マッチングアプリ全盛の現代では、パーフェクトなマッチング相手を見つけようという人が増えているよう。でも"運命の相手"って、本当に見分けられるものなの? 

コスモポリタン アメリカ版がその疑問を、<AARP>(50歳以上の誰もが会員になれる全米非営利団体)のセックスと人間関係の専門家で、16冊の著書をもつ社会学者、ペッパー・シュワルツ氏にぶつけたところ、「一目ぼれには問題点が多い。パートナーに期待しすぎるのはやめ、欠点を受け入れて良好な関係を保つことが大切」という返答が。

1.一目ぼれを信じ過ぎてはいけない?

「すべてを満たした相手と互いに一目ぼれした…そんな出会いも確かにありますが、その関係が悲劇に終わりがちだというのも真実です。それでも人は、一目ぼれに問題があるとは考えません。失敗した一目ぼれより、うまくいった一目ぼれに目を向けるからです。

一目ぼれしたという人は、目の輝きだとかスタイルや服装が好みに合っているから惹かれたわけですが、相手から読み取った情報が不確かなものだとは気づいていません。服装や外見から、社会的な地位や考え方を感じ取って惹かれる。でもその情報が正しいかどうかは分からないのです」

2.完璧にマッチする相手はいない

「離婚したカップルを見てください。その中には一目ぼれだったというカップルもいるでしょう。パーフェクトな相手なんて存在しないのです。『ぴったりの人を見つけた』と言う人は本当にラッキー。探し続けてようやくこの人だと思う相手に出会っても、うまくいかないことが多いのが現実で、性的に惹かれたのならなおさらです。最初は運命の相手だと感じても、その後いろいろと細かい点が目につくようになってきます」

3.パートナーに自分の理想を押しつけてはいけない

「相手に対して条件を並べ立てる人は、孤独から抜け出せません。すべての条件に当てはまる人などいませんから。当てはまるように見えても、実際は違うと気づくことになるものです。私たちはなかなか満足せず、パートナーに要求しすぎてしまいがちで、欠点を見つけると大騒ぎをして、『欠点はあって当然。うまく対処していこう』とは考えない。でもパートナーも人間です。すべてを満たすことなど不可能です」

4.パートナーに対する過剰な期待を見直す

「それは『自分にとって本当に意味のある、大切なことか』を考えましょう。自分を幸せにする大事な点に絞ってみるのです。誠実かどうか、ユーモアのセンスがあるか、野心があるか…など。あとは余分なことです」

5.魂の結びつきを求めると悲惨な結果に

「娘と母親の仲がいいのは、母親が創った文化を娘が受け継いで、一緒に成長してきたからです。波長が同じで、会話が弾むのは当然。でもパートナーに、母親や父親や親友との関係と同じものを期待するのは無理というもの。

性的に惹かれた相手に対しては、嫉妬などの、異なる感情が生まれます。異性のパートナーとは感じ方にも違いがあり、男性は女性のように傷つきやすくはありません。2人とも同じように弱かったら、未来は明るくないでしょうね」

6.パートナーに話す内容は慎重に考えて

「長年の親友ならあなたの男性遍歴を気にしないでしょうし、あなたの過去の行いによって、あなたへの信頼を失うこともあまりないでしょう。誰にでも自慢できない過去はあるものですから。でも、それを彼氏に話すのは、就職の面接で自分を雇うべきでない理由を言うようなもの。話す内容はしっかり選んでください。

言ってはいけないことがあるというわけではなく、信頼関係を築けているかどうかの問題です。ただ、友達には言えるけど彼氏には言うべきでないこともあります。たとえば親友になら『最近太ったんじゃない?』と言えても、同じことを彼氏に言ったら、あなたの前で服を脱げなくなるかもしれませんよ」

7.長いつき合いのカップルが、強固な関係を維持する秘訣って?

「一番大切なのは、過去は過去だと考えることでしょう。相手を許すと伝えて、それを実行する。過ちにこだわらず、2人の間に新しい信頼関係を築くのです。時を重ねればいろいろな失敗も起こるでしょうが、それを一緒に乗り越えようとする気持ちが大切です」

…なんだか耳が痛くなるような意見ばかりだけど、確かに私たちは無意識のうちに、相手に求めすぎてしまっている部分もあるのかも? 「運命の相手だと思ったのに、上手くいかなかった」という人は、これらの意見をヒントにすることで、自分が"本当に求めているもの"が見えてくるかもしれませんね。

※この翻訳は、抄訳です。

TranslationYuko Oguma

COSMOPOLITAN US