座談会参加者のプロフィール

インタビュアーAさん(34歳)

学歴:巣鴨中学→巣鴨高校→一橋大学商学部卒業

職業:某ベンチャー企業勤務

彼女の有無:あり(2年6カ月、結婚→離婚歴あり)

座談会メンバー(開成中高出身者)

■Bさん(29歳)

学歴:開成中学→開成高校→東京大学理科三類医学部卒業

職業:医師

彼女の有無:あり(3カ月)

■Cさん(35歳)

学歴:開成中学→開成高校→慶応大学法学部卒業

職業:大手インターネット会社勤務

彼女の有無:いない歴半年

■Dさん(34歳)

学歴:開成中学→開成高校→東京大学文理学部卒業

職業:大手電子通信会社勤務

彼女の有無:結婚3年目

高学歴は本当に幸せなのか? いい恋愛をしているのか? 中学生から御三家男子校のひとつ、開成に入学し、エリート街道を歩んできた男性3名による、高学歴オトコの座談会スタート。

とにかく女性との接点がなかった6年間

Aさん 高学歴男子校出身者は、恋愛下手が多いように思いますが、みなさんはどうですか? 僕は、女子と絡みたかったけど、変なプライドもあって行動に移すことができず…。その思いがアイドルというか、芸能人に向いちゃいました。

当時、安達祐実さんが大好きで、彼女に贈る歌を勝手に作曲していて、事務所に送っていました。しかもヴォーカルになってくれる女友達もひとりもいないから、「Featuring 母」(笑)。中高、女性との関わりは一切なく、初めて20歳のときにデートしたんですが、テンパらないように女性に振る話題を事前にメモしておいて、それを見ながら、お茶をしたのを今でも覚えています。

Dさん (爆笑)。僕はあまりコンプレックスに感じていなかったと思うけど、自分たちが勉強している間に、違う何かを経験してきた女性に出会うと「いいな~。すごいな~」と思って、その人自身に興味が湧く傾向にありますね。僕の場合、自分にないものを持っている人を求めてしまうので、10代の頃から年上とばかり付き合ってましたね。はじめての彼女は9歳年上だったし、今の奥さんも2歳上。ちなみに、今の奥さんは、ほぼ世界一周ぐらい、いろんな国に遊びに行っていて、その行動力と経験値に惹かれました。

Bさん 僕は中学の時から、生徒会に入っていたので、他校の女子と交流もありましたし、女子に対する気構えとかはあまりないかな。当時から、彼女はいました。

Cさん えっ⁉ それは優秀なタイプ! 中学生から女子への興味はすごくあったけど、その当時は、硬派な男でありたかったから、合コンや女子高の文化祭に行く軟派な同級生をバカにしていたけど、内心ではうらやましかった(笑)。当時は、東大に入るよりも彼女がいる方が本気ですごいと思っていました。彼女が欲しかったけど、どうやってアプローチすればいいのか分からなかったから、自分のセールスポイントを考えましたね。

そこから導き出されたのが"開成に通っていること"だったので、開成のバッチを付けて、本屋の参考書売場にいた女子高生を「この参考書使えるよ!」とナンパしたことがあります。勉強教えてあげるよ大作戦です! おかげで初彼女ができました。

Aさん なるほど、その作戦があったのか…。

僕は学校で、「君たちは社会のエリートになるのだから、恋愛している場合じゃない」と入学式で言われ、教育を受けたので、恋愛をどこかで小バカにしているところがありました。

大学受験のために通った予備校ではじめて女子がいる空間で勉強をすることになって…落とした消しゴムを拾ってくれただけで、「この子は僕に好意があるんだ」と勘違いしたこともあります(笑)。僕の場合は、恋愛はこじらせ傾向にありましたね。「どうして学校では、女性について体系的に教えてくれなかったんだ~」って今でも思っています。母校で、恋愛の大切さについて、いつか講義をする機会があればいいなと思うほどです。

Bさん 僕自身、恋愛をすることへのハードルは高くないけど、ただ、自分が高学歴だと、相手にも高学歴を求めるというイメージを勝手に持たれるのはめんどくさいですね。まったくそんなことはないんです。

Cさん 確かにそれはあるかな…。でもその思いのベースには、女性に対してアピールできるところが学歴しかないと思っているからっていうのもあるかな。実際、はじめての彼女は、高学歴だったから付き合えたようなものだし。Aさんは、恋愛をこじらせてるっていうけど、結婚してたわけですよね。

Aさん その結婚もこじらせていたからっていうのはありますよ。

恋愛は、数人の女性と経験して大体わかったので飽きたなという感覚があって。だから、結婚という次のステップに行動をうつしたんです。社会学的好奇心で結婚したので、途中から、相手が好きだとかいう、自分のリアルな感情がついてこないんです。だから、結局離婚になったんですが。

Dさん なんで離婚したんですか?

Aさん 奥さんの知的怠惰が許せなくて!

女性って、身だしなみには常に意識がいくのに、どうして、考えること、興味を追求することは薄れちゃうんですかね。結婚したらどんどん惰性的になるというか…。

Dさん まさに、僕も今、それにフラストレーションがたまってます。海外赴任が決まったので、その流れに乗ってというか、流されて同棲していた彼女と結婚したんですけど…ぶっちゃけ、なんで結婚したんだろうと思ってて。

「なんで、毎日テレビばっかり見てるの?」「なんで結婚して安心しきってるの?」って…。もっと、自分の世界を広げていってほしいんですけど、今日の奥さんも昨日と同じ人なんだって思うと気持ちが萎えていきますね。少しでも成長し続けてほしい

Bさん わかります! 何が好きで何が嫌いとか、現時点の彼女の情報って、付き合って1年もしないうちにキャッチアップできるから、そこから成長がみられないと飽きちゃうというか、彼女への興味は確実に薄れますね。もし、彼女の関心がすべて自分に向けられると耐えられない。恋愛以外のことに、もっと興味を持ってほしい。

Cさん みんな厳しい! でも、言ってることも分かる(笑)。一緒に楽しむなら、知的好奇心は捨てないでほしい。とはいえ、そこを求め続けると結婚できそうにないから、諦めようかな…。

Aさん 僕は諦めましたよ。女性は、交際相手の男性にどんどん影響されていくというか、こっちにアジャストしてくれる特性がありますよね。それが、一時期は会話をしていてもつまらない原因になっていました。でも最近は、その方がコミュニケーションが円滑に行くじゃないかと思っています。恋人の話が浅くても、クリティカルシンキングが身についてなくても、イライラせずに、僕は、女性が求めている一番大事な「共感」コミュニケーションをすることができるようになりました。「うんうん、そうだね」を会話の中で連発しています。この方法を30代で気づき、恋人との喧嘩も減りました。もっと早く教えてほしかった(笑)。

Bさん 僕も彼女に対しては、わりとイエスマンなところはあるかも。ゆくゆくは結婚したい気持ちはあるけど、まだしばらくはいいかな~って感じですね。

Dさん とにかく女性の、彼氏ができて安心、結婚ができて安心というのは嫌ですね。結婚しても自立しててほしい! 悩んだりしている時は支えるけど、学ぶことをさぼらないでほしいですね。

Cさん 僕はすぐにでも結婚したいから、イエスマンに方向転換しようかな…。一刻も早くいい相手を見つけたいけど、恋愛に対して臆病なところがあるから、高学歴の男子校育ち向けに、恋愛マニュアルをまとめてほしい! 生まれ変わったら僕は、絶対共学に通いたいです(笑)