コスモポリタン アメリカ版の男性ライターが、女性の悩みに本音で回答する相談コーナー。今回の相談者のお悩みは「結婚しているのに、セックスがどうしても好きになれない」という女性から。

Q.夫と結婚して2年になります。今までセックスをした相手は彼だけ。彼以外の男性とはキスまででした。そんな私の悩みというのは、セックスが好きになれない、ということ。したいとも思わないんです。むしろ気持ち悪いとすら思ってしまって…。

彼も私の気持ちはわかっています。でも彼だって男性だし、他の男性と同じく繊細です。だからこの状況は、やっぱりツラいみたいなんです。私たちの結婚生活において、このことが大きな問題になってしまっていると痛切に感じています。自分のことがわかりません。結婚生活でのセックスに期待してたことが、何ひとつ実現できていないのです。だから近々セラピストに会う予定です(ちなみにこれまで性的虐待や暴行を受けた経験はありません)。マスタベーションは好きです。私はどこかおかしいのでしょうか?

A.あなたは何もおかしくありません。僕としては、セックスに関することの何が正しくて何がおかしいか、なんて考え方自体、世の中から消えればいいのにと思うくらいです。何世紀にもわたる人間の性の研究でわかったことは何か? それは性的嗜好や性的アイデンティティ、性欲の形もそれぞれで、実に多岐にわたるということです。正しい、間違ってる、あるいは"正常"なんて言葉すら、あまり意味がない。科学的、医学的に有用なくくり方じゃないし、むしろ人々をカテゴライズして互いを隔離しては、それぞれに恥や罪悪感を植え付ける。自分たちのセックスやジェンダーを受け入れる上での障害となりうるんです。

なので再度言いますが、あなたはただ夫との関係を良くしたいと願い、自分を受け入れて、自分のことをもっとよく知ろうとしている1人の女性なだけであって、何もおかしいところはないのです。

あと、あなたは結婚生活に何かしらの期待を持っていたようですけど、結婚に関して僕ができる最高のアドバイスは、結婚にまつわるあらゆる期待を捨てるべき、というものです。

結婚する前の私たちは、あの魔法の指輪が自分たちを特別で幸せなカップルにしてくれると信じている。でも実際はどうかというと、特別なことはそれほど起こらない。ハネムーンが終われば、互いが結婚する前からと同様の、よく知っている相手だということに気づきます。そして別々に暮らしていた頃、お互いの家に泊まるために置いていたお泊まりグッズはもういらない代わりに、結婚生活につきまとういろんなものが部屋に増えてゆきます。増えては、途中で手放して荷物を軽くしたり…。でも、なんにせよ荷物を一緒に運べる夫婦がうまくいっている夫婦なんですよね。そして一番手放せない大事な持ち物、それは"互いを思いやる心"です。

セラピストに会いに行くのもきっと助けになるでしょうけど、僕はまず、あなたの旦那さんが"自分の気持ちをわかってくれている"そして"繊細"だということがとても大きいのでは、と思っています。一番大事な相手が理解してくれている。これは素晴らしいことじゃないですか。そして、最初に僕が言ったことを思い出してください。ここでの問題は「正しい」も「間違ってる」もないということです。互いを愛し思いやる2人だけど、セックスに対する思いだけが違う、というだけのことです(でもそんなことは、どんな夫婦にだってあることですからね)。他の夫婦の性生活と比べたりしたって、意味はありません。性欲のレベルに「普通」も「おかしい」もありませんから。彼には彼の、あなたにはあなたの性欲レベルがあるというだけ。

具体的にセックスに関するアドバイスをするならば、あなたは「マスタベーションなら楽しめる」とおっしゃっているので、例えば旦那さんと一緒に2人でマスタベーションしてみるなどの方法があります。そうすれば2人とも気持ち良くなれるし、互いにどうすれば気持ち良くなれるか見せ合うこともできます。それがきっかけで、2人がより良いセックスライフを行うために話し合えるようになるかもしれません。

互いに正直になることは、本当に大事です。対話を続けましょう。週に何回セックスするのが普通かどうかなんて、どうでもいい。2人にとって何がベストか見つけることが、大切なんです。他人の性生活に倣う必要はありませんよ。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

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