「妊娠中はアルコールをやめる!」という女性は多いですが、妊活中や「そろそろ妊娠してもいいかも?」と思っている時期の飲酒については、様々な意見が存在します。コスモポリタン アメリカ版では、アメリカ疾病管理予防センター(以下CDCのアルコールについての見解をレポートしています。

CDCは飲酒に対し厳しい見解を持っていることで知られていますが、連邦保険担当官が「避妊をせずに性交渉を行っている1544歳の女性は、飲酒は控えたほうがよい」とする調査報告書を発表し、話題となっているよう。

CDCで医務総監補を務めるアン・シュチャット氏は「妊娠していると知らずに妊婦が飲酒をしていた場合、胎児の発育の妨げになることがある」と語っています。「アメリカでは約半数が予定外妊娠です。たとえ計画的な妊娠であっても、ほとんどの女性が妊娠初期に自分が妊娠している"と気づくことはありません。その場合、多くの女性が飲酒を続けています。妊娠中の飲酒にはリスクが伴います。こういったケースを避けるためにも、妊娠する可能性のある女性は飲酒を控えるべきです」

CDCは、全米及び西ヨーロッパ諸国において2~5%の確率で「胎児性アルコール症候群」が発症していると推計しており、発症率の低下を目指して調査研究を進めているそうです。また20112013年のデータを分析すると、「飲酒している」「性交渉を頻繁に行っている」「避妊していない」の3つの条件がそろった女性、すなわち妊娠すると胎児をアルコールの害にさらしてしまう可能性がある女性は、330万人もいると概算しています。

「妊娠中に飲酒をしても特に問題ではない」とする報告も過去には存在していますが、これに対しCDCは「たとえビールやワインであっても、妊娠中の女性にとってアルコールが安全であるという証拠はない」とし、胎児性アルコール症候群が長期にわたる身体・行動・知的障害を引きおこす可能性を指摘しています。

もちろん妊娠中に時折飲酒したものの、たくさんの女性たちが健康な子どもを授かっているのは事実であり、たしなむ程度の飲酒は問題なしとする研究結果もあります。健康志向で知られるグウィネス・パルトローでさえ、長女アップルちゃんを妊娠中にギネスビールを飲んでいるところを目撃されていました

このような状況を見ると、「避妊していない(妊娠の可能性のある)世界中の若い女性たちの飲酒率が、どんどん下がっていく」ことは現実には難しそうです。しかしこうした調査結果を知ることで、人々が立ち止まり、考えるきっかけになってほしい、と米国家庭医学会の会長であるワンダ・フィラー氏は<USA Today>に語っています。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田 華子

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