男女共にさまざまな避妊法が存在している今、引き続き新たな避妊法も開発されているもよう。

コスモポリタンではこれまでに「Vasalgel(ベイサルジェル)」や男性用ピルなど開発中の男性用避妊薬/避妊法を紹介してきたけれど、また1つ新製品のニュースをコスモポリタン アメリカ版から。

Contraline社が開発中のEcho-V(エコーV)」は、ポリマー・ジェルを睾丸に注入するタイプの避妊法。早ければ1年、遅くとも5年以内の実用化を目指しているのだとか。

Echo-V」は「Vasalgel」と同様、ポリマー・ジェルを睾丸にある輸精管に注射することにより精子を固め、精子がペニスに行くのを防ぐ仕組み。このジェルそのものに精子の働きを止める効果はないため、「薬」としてのカテゴリーではなく、精子をせき止める「デバイス(器具)」としての位置づけとのこと。しかしどちらの製品も注入後のジェルの有効期間についてはまだ研究段階であるため、実用化には至っていないよう。

Vasalgel」は開発資金の問題が生じたため実用化が遅れているものの、2018年には市販される見込み。一方Contraline社の共同創業者であるケビン・エイゼンフラッツ氏は「20171月または2月にアメリカ食品医薬品局の認可申請を目指しており、最長でも5年以内には市販される予定」と述べている。

Echo-V」と「Vasalgel」のもっとも大きな違いはジェルの注入法。「Vasalgel」はわずかとはいえ皮膚を切開する必要があるのに対し、「Echo-V」は切開する必要はなく、麻酔をしたうえで「Echo-V」を超音波で確認しながら注射器で注入するのだとか。痛みも少なく、施術時間も約3分とのこと。

「『Echo-V』の注入実験を行った泌尿器科医は、通常の精管切除手術より簡単だと語っています」とエイゼンフラッツ氏。また手術より痛みが少ないだけでなく、注射器によって確実かつ素早くジェルを注入できるため安全性も高いと説明。

ちなみに「Echo-V」は"一時的な避妊法"ではなく、すでに子供をもうけたため今後は避妊したいと考える男性用として開発されているのだとか。睾丸に直接注射をすること、また性感染症を防ぐタイプの避妊法ではないことから、若い世代の人たちがセックスを謳歌するための避妊法ではないよう。

「(ピルなど)女性が選択できる避妊法の方が多く、女性がリードして避妊を行うという風潮があります。しかし時代は移り変わっており、この分野でも男性がより協力すべきなのです」とエイゼンフラッツ氏は語っている。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US