セックスは自分の望みと相手の望みの「ギブ&テイク」

ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ 』をネタに、笑っちゃいけないが思わず笑う【SATCセックス図鑑 】。3回目の今回は、【ミランダ・ホッブス編】をお送りします。これぞNYという感じのバリバリ弁護士ミランダは、弁の立つ理論派で合理主義。それゆえに感情に流されてズルズル…なんてことはあまりなく、どこかゲームのように、頭を使ってセックスを楽しんでいる人。ちなみにディルドの愛用者でもあります。

ミランダのセックスに対する考え方が垣間見えるのは、「(自分が)してもらいたいから(相手にも)やる」というセリフです。例えば全然望んでいないのに「お尻の穴をなめてくる男」に困惑するエピソードでは、その後に同じことを要求されて、関係が終わってしまいます。またセックスの最中に、同じベッドにいる自分を全く見ずにポルノビデオを見ている男も、ビデオを消す交渉をしたものの拒否され、そこで終わってします。彼女にとってのセックスは自分の望みと相手の望みの「ギブ&テイク」が成り立つ関係であることが大切なようです。

もちろん最初は望んでいなかったのに、ハマってしまうということもあります。「恋愛における禁句」という回で、セックス中にダーティー・トークを繰り広げる男とのセックスは、最も笑えるエピソードのひとつ。理性の羞恥心の勝るミランダは、当初は「そんな芝居がかったこと」と嫌悪するのですが、ほかの3人に軽く説得された上に、「大きい」「カタい」「すごい」など「男が喜ぶ形容詞」を教え込まれ、懐疑的ながら次のセックスで実践することに。ところが男のあまりの喜びようとセックスの盛り上がりぶりに、病みつきになってしまいます。

お仕事ファッションはシックで、プライベートがカラフルなミランダpinterest

強い私を前にして、"タジタジしない男"にハマりがち

このダーティー・トークは言ってみれば羞恥プレイです。ミランダがセックスに没頭するには、商売上身についた鉄壁の論理的思考と虚勢を打ち崩す必要があり、つまりはそんな虚勢をものともせずに踏み込んでくる男、もしくまったく意に介さない男に、ついペースを奪われてハマってしまうことが彼女もパターンです。

例えば法廷で同じ裁判で相手側の代理人を務めた弁護士のケビン。常に高圧的な男なのですが、セックスのときに命令されるとたまらなく燃えてしまうために、普段の態度を我慢しながら付き合ってしまいます。彼女が妄想するセックスのファンタジーの相手は「無礼なウェイター」であることもそれと似ています。また道端でチラシを配りながら、妙に性的な感じで「Eat Me」と言ってくるホットドッグの着ぐるみに、「セクハラだわ!」と怒っているうちに、どんどん気になりだすというエピソードも、ミランダらしくて爆笑です。

そして最終的に彼女の心の殻を打ち砕いてしまう相手、のちに結婚相手となるスティーブは、その最たるものです。子犬のような可愛げと優しさで急激に近づいてきたスティーブは、でも距離を保ちたいミランダに拒絶されればすがることもなくあっさりと去って行ってしまうために、慌てたミランダが結局は折れることになるという、なかなかのツワモノです。心のガードが堅いキャリア女子は、結局のところそういう男に弱いのかもしれません。

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