彼と安全なセックスをするために避妊ピルを使ってみたいけど…副作用があるかもしれないし、正直ちょっと怖い。

そんな女性たちに読んでみてほしいのがこちらの記事。

避妊ピルを使うと実際どうなるのか。カリフォルニア州サンタモニカにあるセント・ジョンズ・州立ヘルスセンターの医師であり、女性の健康に関する専門家でもあるシェリー・ロス先生に、コスモポリタン アメリカ版がインタビュー。

避妊ピルを使用した際の良い点と悪い点を、17項目にわたって紹介します。


【INDEX】


【避妊ピルのデメリット】

1.吐き気

「続いても最長で3カ月と言われていますが、ピルを飲み始めると気分が優れなくなる女性も中にはいます」とロス先生。食事と一緒にピルを飲むことで、ピルが体内でエストロゲン(女性ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)を調節している間の気持ち悪さを軽減できるんだとか。

2.胸の張りや痛み

医学情報サイト<American Family Physician(アメリカ家庭医)>の調査報告によると、避妊ピルによるこの副作用は、残念ながら18カ月間続く場合もあるんだとか。

3.むくみ

ホルモンバランスの変化は、むくみにつながりやすいのだそう。この副作用は、過敏性腸症候群や胃腸管の炎症などを持つ女性にとっては比較的強いものになりやすいのだとか。ただ、多くのピル使用者は使い始めて半年もすればだいぶ落ち着くそう。

4.頭痛

<the American Journal of Obstetrics and Gynecology(アメリカ産婦人科学ジャーナル)>の2005年度調査によると、避妊ピルを使い始めた女性の約10%が、最初の1カ月以内に頭痛を訴えるのだそう。しかし、一度体がピルに慣れてくれと、頭痛の報告も徐々に減っていくとのこと。

5.食欲増進

PMS(月経前症候群)を経験した人は誰しも感じたことがあるかもしれませんが、生理前後はとにかくお腹が空くという人が多数。これは避妊ピルを使ってエストロゲンとプロゲステロンを調節した場合も同様なんだとか。「ただ、食欲増進は必ずしも体重増加にはつながりません。ピルによって体重が増加したという調査結果は出ていませんから」とロス先生は話します。

6.気分の落ち込みなど情緒的な変化

以前からうつ症状や不安症、不眠症などに悩む女性は、避妊ピルを使い始めるとそういった症状の悪化を感じる傾向にあるそう。しかし、他の調査では、ピルが症状を軽減させてくれたという結果も出ているんだとか(詳しくは下に)。

7.凝血

避妊薬の中でも新しい種類のものは旧式のものと比べ、凝血を引き起こす傾向が比較的高いよう。ただし、産婦人科医や患者自身がきちんとその副作用をモニタリングしていけば問題ないので、気になる症状が現れたら担当医と相談するようにしましょう。

8.顔のシミ

経口避妊薬は肝斑(顔中に茶色い色素沈着ができるような肌症状)を引き起こすリスクがあるのだとか。しかし、調査によると、これは肌症状が遺伝的に存在する家系の女性の間で起こりやすいものとのこと。対策としては、ピルでなくIUD(子宮内避妊用具)の使用へと移行するのが効果的、という調査報告も

9.性欲の低下

ロス先生によると、女性の中にはピルを始めてから性欲が減ったという声がよく上がるそう。ただ、避妊薬の短期的副作用が原因である場合が多いとのこと。つまり、胸の張りが痛く、体がむくんでいるように感じるときにエッチな気分にはなりにくいということ。多くの女性はピルを始めて9カ月程度で新しいホルモンバランスができ上がり、再び性欲が出てくるそう。

【避妊ピルのメリット】

10.(一部の)がんのリスク低下

2011年の調査報告によると、避妊薬とがんになるリスクとの関係性を調べた結果、HIVHVP(子宮頸癌の原因となるウィルス感染)の感染歴のない女性の間では、子宮内膜及び卵巣がんの発症ケースが30~50%減少したそう。

11.生理痛の軽減

エストロゲンとプロゲステロンが規則的に体内に摂り込まれることにより、月経の周期もより定期的なものになっていくのだとか。ロス先生曰く、「一度ピルに慣れてくると、生理も軽くなり、生理痛の痛みも軽くなる場合があります」とのこと。

12.肌がキレイになる

一般的にニキビや吹出物はアンドロゲンなどの男性ホルモンの多さに影響を受けてできるため、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)でバランスを取ることで、ニキビなどができにくい肌へと変えていけるそう。

13.気分が好転する

精神的問題を抱える女性の中には、ピルによって気分の落ちこみを訴える人もいるものの、それ以外の女性では、逆に精神的に元気が出たという人もいるのだとか。ある調査結果によると、ピルはうつ症状を改善する効果もあるそう。

14.貧血防止

調査によると避妊薬の使用と貧血の改善にはつながりが。研究者らの考えでは、貧血防止に必要となる血中の鉄分と、たんぱく質分子であるヘモグロビンの増加が、ピルによって促進されるからではないか、とのこと。

15.セックスの痛みが軽減される

人によっては、ピルを飲むことで膣に潤いが増し、挿入時の痛みが減ってセックスをより楽しむことができようになることも。

16.避妊効果

もちろん忘れてはならないポイントがコレ!

【良くも悪くも…?】

17.(男性の)好みが変化する

なんと、避妊薬とパートナーに対する好みにも不思議なつながりがあるという調査結果が。あるデータによると、避妊薬を使用した女性は性的に魅力的な男性よりも、包容力があり家庭的な男性を選ぶようになる傾向があるんだとか。逆に避妊薬を使用しなくなると前者のような男性に惹かれるようになるらしく、果たして良いのか悪いのか…。

要するに、他の薬と同様、避妊ピルにもさまざまなメリットとデメリットがあるということ。鍵となるのは、自分に合うホルモンバランスを見つけ、3カ月程度をかけて、体がそれに順応できるようにさせてあげることなのだと、ロス先生は話しています。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 名和友梨香

COSMOPOLITAN US