つき合いの長いカップルが陥りやすい失敗はあるもの。多くの人々が繰り返してきたことだけど、中には努力次第で防げるものもあるのだとか。そこで、コスモポリタン イギリス版が、心理セラピストでカップルカウンセラー、ライフコーチでもあるヒルダ・バークさんと、イギリスのカウンセリング団体<relate>の恋愛・夫婦関係のカウンセラーであるガープリート・シンさんに、カップルが避けるべき6つの過ちについて聞いてきました。

1.相手の言っていることを聞かない

関係においてもっとも重要なのはコミュニケーション。より注意深くコミュニケーションをとることで、小さな意見の不一致が大きな問題になるのを防げるそう。

「問題は、多くの人々が自分のメッセージを伝えようとするあまり、相手の話を聞くことを忘れていること、あるいは聞いている場合でも、相手が聞いてもらっていると思えるように心がけていないことです」と、ガープリートさん。「聞くことを覚え、パートナーにそれが分かるようにしましょう。尊重されていないと感じると、人は傷つき、誤解や不満の負のスパイラルに陥ります」

2.過去の傷に触れる

解決されないままの昔の問題がある場合、これが2人の関係に影を落とすことも…。「カップルセラピストとしてトレーニングを受ける中で学んだもっとも大きなことは、パートナーについて私たちが困っていることのほとんどは、過去の問題が再燃しているに過ぎないということです」とバークさん。

「仕事をする中で、何度も何度もそんな局面を見てきました。例えば、ある女性の彼氏は常に数分遅刻するのですが、そのことが彼女にとっては拒絶と敬意の欠如として映っていて、非常に傷ついていました。それとなく過去について聞き出した結果、彼女が子どもの頃、(週末だけ会っていた)父親がいつも迎えに来るのに遅れ、彼女を常に失望させていたことが明らかになりました。彼女にとって、恋人の遅刻は長らく忘れていた過去の古傷を呼び起こすことになっていたわけです」

「過去の傷が現在の状況に投影されているのだと知ることは、心の重荷を軽くすることでしょう」とバークさん。「また、パートナーも、彼女の心の根元にあるものを聞くことで彼女により強く共感できるし、自分自身の振る舞い方を変えようと思うようになります」。

3.幸せの実現を相手にゆだねる

自分自身の「幸せ」を、相手に完全に任せてしまうことは、失望につながるもの。「多くのカップルが同じような問題にぶつかっています。(自分ではなく)相手さえきちんとすれば、行動を改めれてくれれば、自分たちはついに幸せになれるのに、と考えるのです」とバークさん。

「いずれの場合でも、クライアントは他人の手に自分の幸せをゆだねています。成熟するということは、ロマンチックな恋愛は心を豊かにし、私たちの成長を促すもの―であり、ただ、それで終わりではないという認識を持つことです。それは究極的には、相手との関係においても、それ以外においても、自分の幸せに責任を持つということでもあります」

4.子どもを優先して夫婦関係をおろそかにする

2人の関係における最大の変化は、カップルから3人家族、あるいはそれ以上になるとき。「私が仕事で出会った多くのカップルが、お互いの心が離れ始めたのは、家族が増えた頃だったと認識しています」とバークさん。「彼らは子どもを優先することが『正しい』ことだと信じていたのです。ところが、子どもを持った後には、それ以前に増してお互いのための時間を作り続けることが大事なのです。子どもはやがて成長し、独立して、離れて行きます。親の役割は、それを支えることです。子どもにすべてを投資してお互いにはまるでエネルギーを注がないと、空虚な関係ができてしまいます。子どもが成長した後には、もはや耐え難い関係に行きついてしまいます」。

5.それぞれ別々に成長する

人は常に成長し続けるもの。時が経てば、関係も変化して当然。ライフステージの変化に応じて、2人の関係も調整し直すべきです、と述べるのはガープリートさん。

「お互いに同じ方向に進んでいるのなら、それは素晴らしいことです。でも、反対方向に進んでいるとしたら、亀裂を生む可能性があります。長期間これを続けていれば、必然的に、それぞれ別々に成長することになります。あまりに長くこれをしているカップルは、お互いを認識できなくなるものです。コミュニケーションをとり、お互いの価値観や期待をすりあわせて、相手があなたの望んでいることを知っているようにする必要があります」

6.ポジティブな側面を見落とす

私たちの多くは、自分たちの関係の問題や、パートナーに変わって欲しい点につい目が行きがち。バークさんによると「うまくいっていないことを認識し、問題にするのは有益ではあるものの、それによってしばしば自分たちの関係のうまくいっている部分やパートナーがしてくれていることから注意が逸れます」とのこと。

「クライアントとともに、パートナーが2人のためにしてくれている努力をきちんと認めようとしていると、『でも、それはどっちみちしなくちゃいけないことです』とか『感謝していると口にする必要はありません』といった言葉がしばしば出てきます。ここで働いているのは、自分の利益を考える心の動きです。感謝の気持ちを見せると、防御を外すことになってしまうのです。

ところが、皮肉なことに、実際に相手に感謝を見せると、パートナーは自分の努力が認められたと感じて慢心するどころか、、もっと感謝されることをやろうと思うものなのです」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US