このシリーズでは、私が海外で出会った各国出身の女子たちの恋愛事情を、イラストとともに紹介しています。今回は、出会いに出会いまくって恋が生まれたオーストラリア女子のストーリー。

恋は、「構えない」出会いから

自由に恋愛を楽しむ人も多いオーストラリア、特にシドニーはオープンマインドな都市で、みんな人と出会うことへの努力を惜しまない。バーやクラブで見知らぬ人と出会い、ワンナイトを楽しんだり、そこから恋に発展したり、長年の友達ができたり…というのは日常だったりする。

私が<Meetup>というサイトで企画された女子会で、ウェンディに出会ったのは、彼女が7年付き合った彼と別れた直後だった。彼女は失恋を乗り越えるべく、1年ひたすら色々な男性との出会いを作った。Tinder、バー、クラブ…そして、そこから新しい彼氏ができたが、出会いは思いがけないものだった。「期待せずに出会うこと」が、彼女の成功の秘訣だったと思う。

連絡交換→初デートの時間が短いオーストラリア

ある夜、ウェンディ含め女友達でクラブに出かけた。彼と出会ったのはまさにこのクラブの夜だった。ウェンディがそこで出会った人と、まさか何年も付き合うことになるとは、その時は誰も予想していなかった。

私たちの近くには、明らかにクラブに通いなれたプレイボーイたちのグループ。踊っていた私たちに話しかけてきたけど、「遊び人っぽいな…」と感じ、当たり障りのないおしゃべりをしていた。番号はとりあえず交換したけど、私たちに興味がないことを察したのか、押しの強い彼らもさすがに連絡してくることはなかった。

ところが3週間以上も経った時、その中の1人から突然ウェンディに連絡が! あまりチャットをしないうちに、「とりあえずコーヒーしない?」と。ウェンディも即「OK」をし、正直「今更連絡してきて、この人なに…?」と思いながら会いに行ったそう。ただ、場所を変えて会った彼は、クラブの時とイメージがだいぶ違ったのだとか。彼いわく「昔は頻繁にクラブで遊んでいたけど、あの夜はもう最後って感じで友達について行っただけ」とのこと。会話のリズムがしっくりきて惹かれあった2人は、何度かデートを繰り返した後、付き合い始めた。彼の言う通り、その後彼がクラブに行くことはまったくなかったみたい。

当時はまさかと思った私も、1年半経った今もラブラブな2人を見ると、どんな出会いであっても何が起こるかはわからないものだな、と思う。疑いながらも会いに行ったウェンディの行動力には脱帽。

期待しすぎずに知り合うサイクルを作るには、数多く会うのが一番。実はどちらかというとシャイなウェンディ。何度も初デートを繰り返すことで、どんどん自分らしさを素直に出して会うことができるようになったみたい。

環境は違えど、日本でもデートを大ごとと捉えないようになるには、"たくさん出会って、1人と何度も会うこと"が大事なのかも。もしかしたら「ちょっと違う」と思った人が、思いがけずに恋人になる可能性が潜んでいるのかもしれない。