最近、日本で2030代を中心に"友達夫婦"が増えているのだとか。友達の定義は様々だけれど、多くに共通しているのが、「会話が多い」「ケンカをしない」ということのようで、聞こえてくるのは楽しげな日常。ただ、一方でこの夫婦関係の特徴として、離婚も少なくないそうで…。

今回紹介するのはコスモポリタン アメリカ版に寄せられた、「友達と夫は別物である」ということを自身の経験から悟った女性のお話。

理想の結婚のカタチは人それぞれ。あなた自身がどんな夫婦像を求めているのか、これを読めばヒントが見えてくるかも?

彼はパートナー? 時には敵になる? 一生自分のそばにいて欲しい人? その答えもすべて、『Yes』。でも親友かと言われたら? 答えは『No』です。

「親友と付き合ったことがあります。私たちは文字通り、世界を同じレンズを通して物事を見ていました。当時2人とも旅行が好きで、一緒にした冒険をフォトジャーナルにする、新進の写真家だったのです。

私たちは口にする冗談まで同じでした。ほとんどケンカをしたこともありません。何もせず、ただふざけあって、長い間一緒に過ごせました。完璧な相性、と思う人もいるかもしれません。私たちは数カ月の友達期間を経て、自然にデートするようになりました。

でも…時間が経つとはっきりしてきました。私たちは一度たりとも、お互いが運命の人だと感じたことはないということが。お互いを見つめ合うよりも、より良い出会いを探して目を泳がせている時間の方が長いということが。それは結局、私たちが"友達"で、"パートナー"ではなかったからです。彼はその後すぐに"運命の人"に出会いましたが、私が"運命の人"と出会うまでには、さらに数年かかりました。

私と夫は、最初から友達ではありませんでした。ましてや、親友でもありませんでした。今日、10年の結婚生活を経ても、未だに彼が私の親友だとは思いません。

最愛の人かと問われれば、答えは『Yes』です。子どもたちの父親かと問われれば、これも『Yes』です。

彼はパートナー? 時には敵になる? 一生自分のそばにいて欲しい人? その答えもすべて、『Yes』。

でも親友かと言われたら? 答えは『No』です。

私たちは出会ってすぐに結ばれました。時間は必要ありませんでした。出会って1週間で同棲を開始し、2週間以内に婚約。1年も経たないうちに結婚しました。

よくケンカもしました。片方は外向的で、もう片方は内向的。彼はミュージシャンで、私はライター。一方は旅行好きで、もう一方は好きじゃない。私たちはともに情熱的で複雑な性質だけど、性格はかけ離れているのです。本やテレビの好みがまったく合わないこともよくあります。でも、私たちはお互いを愛しています。価値観を共有しています。そして、同じ空間に暮らしています。

友達に話したくなるようなことがあれば、女友達に電話します。友達は私と同じ映画や音楽が好きだし、会話の好みも似ています。女友達の特権である、お互いの夫についてもよく話します。

無条件の愛情が欲しいときは、母に電話します。母は私の人生のすべてを知っている人ですから。

だけど自分の人生を生きるときは、夫がいてくれます。彼には電話する必要はありません。いつだってすぐ傍にいるのですから。子育てについて相談するときは、友達と話すより夫と話す方がずっといいです。だって、自分たちの子供のことですから。自分の仕事のゴタゴタについて話したいときなら、そういう話ができる友達に電話します。でも、自分たちの人生の方向性を決める話し合いができる相手は、夫しかいません。彼だけが、私を家でくつろがせ、頭痛を緩和するために肩を揉んでくれる人なんです。

私が体調を崩したり、心が傷ついたときは、彼が優しくしてくれます。勇気を出さなくてはいけないときは、彼が私を励ましてくれます。そして私が何かを達成したとき(例えば書いた本が出版されたとき)は、自信たっぷりに「そりゃ当然さ。君にはそれがふさわしいよ」と言ってくれます。

時にスイッチが入ると、"友達"には絶対に言わないようなセリフを言い合うこともあります。でも逆に、"友達"とだったらできないようなことも、たくさんできます。私たちの間にはほとんど線引きがなく、お互いに自由にふるまえることを嬉しく思っています。

ケンカしながら2人が楽しめるテレビ番組を探すと、ただのテレビ鑑賞も刺激的になるし、ソファに寄り添って座りながら、どっちが食べ物を取りにいくかを争うときもそうです。

我が子が他のどの存在とも違うように(彼らは私の子供たちで、"友達"ではありません)、夫も他の誰とも違うんです。私は彼を友達としてではなく、夫として愛しています。運に恵まれ、互いに努力し続ければ、私たちの関係は色あせることはないでしょう。彼の魅力も決して消えません。そして、彼は決して私の"親友"になることはありません。彼はこれからもずっと、私の"夫"です」

※この翻訳は抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US