アメリカでは同性愛者は市民権を徐々に得て来てはいるものの、人種やコミュニティ、地域によってまだまだ偏見が根強いそう。

「ラティーノ」と呼ばれる、ラテン系カトリックの社会の偏見は、特に根強いみたい。日本ではなじみの少ない在米のラテン系レズビアン達が、家族や友人によく言われるセリフを集めた、コスモポリタン アメリカ版の記事をピックアップ。

.「同性愛が治るよう、神様に祈るよ」

同性愛のラティーノ達には、必ずと言っていいほど敬虔な(敬虔過ぎる)クリスチャンの家族や親戚がいて、同性愛を治させようと必死に。そういう人に対しては「あなたが私を愛する人から引き離そうとする程、私はあなたから離れて行かなくてはいけないのよ」と根気強く伝え続けるしかないの。

2.「まだ運命の男性に出会ってないだけよ」

一所懸命男性を紹介しようとする人が必ず現れる。一言「止めて下さい」と釘を刺さないといけない。誰かを「紹介して」と頼んですらいない、とも念押ししなくてはいけない。

3.「私の育て方が悪かったのかしら…」

親に至っては、自分の育て方のどこが悪かったのか、子供の頃に男の子と遊ばせ過ぎずに、料理をさせておけば良かったのか、ジーンズじゃなくてドレスを着せれば良かったのか…耳にたこができる程聞かされる。だけどそんな時ははっきりと「誰のせいでもない、育て方のせいじゃない、これがありのままの私」と諭すしかないのだ。

4.「こんな美人なのに、レズなんてもったいない」

どこの国でもレズビアンにこう言う人はいるけど、ラティーノには特に多い。友達も家族も隣人も、いつもドレスを着てキレイにメイクしている私が、なぜレズビアンなのか理解できないらしい。服装や化粧の趣味とセクシュアリティは実は関係ないの。

5.「それは白人の文化でしょ?」

昔ながらのラティーノ達は、自分の古い価値観で理解不能の事があると何でも「それは白人文化だ」と言う癖がある。ベジタリアン? 「それは白人文化だ」、結婚前の女が家を出る? 「それは白人文化だ」、そしてレズビアンも当然「それは白人文化だ」というわけ。

6.「子供はどうするの? 欲しくないの?」

「赤ちゃんを産む事」は、ラティーノ達が女に期待する事の全てと言っていいの。現代社会では、昔ながらの方法じゃなくても、「今は、いろんな方法で赤ちゃんを産み育てる事ができるの」と伝えるのよ。

7.「みんなは、あなたがレズだって知ってるの?」

カミングアウトは人それぞれ。友達や家族、もしくはパートナーからどんなプレッシャーがかかっているかで、個人個人がタイミングを見計らってするものだと思うわ。

8.「教会での結婚はムリね」

ほとんどのラティーノ達は自分が洗礼を受けたり、家族が通ったり結婚式を行ったりする特定の教会があるのよ。でも、そこで結婚するかどうかは自分の判断だし、他に素敵な会場はいくらでもあるもの。そもそも結婚をしたいかどうかだって、個人の考えだと思う。

9.「親戚や家族に顔向けできない、どう話せばいいの?」

親が知った時、このリアクションが返って来るはず…これはすごく難しい問題。私が誰と付き合おうが、必ず親戚中のゴシップのネタになるのはわかってるけど、昔気質の年寄りや頭の固い親類のリアクションはやっぱり怖い。これは本人と親との間で話し合って決めるのが一番。

10.「あなたみたいな人が存在するって知らなかったわ」

私だって知らなかったわよ。だって、マスメディアはこれまで私達レズビアンをめったに取り上げなかったし、性別による役割分担を押し付ける昔ながらのラティーノの社会は、レズビアンの存在は隠し続けたのだから。

11.「わざわざ公表するべき事なの?」

ラティーノには、自分が人と違う事があったりすると、ひた隠しにして「普通のふり」をする、という習慣があるの。でも人生は自分一人のもの。自分がレズビアンである事を公表して、その上で胸を張って暮らしたいと思うならば、公表してみる価値はあると思う。

※この翻訳は抄訳です

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