不毛なケンカを減らそう!夫婦が避けるべき「10のセリフ」
専門家が、些細な夫婦ゲンカの根本的な原因と解決策を伝授!
結婚生活にちょっとしたケンカはつきもの。生活習慣のこと、相手の態度のこと、セックスのこと…。でも、ことあるごとに同じケンカを繰り返すと神経がすり減っていくばかり。
そこで、色々な夫婦ゲンカの根本原因とそれを克服する方法について、<Redbook>が専門家の見解をご紹介!
※この翻訳は、抄訳です。
Translation: Takako Fukasawa(Office Miyazaki Inc.)
「なんで返信くれないの?」
LINEのようなテキストメッセージは、予定の確認、買い物リスト、おもしろネタなど、相手にちょっとしたことを伝えるのには最適なツール。でも、感情を伝えるには不向きだそう。心理学教授のレイニー・ズーカーマン博士によれば、「メッセージはあまりにも誤解を生みやすい」とのこと。メッセージを交わしているうちに雰囲気が悪くなったら、それ以上続けないようにというのが博士のアドバイス。「落ち込んだりイライラしたり怒りを感じたりしたら、まず深呼吸を。パートナーと直接会ってから気持ちを伝えるようにしましょう。メッセージで感情をぶちまけるのは絶対にNGです」。
「だって、そう言ってたじゃない!」
「そんなこと言ってないだろ!」、「言ったでしょ!」、「言ってない!」。こんな堂々巡りの口論ではイライラは増すばかり。「これは解決のしようのない口論のため、根本的に無意味です」と心理学者のマーク・シャープ博士は話します。「私たちは、自分の記憶が事実を記録するレコーダーのようなものだと思いがちです。でも実際には、記憶は精神的な経験にかなり影響を受ける能動的なプロセスであり、ある状況で感じたことに合わせて形成される傾向があります。ケンカの争点に関する互いの経験や思いについて話し合ったほうが、話が前に進んではるかに効果的です」。
「それやめてって何度言ったら分かるの?」
あなたは夫にとって愛すべき人であり、友人であり、良き相談相手ですが、決して母親ではないため、彼に指図はしてはいけないとのこと。心理学者のアントニア・ホール氏はこんな風に言っています。「誰も人の言いなりになんてなりたくはありません。『ああしろ、こうしろ』としつこく言われれば、相手はあなたの元から離れたくなってしまいます」。
「皆もそう言っているのよ」
ケンカの原因が洗濯の仕方であれ、子どものしつけ方であれ、あなたは正論を言っているかもしれないし、周りも口を揃えて同じことを主張しているかもしれません。ただ、夫が別の考え方を持っているなら、あなたの母親、ご近所さん、親友の意見、インターネット情報よりもそちらに重みを持たせるべき。カップル・セラピストのナンシー・ドレイファス博士によれば、問題を「自分VS夫」の二項対立にするのではなく、相互努力で解決すべきものとして捉えれば、夫があなたの意見に同調してくれる可能性は高まるとのこと。
「どうせ元カノが気になるんでしょ?」
夫の過去の女関係に気を揉めば、自分を追い込むことになるし、2人の関係が脆くなるばかり。また、遠い過去にこだわることは、今起きている問題から目をそらす言い訳に過ぎない可能性もあるのだとか。「ケンカの対象を、関係ない問題や、過去の解決されていない問題にまで広げてしまうのは生産的ではありません」と『Loving Promises: The Master Class For Creating Magnificent Relationship(愛の約束:素晴らしい関係を構築するための上級講座)』の著者であるリチャード・マツキン氏は語ります。「本来解決すべき問題から注意が逸れ、結論の出ない空中戦となってしまいます」。
「なんでいつもセックスをしたがるの?」
性欲がミスマッチだと、2人の間の溝は寝室の外にまで及ぶことも。<Mental Wellness Counseling(精神の健全性カウンセリング)>のオーナーを務めるジョー・サノク氏によれば、ケンカの原因はセックスそのものというよりも、実は互いに正直になれていないことなのだとか。「夫婦間では、互いに自分のニーズに対して正直でなければいけません。何が欲しくて何が欲しくないか主張することが大事です。思い込みを先行させることなく、正直に話し合えるようになれば、互いに望むものが手に入りやすくなるはずです」。
「間違っているのはあなたで、私が正しい!」
問題に白黒つけるのはラクですが、現実は白黒で片付けられないことが多いもの。ソーシャル・ワーカーかつ心理療法士のサンティアゴ・デルボイ氏によれば、実際には2人とも正しいと同時に、2人とも間違っている可能性もあるとのこと。「"真実"は1つではない場合が多く、だから1人だけが"正しい"ことはないと互いに理解すべきです。自分が正しいと主張することは、相手が間違っていると主張しているのと同じこと。相手との繋がりを大切にして互いを支えるにあたり、2人が勝ち負けを競い合うような関係性は何の役にも立ちません」。どっちが正しくてどっちが間違っているかよりも、あなたと夫の経験、考え、気持ちに着目すると良いそう。
「私のことバカにしてるでしょ」
夫はまったく違うことを考えているのに、あなたが彼の表情やメッセージの文字面だけ見て誤解している可能性も。実際には、相手が本当に何を考えているのかなんて知る術もなく、相手の胸中を察しようとすれば裏目に出ることだって少なくないはず。「夫のことをいくらよくわかっていても、彼が本当は何を意味していたのか、または意図したかについてケンカをするのは無意味です」とデルボイ氏。「あなたの思い込みはまったくの見当違いかもしれないし、仮に当たっていたとしても、夫が正直になりづらい、またはなれない理由があるのもしれません。責められれば責められるほど防衛本能が働いて、怒ったり、さらに否定したりするでしょう」。
「なんで私の話を聞いてくれないの?」
確かにパートナーはあなたの言っていることを右から左に流しているかもしれません。でもそれは、あなたが本当に欲しているものを口に出していないからかもしれないとのこと。「何を求めているのかはっきり伝えましょう。私たちは愚痴にかまけて、本当は何が欲しいのか伝えるのを忘れてしまいがちなんです」と公認カウンセラーのラビ・シュロモ・スラトキン博士。夫があなたを無視していることを責めるのではなく、彼からの愛情と気遣いを必要としていること、そしてどうすればそれらを感じられるかを具体的に伝えると良いそう!
「なんでまったくセックスしたがらないの?」
相手がいつもセックスをしたがることへの不満もあれば、まったくセックスをしたがらないことへの不満もあり、両方とも同じくらい厄介なもの。でも問題の原因はセックスの頻度よりも、感情の親密さにあるかもしれない、と公認ソーシャル・ワーカー兼セラピストのキンバリー・ヘルシェンソン氏。「セックス不足について文句を言うのはやめましょう。セックスの頻度が望むほど多くなくても、繋がりを感じられる方法は他にもあるからです。結婚においては当然ながら身体的な親密さも大事ですが、パートナーと精神的に繋がることの重要性にあまり気付いていない人が多いのです」。では、精神的な繋がりを再構築するにはどうすべき? 週1回はデートの日を決めて、必ず2人でデートをするのがオススメとのこと♡