2014年にイギリスで行われた法改正により、ポルノ映像において数多くのセックス行為が禁止されています。しかしこの修正法を注意深く確認してみると、この改正が持つ性差別的傾向が浮かび上がってきます。

コスモポリタン イギリス版によると、2003年に制定された「コミュニケーション法」に数多くの修正が加えられ「2014年視聴覚メディアサービス規制法」が成立しましたが、この規制法には奇妙な点があるのです。下記のリストを見てください。ムチ打ちや首絞行為を含むポルノ映像を見るのはSM的趣味のある一部の人たちだけのはず。ポルノ映像の首絞めシーンが「人々を命の危険にさらす」ほどの影響を与え、家庭内暴力を助長するものであると法案製作者たちが本気で考えたとしたら、そこには別の問題があるはずです。

2014年視聴覚メディアサービス規制法の導入によって、イギリスのポルノ映像で禁止される行為:

・平手打ち・ムチ打ち・激しいムチ打ち・暴力を伴う、「物体」を使用した貫通・肉体的および言葉による虐待(合意であった場合も含む)・「放尿プレイ」として知られる嗜尿・女性器からの液体噴出(いわゆる「潮吹き」)・首絞め・顔面騎乗・フィスティング(拳を女性の膣または肛門に入れる)

「射精」は禁止されていないのに、「潮吹き」は禁止。主に女性性的快感行為が規制されているのはなぜなのでしょうか…?

「女王様系」ポルノ映像のプロデューサーであるイツィアール・ビルバオ・ウルティア氏はこの規制法を「ばかばかしく、あまりに不条理だわ」と<Vice>に語り、特に「顔面騎乗」の禁止については憤りを感じているよう。

「なぜ顔面騎乗が禁止されるの? 危険だという意味が分からないわ! ただ女性が上に乗るという行為を(男性が)許せないだけでしょ! 」

上記のような反対意見がある一方で、この規制法には大きな意味もあります。ネット上のポルノサイトは子供でも簡単にアクセス可能なのが現状です。暴力を含むセックス行為を「普通のこと」「やってよいこと」と判断してしまう子供もいるかもしれません。規制によって、子供たちがこうした行為を見る機会が減ることは、評価されるべき点だと言えるでしょう。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN UK