん。彼女はオーガズムに達しないことを問題視していないので、マスターベーションの必要性も感じないのだとか。その考え方に賛同するロス医師は、患者にもよく、「オーガズムは過大評価されすぎ」だと話しているそう。オーガズムに達しなくても、リサさんのようにセックスを楽しめばいいようです。

6.オーガズムは様々な要因に影響を受ける

「オーガズムに達しないのが気持ちや体の問題から来ていても、その人が悪いわけではない」と語るベンソン。オーガズムに達しない女性は大勢いるけれど、彼女たちが"絶対にオーガズムを得られない"ということではないのだそう。ロス医師は、「ゴールを目指すことばかり考えると過程を楽しめなくなり、逆効果です」とアドバイス。

7.一度もやったことがないなら、マスターベーションを試してみる

自分の体やクリトリスを知ると、パートナーとのセックスでもオーガズムを得やすくなるのだとか。刺激が足りないようなら、体勢を変えてみたりバイブレーターの購入を考えてみて。試行錯誤が大切。

8.コミュニケーションがカギ

指示を出してパートナーを導くことが大切、と話すロス医師。「男性は、してほしいことを伝えると喜びますよ。それができるようになれば、セックスはぐんと楽しくなるはず。口に出して言えなければ、触ってほしいところに手を持ってくればいいんです」。

時には誤った情報が、パートナーとのオーガズムを感じる妨げになっていることも。「女性のオーガズムについて、オープンに話されることはまずありません」と語るのはマリン氏。「よいパートナーでいたいという男性はたくさんいますが、女性のオーガズムに関する知識が間違っていることも多いんです。前のパートナーがいつも"フリ"をしていたために、正しいと思い込んでいることもありますね」。

9.薬物療法がオーガズムに影響しているかも

現在、抗うつ薬や抗不安薬を服用している人は、それが盛り上がりの妨げになっている可能性もあるそう。セックスの意欲が減退し欲求不満になっているのなら、「薬物療法に頼らず、自然な物質を用いてうつ症状に対処する統合医療医のもとで、適切な治療法を見つけてください」とロス医師。

10.オーガズムはコントロールできる

マリン氏はサイトに「オーガズムは自然に起こるべきものという考え」というスレッドを立て、オーガズムに達するのが難しい女性たちが話し合う場を提供しているそう。「多くの女性たちが、オーガズムはくしゃみのようなもの、つまり体が本質的にそのやり方を知っていて、自然に生じるものだと考えています。でも実際は、オーガズムはスキルのようなもの。学んで、練習して、どう働くのかを理解しなければなりません。オーガズムに達するのが難しくても、絶対にあなたが悪いのではないし、オーガズムを感じない体ということでもありません。ただ、学ぶ機会を自分に与えればよいだけなのです」。

※この翻訳は、抄訳です。

TranslationYuko Oguma

COSMOPOLITAN US