因果応報って、本当にあるのかも? コスモポリタン アメリカ版によると先日、仕事にまつわる相談投稿サイト<Ask a Manager>に、かなり珍しい、そして怖~いケースが投稿されたそう。

3年もつき合い、同棲までしていた恋人からある日黙って逃げた男性。ところが10年後、その元カノと職場で偶然再会することに! 

彼が投稿した内容は次のとおり。

僕は大学卒業後、海外のいろんな国で暮らしていました。10年以上前のことですが、当時住んでいた国でシルヴィアという女性とつき合いました。当時彼女は僕と結婚したがりましたが、自分はまだ若すぎると思っていたんです。で、どうしたらいいかわからなくて、その…失踪したわけです。クリスマス休暇で彼女が帰省している間に家を出て、別の国に逃げました。ちょうどそこで仕事が見つかったのをいいことに、彼女に一切連絡もせずに。別れ際にごたごたするのが嫌だったから、とにかく逃げるという方法をとりました。シルヴィアは感情的になり、しつこくわたしを探し回って、うちの両親や友人たちとの間でもめたりもしました。

それから10年後の今。なんとそのシルヴィアさんが、彼が数学教師として働いている学校の新校長として赴任してくることになったのだそう。これぞまさに因果応報!?

そして彼の相談内容は、この状況でどうすればいいのか、ということ。この投稿は<Ask a Manager>で大反響を呼び、寄せられたコメントは実に1800以上。「あんた最低、さっさと辞めれば」と切って捨てる人もいれば、中には「これは過ちを正すチャンス」と励ます人も。ただ、多くの投稿を集約すると、結局は「自業自得」ということに…彼女を傷つけた分、今度は自分が傷つく番でしょ、というわけです。

「つき合って1カ月なら、無言で消える、もアリかもしれない。もちろん良いことではないけど、10年以上も昔のことなら許されるかも。でもあなた、3年もつき合っていたんでしょう? 一緒に住んでいたんでしょう? そこから何も言わずに逃げた? 相手はめちゃくちゃ傷ついたはず」

「彼女があなたの家族や友だちに連絡したのだって、すごく理解できる。あなたが生きているかどうかすらわからなくて、とっても不安だったはずだもの」

そして、彼へのアドバイスとしては、こんなものが。

「今あなたにできることがあるとしたら、事前にシルヴィアに連絡して自分がそこで働いていることを伝えて、せめて彼女が初日に不意打ちを食らうことだけは避けてあげることぐらいでは? すぐに行動を起こすべき」

さて、彼が実際にどうしたか。<Ask a Manager>に続編が投稿されています。

サイトでもらったアドバイスに従って、彼は新学期が始まる前にシルヴィアさんに連絡。が、ものごとは思ったようにはいかなかったよう。何度か彼女にコンタクトを試みた後、やっと連絡が来たのは、なぜか学校の監督委員会の会長から。できるだけ早く会いたいと言われたとのこと。

その日のうちに会長とシルヴィアと3人で会いました。ご想像のとおり、個人的にも仕事上でも、ものすごく恥ずかしい経験でした。幸い2人とも、過去の恋愛の過ちが解雇の理由にはならないという考えでした。校長と一般職員が毎日かかわる機会はそれほどないですし。ただ、委員長が心配していたのはゴシップが広がる可能性と、それによって学校に悪影響が出ること。格式の高いお堅い学校で、スキャンダルはもってのほかだからです。

そして、将来問題が起こらないよう、なんらかの"対策"をとらなければならないという話をされました。まず、校長を替えるのは1スタッフ(つまり僕)を替えるよりずっと難しいことだ、と言われたうえで、提示された"対策"というのは、現実的には実行不可能と思うようなものでした。ここで詳しく書くのは避けますが、それを守りながらだと、たとえ短期間であっても仕事をするのが難しいと思えるほどの内容で…。そこで僕は仕方なく、その場で辞職願いを出し、後日、辞職は受け入れられました。

その後の投稿で、彼に提示された"対策"の詳細が少し明かされています。

「シルヴィアと2人きりで話してはいけない、必ず第三者を交えること」、「会った場合は必ず文書に残すこと」、「彼女のことや経営について同僚と話してはならない。ちょっとした立ち話でもダメ」、「学校の外では同僚と会わない、つまり仕事の後のつき合いは一切なし」など。

こんなこと、とうてい無理だと思いました。それに、もしこの通りにしたら、いつもの僕のキャラとはあまりに違って、同僚も友人もおかしいと感じたでしょう。結局のところこれは、自分への罰なのだと思いました。

こうして仕事を失った彼は、数カ月故郷に戻り、短期の臨時教師の仕事を見つける予定だそうで、その後のことは、臨時教員の仕事をしながら考えるとのこと。ビザの関係で同行できない現在のパートナーとは離れ離れになってしまうそう。

一方、シルヴィアさんの方は順風満帆。のちに彼が知ったところによると、現在は幸せな結婚をしていて、子供もいるのだとか。

続編の投稿に、彼はこう書いています。「今回のことは、彼女が僕をストーキングした結果とか、僕に何かしようとして仕組んだというわけではなく、本当に単なる偶然の結果でした。彼女が僕の住んでいたところに越してきたのは、結婚相手の仕事の都合だったそうです。つまるところ、世界は(同じような仕事をしている場合は特に)狭いということです」。

そう、世間は意外と狭いもの。別れた相手と将来再会することだってあるのです。人に対しては常に、誠実でありたいものですね!

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Noriko Sasaki(Office Miyazaki Inc.)

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