"メイクしたまま寝るのは、お肌に最悪の行為"といわれているけど…。コスモポリタン イギリス版のビューティー・エディター、ロニ・ヴェンティは先日、「1年近く、メイクを落とさずに寝ていた」と衝撃告白!

なぜそんな無茶をしたのか不思議に思う人は多いはず。でも、実はそこには深~い理由が。

彼女はメイクを"落とせなかった"1年間について、以下のように綴っている。

眉毛がきれいに描かれ、口紅が美しく塗れているときはトラブルにもうまく対処できた。でもメイクが完璧じゃないときは、無防備に感じて不安だった。

まずい決定をするときは決まって男のためだ。あのときもそう。アーティーのためだった。

約6年前、オンラインデートサイトの<OkCupid>で4カ月間メッセージのやりとりをしていた私と、(今では夫になった)アーティーは、ついに一緒に飲みに行くことにした。私たちはどちらも、友だちを連れて仕事場から直行。私が1時間遅れて到着したとき、彼はすでに飲み始めていた。直接会うのは初めてだったのに、私たちの相性はぴったりで、イチャイチャしまくって、カラオケでケリー・クラークソンの歌を歌った。そして、家にたどり着く頃には、彼からキュートなメールが携帯に届いた。

その日以来、すべてが最高だった。信じられないくらいに。ニューヨークのデート事情で男について一般的によく言われていること(もてあそばれるとか、フェードアウトされるとか、最低男だったとか)は、私たちには全く当てはまらなかった。アーティーは、どう思っているか、何をしたいか、次はいつ会いたいか、といったことをいつも正直に口にしてくれた。私はとても幸せだった…、と同時に、ダメになることを恐れてもいた。キレイなのにいい人と巡り合えなかったり、ダメ男としか知り合えなかったりする友だちがたくさんいたから。「どうして私だけがこんなに幸運なの?」、「私はこの素敵な人にふさわしい?」と自問した。

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その後すぐ、私たちは定期的にお泊まりするようになった。大抵はかなり遅くまで夜更かしをして映画を観ていたから(または…、わかるでしょ?)、化粧を落とすタイミングが分からなかった。あまりに早い時間にスッピンにはなりたくなかったし、真夜中に急にビールを買いに走ることもあったから、それを考えると、夜中を過ぎてもスッピンになるのには抵抗があった。そういうわけで、化粧をしたまま寝ていた

私のようなビューティー・エディターにとって、これは神への冒とくとも言える行為。私はスキンケアの最も重要なルールを破っていたのだから。同僚が私のこの秘密を知ったらそう言われるに決まってる(そして、それは当然正しい)。

映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』に出演していたクリステン・ウィグのように、朝になったらこっそりベッドを抜け出して、パウダーで脂を押さえ、アイラインの先端を直し、マスカラを足し、そっとベッドへ戻る。アーティーがそれに気づいたことは一度もなかった。きっと彼は男だから、私のメイクについてあれこれ考えるようなことはなかったんだと思う。

もっと本気のつき合いになってお互いをよく知れば、彼と一緒のときでも、メイクを落として素顔でいられる自信がつくだろうと思っていた。でも、そうじゃなかった。デートを始めてから3カ月ほど経った頃、一緒にジャマイカへ1週間の旅行に出かけたけれど、私はずっとメイクをしたままだった(ビーチでもどこでも)。シャワーを浴びて顔を洗ったときは、服を着るよりも、髪を乾かすよりも、何よりも先に素早く化粧をした。

旅行の3日目、化粧直しのためにこっそりベッドを抜け出そうとしたとき、アーティーは私の手をつかんで、海に面した小さなバルコニーへ引っ張って行った。彼は私の腰に腕を回しながら首にキスをして、こう言ったの。

「絵ハガキみたいな景色だろ? 君とその絵ハガキの中に溶け込みたい」

本来ならすごくロマンティックな瞬間だったはず。でも、私の頭に浮かんだのはこれだけ。

「シャワーの後から髪をといてないからぐちゃぐちゃだろうな。シャンプーにモイスチャライザーを半分混ぜておけばよかった」

私は、抱きしめられた腕からすり抜けて、「髪とメイクが整ったらすぐに、イチャイチャでも何でも、やりたいことしてあげるから」と彼に言った。「すぐ戻るね!」って。彼は少しがっかりしていたようだった。そして、「一緒にいるときはくつろげばいいのに、毎日24時間セクシーでいる必要はないんだよ」と言ってくれた。私は「そんなこと言ってくれるなんて、優しいのね。ありがとう」とは言ったものの、結局マスカラを直すために部屋の中へ戻って行った。

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その後6カ月間、私たちはお互いのアパートに交互に泊まって過ごすことに。メイク道具と服を持って行き来するのは本当に大変だった。やがて一緒に住むことになったんだけど、それでもまだ私は、化粧をしたまま寝ていた。今考えるとなんて汚いことをしていたんだろうと思う。もちろんお肌の調子は良くなかった。毛穴は詰まっていたし、おでこの真ん中には永久になくなりそうにない小さな白ニキビ、肌は全体的に光沢を失っていた。それなのに私は気にも留めなかった。あのころの私は間違っていた、本当にひどい状態だったと思う。

私は別に、マーティーが私の素顔を見て幻滅するんじゃないか、ってことだけを心配していたわけじゃない。彼は、賢くて、物事を冷静に見られる人だったから、きっと引いたりしないだろうと思ってた。でもメイク無しでは、彼の前で"こうありたい"と思う自分になれる自信がなかった。楽しくて、自信にあふれていて、セクシーで、垢抜けした、そんな私。ある意味、メイクが"よろい"になっていたんだと思う。私の意識はメイクによって左右されていた。眉毛がきれいに描かれ、口紅が美しく塗れているときはトラブルにもうまく対処できるのに、メイクが完璧じゃないときは、無防備に感じて不安だった。

今ならそのときのマインドが、メイクを落とせないことと大いに関係していたんだと分かる。私はいつも、自分自身や、2人の関係に不安を感じていた。いつか魔法が解けて、この関係が消えてなくなってしまうんじゃないかと心配だった。彼の気が変わることだってあり得るし、彼が地下鉄でセクシーな女を見かけたらハラハラした。そんなときは、自分で自分をコントロールするしかなかった。馬鹿げて聞こえると思うけれど、メイクによって自分の見た目を変えることだけが、人生において私に力を与えてくれる唯一の方法だった。だからたとえ自分の肌を傷つけても、自分からメイクを切り離すことはできなかった。

約1年間にわたる至福の同棲生活の後、私はコスモポリタンに載せるために、就寝前のメイク落としの重要性についての記事を書いた。そして、メイクを落とす決心をした。彼は私を愛している。彼と私の関係をコントロールできるアイライナーや口紅なんて、世界中のどこにもない。だから私は、その原稿を仕上げると帰宅しメイクを落として、アーティーに肌を休める必要があることと、私たちの関係を不安に思うのをやめる必要があることを正直に伝えた。彼はあまりメイク時とスッピンの区別がついてなかったみたいだけど、していない方がキレイだと言ってくれた。私がついに素顔を見せられるようになったことに、彼はとても満足しているようだった。

私はいまだにメイクをしていないと、自分をセクシーでパワフルだとは感じられないし、これからもそうだと思う。でも、アーティーと一緒にいるときは、小細工することなく100%ありのままの自分でいられることが分かって、私たちの関係はかつてないほどに親密で揺るぎないものになった。

大切な人のために、きれいに脱毛して、髪を整えて、完璧におしゃれするのは、楽しいし自信を高められる。でも、無防備で傷つきやすい自分を見せられるくらい誰かを信用できると、心を満たすような親密さが生まれる。

日曜日の朝、おだんごにした髪はボサボサでパサパサでも、完全ノーメイクでも、彼はいつも通りに私を愛してくれるし求めてくれる、ということが分かった今、自分をとても幸運に感じる。

そして、私の肌も最近かなりキレイになってきたわ。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Rubicon solutions

COSMOPOLITAN UK