アメリカじゃ一般的!?セックス依存症に悩むセレブたち

日本ではあまり知られていないけれど、アメリカではわりと一般的なセックス依存症。インパクトのある名前から、ついつい、"セックス大好きで誰彼かまわずヤリまくり!"みたいな性豪を思い浮かべがちですが、過度な性交渉だけでなく、自慰行為や雑誌やネットなどのポルノへの耽溺も症状のひとつに入り、アルコール依存などと同じで、自分の衝動をコントロールできないという心の病気なのです。

"不適切な関係"が明らかになったクリントン大統領をはじめ、泥沼複数不倫醜聞にまみれたゴルファーのタイガー・ウッズもセックス依存症と診断され、リハビリ施設に入所したことを公表。アメリカではこの病気に対してオープンにすることが珍しくないので、ハリウッドスターだって例外ではありません。

最近で言うと、HIV陽性を告白したハリウッドの暴れん坊ことチャーリー・シーン5000人以上と関係したことや娼婦との複数プレイ、乱交パーティーなど、とにかく下半身の武勇伝に事欠かない彼は、実は過去、セックス依存の治療を受けたことがあるのです。アメリカではドラッグやアルコールのリハビリ施設が充実しているのと同じように、セックス依存にもリハビリ施設がもちろんあって、心理療法やグループディスカッションなどのきちんとした矯正プログラムや、性的衝動を抑えるための薬を処方され、治療が可能なのですが全く効かなかったようで。とは言え、きっと本人に治す気がなかったと見るのが正しそう。

他にも、マイケル・ダグラスロブ・ロウビリー・ボブ・ソーントンエリック・ベネイらがセックス依存を公表していますが、みなさん、リハビリ施設に真面目に入所。『X-ファイル』のモルダー捜査官役で知られるデヴィッド・ドゥカヴニーは、誰かを相手にしたというのではなく、インターネットのポルノサイトにハマってしまったのだそう。誰にも迷惑かけてなさそうだし、性病の心配もなさそうじゃんと思うけれど、本人や家族には深刻な問題で、彼もリハビリ施設入りしています。ドラッグ依存などと同じように、その後、ちゃんと症状を抑えられているのかどうかは本人のみぞ知ることではありますが、近年、浮気報道や性風俗スキャンダルとは無縁なので、チャーリー・シーンと違って効果があったに違いありません。

ちなみに今はキャサリン・ゼタ・ジョーンズと夫婦円満なマイケル・ダグラスですが、以前、「(セックス依存症の)治療前はさんざん浮気三昧で元妻(プロデューサーのディアンドラ)を悲しませ、怒らせたけれど、加齢と共に性欲も衰えてきて、今はキャサリンと子供たちに囲まれてとても平穏で幸せだ」と語ったことがあります。最も効果的な治療法は歳をとることなのかもしれませんね。これ即ち人間の自然の摂理。

余談ですが、マイケル・ファスベンダーが全裸をさらした映画『SHAME -シェイム-』(2011)はセックス依存症の男の物語。彼が演じるブランドンは、毎晩相手を変えてヤリまくりなのですが、その行為がちっとも楽しそうではないのが印象的。このことこそがまさにセックス依存の本質を突いていると言えそう。興味のある人はぜひ観てみて!