ロンドンに留学したことのある日本人の女の子なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか、この『ジャパ専』という言葉。ジャパ専とは「日本人が大好きな外国人男性」の事(思うにジャパン+専門という事だと思います)。

ここでお話しするのは、まさに「脇の甘い留学生」の見本だった自分の、過去の恥をさらすようなお話です。暴力的でもない、一見フレンドリーな男性の何がそんなに危険なのか。外国人のパートナー探しの参考にしていただければと思います。

「英会話を磨きたい」

ジャパ専の特徴1:日英の交流会になぜかウロウロ

ロンドンの大学院に行くまで3年、渡英してからも1カ月自腹で英語のレッスンに通ったのにもかかわらず、一向に英語が上手くならず、同級生に話すのも気後れして、なんだか焦る私。ある日ピカデリーの「らいすわいんショップ(現在は閉店)」で「Japan-English Language Exchange(日本語と英語の語学交流会)」の広告を見つけ、参加費が手頃だった事もあり、語学学校の日本人の同級生を誘って行ってみることに。いざ行ってみると、確かに賑やかで盛んに英会話が交わされています。が、何となく雰囲気がおかしい事に気がつきます。

「これって…お見合い?」

ジャパ専の特徴2:会話、実はどうでもいいと思っている

まず、中年の英国人男性と若い日本人の女の子ばっかり。英国人の女性はゼロで、日本人の男性は少数派でした。そして、その中年男性達は「相手の話はどうでもいい、大学院には興味がない」という感じなのに、なぜかやたらと連絡先を聞きたがります。こちらはもっと実践的に会話がしたいのに…その中で、私が別の人と話している時に割り込んできた男性がいました(Kとします)。私が「日本人オンリーのシェアハウスにいる」と聞くと、ろくに話もしていないのに、しつこく連絡先を聞いてきます。今思うと本当にうかつでしたが、面倒くさくて、追い払うためだけについつい連絡先を教えてしまったのです。

…しつこい電話&メール攻撃

ジャパ専の特徴3:とにかくしつこい

おもしろいけどあまり役に立たなかった語学交流会の翌日、しつこく連絡先を聞いてきた男性Kから、携帯に電話がかかってきました。「日本人の女の子同士でパーティーをやるって言ってたよね(そんな事まで聞いてたのか?)、今度はいつ? 僕も呼んでくれる?」何て図々しいんだろうとびっくりしましたが、そこは私も日本人、「そうなったら連絡するけど、今の所みんな忙しいし予定はない」とだけ返事をして電話を切りました。

が、数時間後にまた電話。「パーティーは大体いつ頃になりそう? パーティーじゃなくてもいいから君のシェアハウスにお茶しに行ってもいいかな?」ゾッとしましたが、今忙しいから後でメールする、とだけ返事をして電話を切り、着信拒否に。その後もしつこいメール攻撃が続き、頭が痛くなってきました。

「え、私が"バカ女"!?

ジャパ専の特徴4:言うとおりにならない女には酷いことを言う

Kのメール攻撃のあまりのしつこさに、これははっきり言うべきかもと思い「正直忙しいから当分電話もメールも遠慮してほしい。シェアハウスのオーナーにむやみに人を招待するなとも言われている」と返事をしたら「着信拒否にしているのか? 嘘をついたのか? 嘘つき女だと言いふらすぞ」と。あまりにも腹が立ちすぎて「はっきり言って、パーティーをするとしてもあなたは呼ばないし、あなたとも友達になりたくない。さようなら」と返事をするとKは「自分を何様だと思ってるんだ、後悔するぞバカ女」と。

…ガーン! 私は自分の脇の甘さを痛感させられたのでした。

大反省

ジャパ専の特徴5:英語の苦手な日本人が大好き

日本人の押し切られやすさ、ナイーブさ、Noと言えない性格に付け込んで、自分の思い通りになる騙しやすい女を探すイギリス人男性は結構いるみたい。しかもまだ英語習いたてで自分に反論してこない女性は特に付け入られやすい。「日本が好きならいいじゃない?」「日本人を好きになってくれるイギリス紳士なんて最高!」と言う人もいるのですが、こんな人に騙されてもし結婚までしてしまったら…そう考えるとぞっとします。その後は反省して、もっと積極的にカレッジの友達や先生と話す努力をしました。外国人が苦手な人もいたし仲良くなるまで時間がかかったけど、その方が変な男に追いかけ回されるより「ずっと楽しいんだ」という事に気がつきました。

終わりに

幸せな出会いは、幸せを求める人のところに来る…はず。

「国際結婚での出会い」を今回を含めて"きっかけ""コミュニケーション"と、テーマ3つのコラムを書きました。自分の限られた経験や出会いが元になっているので、多少の偏見はあるかもしれません。また今の婚活世代のようにデートサイトやアプリが一般化してなかった頃の体験談なので、みなさんはまた別の方法で出会いを見つけているのではと思います。

ハッピーなイメージを持たれる国際結婚ですが残念ながら離婚もとても多いのです。離婚=失敗、お互いの努力が足りなかった、ということではなく、日本人同士の結婚と違って社会情勢や法律の改正なども夫婦関係に大きな影を及ぼすこともあるのです。

だけれど、どんな結婚も基本的に2人で協力し合って将来を築いていくパートナーシップ契約だと私は思います。色々と書きましたが、本当は学歴がなくても、財産が少なくても、お互いに尊敬し合って人生を作り上げるのが本当に素敵な結婚なのかな、と思います。そしてたとえ離婚してしまっても、2人でいる間前向きに変化を恐れずに相手と向き合った人は、その後の人生もたくましく切り開います。少なくとも、私の周りの国際結婚の女性たちはそんな風に日々たくましく生きています。

私が素敵な男性を探しているのではない、私の未来のパートナーが素敵な私を探しているのだ…そう思うと、パートナー探しが楽しくなりませんか? それまでの旅路を楽しんでください。