「手相占いはおもしろいけど、大体が眉つばモノ」。そう思っている人もいるのでは? ところが、手のある部分には知られざる人間の秘密があるのだとか。

コスモポリタン イギリス版によると、かねてから研究者たちは、胎児が子宮内で比較的高いレベルのテストステロン(男性ホルモン)にさらされた場合、人差し指の成長が遅れ、薬指の長さとの違いが大きくなることを認識していたそう。女性は男性に比べてテストステロンよりもエストロゲン(女性ホルモン)にさらされるため、その違いは男性より小さいけれど、たしかに人差し指と薬指の長さに違いが出るとのこと。

「胎児期にどれだけのテストステロンにさらされたかが、成人後の行動にも影響を与えます」と述べるのは、イギリスのノーサンブリア大学心理学科の上級講師で、指の長さについて研究するジョハネス・ホーンコップさん。

ホーンコップさん本人は、指の長さと性格は「ほとんど関係ない」と考えているものの、科学者の中にはそこに興味深い関連を見出そうとする人々も。以下に挙げるのは、そうした研究結果が示す、人間の性格類型。

■人差し指が薬指より短い人

つまり、胎児期にテストステロンにさらされたレベルが高めの場合。

1.持久力が高い

より多くテストステロンにさらされた女性は、そうでない女性に比べて、長距離走などの持久力を要するスポーツが得意な傾向があるとホーンコップさん。これについては「かなり関連性があります」とのこと。

2.数学、テレビゲーム、パズル、ルービックキューブが得意

ノルウェー科学技術大学(NTNU)の博士・研究者であるカール・パインツカさんは、女性と男性の間の脳の働きの違いを研究。その過程で、女性の指の長さを調べ、テストステロンとプラセボ(有効成分のない薬)のどちらかを投与した後、3D環境でのナビゲーションや、図形を反転させたときの形を予想する実験を行ったそう。

すると。テストステロンを投与した女性たちは、そうでない女性達に比べて、こうした空間認識にはるかに優れた結果を示したのだとか。これによって、元々テストステロンに多くさらされている方が、空間認識能力を必要とする計算などに長けている可能性を示唆する結果に。

3.浮気をしやすい

生物学雑誌<Biology Letters>に寄せられたある研究では、575人の成人の性的傾向と指の長さを比較。すると高レベルのテストステロンにさらされた人々は、不特定多数との性的関係に陥りやすい傾向が明らかに。

4.女性に惹かれやすい

カリフォルニア大学バークレー校が行ったある研究では、720人の男女の手を調査し、性的指向や兄弟姉妹の有無などを質問。結果、レズビアンを自認している人ほど、人差し指と薬指の長さの違いが大きい傾向にあったそう。

■人差し指と薬指が大体同じ長さの人

つまり、胎児期にテストステロンにさらされたレベルが低めの場合。

1.一貫した一夫一婦主義者

多くの女性が一夫一婦制を好むのは、夫がそばにいた方が子孫が育つ可能性が高いからだというのは、進化生物学者の間の定説なのだそう。だとすれば、生物学雑誌<Biology Letters>で、ある研究に書かれていた「高レベルの女性ホルモンにさらされた女性の方が、高レベルの男性ホルモンにさらされた女性よりも、長期にわたる関係を築く」という結果も、肯けることに。

2.記憶力がいい

別のある研究では、あまりテストステロンにさらされていない人々の方が、記憶力を要する仕事に長けているという結果が。彼よりあなたの方が冷蔵庫の中身を覚えているのは、そういうわけ。

3.不安になったり、落ち込んだりしやすい

パインツカさんの研究によると、子宮内でより多くの女性ホルモンにさらされた女性は、女性に多いとされる心の病にもかかりやすいそう。

4.結婚する確率が高い

2000年の医学雑誌<Evolution & Human Behavior>に掲載されたある論文によると、子宮内であまりテストステロンにさらされていない女性の方が結婚している確率が高いことが判明し、より女性らしい特徴を備えた女性を好むという、男性の生物学的指向を示唆する結果に。

この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK