LGBTの中で、初めて素直に感情を表わせた私

​同性愛者の涙と叫び 

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目標としている自分と本当の自分の間にあるもやもや。誰でも抱えていることかもしれないけれど、今回は、そのもやもやを少しずつ払拭していったレズビアンのコスモポリタン アメリカライターの話。

いつも強い女でありたいと思っていた

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「子どものころは、ニュージャージーのイタリア系女子にありがちなオシャレのことばかり考えている子だった。声は太くて眉毛も濃くて、いつも食べこぼしをしているようなタイプで、ずいぶん早い時期から、自分は守ってあげたいようなタイプの女の子じゃないこともわかっていた。だけど、理想の自分になりたくって、歯を矯正して、フレンチネイルにして、拷問みたいな縮毛矯正に毎月4時間もかけ、日焼けをしてた。でも、こんな美容ルーティンをしていても"強い女でいる"ってことは達成できることはなかった。

これは母のせいだ。母は不屈の女性で1人で私たちを育て、週に40時間働き、マラソンをし、庭仕事や家の修理もすべて自分でやっていた。私にロック・クライミングとタイヤの換え方を教えてくれた。数々の困難にも関わらず、いつも弱さに打ち克っていた。まったくオトコらしい。そもそも祖母も「かかあ殿下」的に家を仕切るような強い女性だった。

外見をキレイにする努力は続けつつ ―結局、仲間はずれになりたくなかっただけだったのだけれど― 私は強さも磨いていった。家の裏の林で男の子たちと走り回り、木登りをし、秘密基地をつくり、小さな気味の悪い生き物を捕まえた。取っくみあいもした。セックスについてあけっぴろげに話した。身体中が傷だらけだったが、名誉の負傷だと思っていた。

私はほとんど泣かなかった。我が家のかっこいい女性たちが涙を流すのを見たことは滅多になかったから。子どものころは、男の子のことや試験結果やなにか感情的なことで友達が泣くのを見ると、いつも馬鹿みたいだと思っていたものだ。なんだか女々しいと。ラッキーなことに、私はもともと涙もろくなかった。泣きたくなるようなことが起こるとむしろ無関心になるか怒っていた。親戚のお葬式に出たとき、泣きもせずそれらしい顔をしながら、退屈しきっていたことを覚えている。中学に入る前に両親が離婚したときも、嘆くよりも姉と喜んでいたものだ。

大学に入るまで、この"スキル"は、なりたくない女性みたいにならないように、自分で獲得した成果だと思っていた。でも大人になるにつれ、‟なにかが違う"と思うようになった。実家を離れて、いろんな人たちが集まる大学のコミュニティに属し、2年生になるまでには自分がレズビアンだと自覚。そして今まで会ったことのなかった‟特別な女性たち"と親しくなっていった。彼女たちは強さと弱さをバランスよく併せ持っていて、どちらの感情にも妥協しない。人間なのだから弱さがあってもいいのだ。

こういう女性たちはみんなが同性愛者というわけではなかった。たくさんの出会いがあるLGBTコミュニティで、私はフェミニズムを学んでいった。感情を露わにする人々を見下していたのは、泣くのは弱さの象徴だと社会に押し付けられていたからで、"泣いてる女恐怖症"のイメージは植え付けられたのだとも気がつけた。私たちが暮らしているのは、女みたいだとけなされないために少年が涙をガマンするような世界で、女々しいというのは侮辱の言葉だった。

強い女性になるのに、正しい道も間違った道もないと、段々とわかってきた。LGBTのコミュニティの中では、私の女性性も、タフなところもすべて受け容れられた。私は自分の納得がいくように自然に両方の面を伸ばしていけたし、みんな私がそうすることを喜んでくれ、尊重してくれた。

20歳になったばかりのころ、彼女ができた。女性とデートするのは素晴らしかった。服を取り替えっこすることもできたし、タンポンがない! なんてこともない。アシュレーは私が初めて恋愛感情を持った自称‟傷つきやすい"女性で(このタイプの女性にその後たくさん出会うことになるのだが)、泣くことを恥ずかしいなんて思っていなかった。私はカップルの「強いほう」だというプライドがまた涌き上がってくるのを感じたこともあったけれど、そんな感情は長続きしなかった。

彼女たちとの出会っていく中で、私の大きな変化となったのが、よく泣くようになったこと。エンゲージリングのテレビCMや、動物愛護団体が寄付を募るやつなんか。それから本。私はもともと本を読むのが大好きだったけれど、いままで本を読んで泣くなんてことはなかった。それなのに大泣きして濡れたページがくっついてしまって、ヒーターで乾かしたりするようになった。こうなるともう全然感情的にならないはずの会話で、感情が刺激されたりする。ルームメートになにか食料品を買ってこようかと話していたとして、なぜだか急に悲しくなって泣き出す前に自分の部屋に駆け込んだほど。自分の涙でボートが漕げそうなくらい泣くようになった。

それから6年経って、私はまだレズビアンで、涙もろい。この変化は人間関係の影響じゃないかと思う。フェミニズムを学び、心をオープンにして泣いても、強くてクールな人間でいられると知ったせいかもしれない。いま私は何か素晴らしいものを分かち合えるのは女性とだ、ということがわかっている」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Rubicon solutions

COSMOPOLITAN US

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