ICHIKOさん(仮名)の場合(29歳、自営業、彼氏なし)

※取材を基に製作しているノンフィクションストーリーです。

〇月△☆日

5年付き合っていた彼と別れて、久々のシングルライフを謳歌中。でも、デート相手ぐらいはほしいってことで、Tinderを暇つぶしに使い始めてみた。

けっこうマッチはするものの、メッセージが届くことはあまりないんだな~と思っていたら、約1カ月前にマッチして、その後、何往復かメッセージのやりとりをしていた人から久しぶりにメッセージが届いた。

「お茶でもしませんか?」

爽やかな笑顔の持ち主だし、25歳の男性と話す機会なんてないから、と思っていたけど気になったのは、連絡がなかった2週間ぐらいの間にプロフィール写真が変わっていたこと。沖縄県出身の彼は、マンゴーを片手に満面の笑みの写真を使っていたのに、蝶ネクタイを付けて、ジャケットの胸ポケットからはハンカチーフが覗いてた。沖縄県の色がまったくなくなった写真を見て「怪しいな~」と思ったけど、その真相を確かめたくなって会ってみることに。

彼、壮介くん(25歳)が指定した渋谷の駅近にあるカフェへ行くと、先に着いていた壮介くんが上座に座ってた。このカフェを指定された時点で、店選びのセンスがないと思っていたけど、またもやマイナスポイント。まぁ、年下だし多めに見るかと席に着いて、ドリンクをオーダーしたところで、突然、「ICHIKOさんの髪の毛、すごいきれいですね」と言われた。緊張をほぐそうとしてくれたのかもしれないけど、プロフィール写真の怪しさもあってか、これは勧誘だなと、警戒心がほぼマックスに。

壮介くんからの質問に答える形で会話をしていたけど、ところどころに"褒め"を投入してくることに違和感。「えっ!? 29歳なんですか、お肌がキレイだから見えませんね」とか、「自分でビジネスしているなんてすごいですね~」とか。もうこれは、こっちをいい気持ちにさせよと思っているとしか思えないから、絶対勧誘だと確信した。

すると、私からひと通りの話を聞き出したのか、「7月〇日って空いてますか?」と言ってきた。「きた~。何かに誘われるはず」と思いつつも、「えっ⁉ なにかあるの?」と質問返し。

「僕がICHIKOさんにできることといえば、僕が感銘を受けた人の講演会に招待することだと思うんです。その人の講演会がその日にあります。一緒に行きませんか?」

「やっぱりな」と思いながらも、「へ~そうなんだね。でも、今、手帳も持っていないから、スケジュールを確認してから連絡する」と、笑顔で答えておいた。

帰り際にもう一度、「7月〇日って」と言われたから、「連絡するね~」と言って、足早にその場を離れた。

もちろん、その後、連絡なんてするわけもなく、壮介くんからも連絡はなく、終了。

たまに、プロフィールに"勧誘お断り"と、書いている人もいるけど、本当に勧誘されるんだ~。つまりは、あまりにも印象の違うプロフィール写真に変わった人は要注意!

Tinderとは......ティンダー=燃えやすい。位置情報を使ったマッチングサービスアプリ。

同じエリアでこのアプリを利用している人を結び付けてくれる新感覚の交流アプリとして多くの国で利用されている。完全無料/自分の周辺に住んでいる異性と出会える/外国人ユーザーも多い/マッチングしない限りメッセージを送れない、という特性から、日本でも女性が安心して使える。(ただし、100%安全とは言い切れないので、自己責任で使うことが大切)。

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