みなさんはイタリア人男性にどんなイメージがありますか? 女好き、ナンパ師、お喋り上手…全部その通りです。つまり、今月のテーマ「出会い」の気軽な実現のために条件がピッタリだということ!

今回はそんな素敵なイタリア人との出会いエピソードをご紹介したい一心で、筆者は一週間の「デートウィーク」を敢行。穏やかな春の日差しが溢れるフィレンツェで、5人のイタリア人男性と出会い、デートをしてきました。バラエティ豊かで陽気なイタリア人たちと「出会う」ことで、どうしてバラ色の一週間が得られたのか? その全貌をご覧あれ!

Day1OK cupid」デー

初日は手はじめに、最近人気のマッチングアプリ「OK Cupid」で出会ってみることに。登録言語は英語、自己紹介は「飲み友達を募集中」と記載。アイコン画面もビール瓶を持った自分の画像に。送られてくるセックス目的のメッセージをかき分けて発見したのは、アンドレア(35歳)のメッセージ。「隣町に住んでいて、今フィレンツェに遊びに来ているんだけど、もしよかったら美術館に一緒にいかない? 」とのこと。もちろんOKの返事を送って、指定された美術館の前へ!

ところが現地に着くと、どう見ても40代後半の男性しかいない…。まさかとは思いつつ「あなたアンドレア? 」と声をかけると、そのまさか! 戸惑いつつも、「昔お金持ち一家が住んでた家」を紹介するなかなかシブい小さな美術館へ。出会って3分も経たないうちから、息つく間もなくショータイムのようにしゃべり続けて、館内をくまなく解説。そして彼がカメラを取り出し、何かを撮影し始めた。「これは一番大切な展示だよ! 」それは何と、昔のトイレ。排泄物が家のどのパイプを通ってどこに流れていくのかも全てマシンガントークで説明し、「何か質問があったら言ってね♡ 」と当人は随分と気持ち良さそう。トイレを二人で見学し、その後もバーでトイレの歴史について語らうなんて、初日から強烈な出会いだけれども、嬉しそうに「こんなにトイレの話がわかる日本人、友達にも紹介したい! さすがTOTOの国」とトイレ仲間を紹介したがる真っ直ぐな彼を見ていたら、とっても幸せな気分に。

美術館の後、バーで2時間ほど、人体の不思議とトイレについて語らって解散。まるでタモリさんみたいな人との出会いだった。デートと呼べるのか微妙だけど、これはこれで良し!

Day2 「友達の紹介」デー

イタリア人の友人に、男性を紹介してもらう。前日からメッセージでやり取りをし、自己紹介を済ませる。彼はジャーナリストのジョバンニ(31歳)。お互いビール好きということで、クラフトビールの飲めるバーで21時に待ち合わせ。

店に入ると、若い頃のユアン・マクレガーのような彼が私に手を振っている! よっしゃ♡ 昨日とは違う展開になりそうな予感に胸が踊る。優しく都会的な雰囲気の彼の話を聞いていると、ジャーナリストが本業だが、実は空手の先生をしているとのこと。なので、日本文化も大好きで「だから日本人女性も大好きなんだ♡」と、早速ご挨拶の決まり文句。軽く5杯ほど飲んだところでお腹が空いて、サクッとピッツァの食べられる市場へ。ここで一試練。イタリア人はピッツァをフォークとナイフで食べるのだが、それがめちゃくちゃ早い。私が彼に合わせてフォークとナイフをフル稼働させて必死でピッツァを食べる中、彼はニコニコと穏やかに話し続ける。途中アメリカンカルチャーの話題になったので、「アメリカは好き?」と聞くと、「僕は資本主義は嫌いなんだ」とのシニカルな答えが返ってきて、コロッと落ちそうになる。ヨーロッパ人男性の、こんなふとした知性は世界遺産に認定されるべき。

その後、もう一軒静かなビアバーに行き、いいムードになったところで、次回はリバーサイドでサンセットデートをする約束をして解散。ユアン似の知的な彼との出会いが、今後発展しますように♡

Day3 「ナンパ」デー

当初は、出会いの定番「Tinder」を通じて知り合った28歳の大学院生とのデートの予定…が、夕方になってドタキャンされる。まぁ仕方ないけど、予定なくなっちゃったなぁと人気のないカフェで途方に暮れていたら、ジェラール・ピケ似イケメン男性が隣に座る。逆ナンしようかと考えて、何となく彼の方を見ていたら視線がマッチ! 何と! リアル版Tinder 彼の方から「どうしたの? 悲しいことでもあったの? 」と話しかけてくれたので、下心満載で「ドタキャンされたの」と事情を話すと「じゃあ僕とこれから飲みに行かない?」と棚からぼたもち。そのまま近くのバーで軽く飲むことに。

話を聞くと、仕事終わりでちょうど飲みたかったという彼、ガブリエレ29歳。さらに彼も偶然、昨日友人にドタキャンされてしまったとのことで、小一時間二人で傷を舐め合うように楽しく飲み、彼から「夕飯はうちでとっておきのチーズを使ったパスタを食べない?」との提案が。その後の展開も読めたが、生理中だったので断って解散! ちょっと惜しい結果だったけど、こういう肩の力が抜けたカジュアルな偶然の出会いもいいかも!

Day4 「Tinder」デー

今日こそは! と意気込んで「Tinder」に励む。昼過ぎにジュゼッペ(33歳)からメッセージ。やり取りの中で、バンドのライブがあるバーで飲むのが好きという共通点が見つかり、気が合いそうだったので、早速お誘いに乗ってバーへ。しかし、私としたことが30分の遅刻! 待ち合わせ場所の教会前で、出会って早々平謝りするも「今日は空が綺麗だからビールを飲みながら待ってたよ」と余裕の彼。

2人でライブのやっているバーへ行き、ワインを開ける。彼は日本人と話すのがはじめてだということ、英語の練習をしたいということで私にメッセージを送ったみたい。会話の最中もボディタッチは控え目でなんだか誠実そう。お酒がまわってきた頃に、店内でライブが始まりお互いの声が聞こえないほどうるさくなると、耳元で会話をしながら、至近距離で微笑みあって他愛もない話がとても楽しくなる! なんという素晴らしいデートテク♡ワインを2本半空けたところで日付が変わる時間になり、「また来ようね♡」と軽いキスと約束を交わし解散しようとしたところ、彼の携帯電話の待ち受け画面が目に入る。なんと…家族写真with妻子! まじか~!

Day5 「逆ナン」デー

今日は逆ナン! と心に決め、夕方頃に街の中心地へ。カフェバーでダビデ像のような顔つきの男性を発見♡ 彼が珍しいタバコを吸っていたので「どこで買ったの?」と話しかけて、会話をスタート。彼は哲学が好きなルカ(30歳)。ここまでデートした4人は全員超お喋りだったけど、彼は割と私の話を引き出そうとしてくれる。「どうしてフィレンツェにいるの? 」といった定番質問ではなく、「どんな天気が好き? 」など。あまりに心地よかったので、うっかり「ここ数日でいっぱい出会ってデートするキャンペーンをしているの」と話すと、「大変じゃない? 美味しいものでも食べて元気つけに行く?」なんて流れに。

イタリアンの美味しい土地にいるにも関わらず、焼肉をリクエスト。街に数件ある焼肉屋でビールを飲みながらダビデ像風の彼と焼肉! 幸せ~♡ イタリア人の彼も楽しんでいるみたいだし、何より彼はこのデートウィークに興味があるよう。理由は単純に彼が"出会い"を大事にしているからのようで、「こうやって出会えることって、奇跡だし運命! その後にどういう関係になるかなんてことより、出会えたことに乾杯しようよ!」と、サル~テ~~♡ 連絡先を交換して、この日はお腹いっぱい胸いっぱいの酔っ払いになって解散! なんて陽気で気楽な出会いなの♡


今回彼らが教えてくれたことは、会話を楽しみ、こうして"出会い"に感謝する時間を過ごせば、プラトニックで充実したファーストステップが踏み出せるということ。次のステップや関係性を気にするよりも、今のこの瞬間、目の前にいる相手の笑顔を楽しめたら、出会いがきっと価値のあるきっかけになるのでしょうね♡

まさに5日目のルカが言ったように、「すべて奇跡で運命」だという彼らのどっしりとした気ままさに身を委ねてみたら、こんな楽しい"出会いの5日間"になりました。