イギリス国王ジョージ5世(在位1910~1936年)の次男であるアルバート王子(コリン・ファース)は、幼いときから吃音(どもり)に悩まされていた。父の名代として大英帝国博覧会閉会式でのスピーチに立つも、失敗に終わり落胆する。「自分は次男だから、国王になるわけではない」と思いつつも吃音を克服したいアルバート。しかし父の死去後に即位した兄・エドワード8世が1年もたたないうちに退位することになり、自分が国王・ジョージ6世として即位することに。
『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』で紹介したエドワード8世の弟であるジョージ6世が主人公。思いがけず国王になってしまった彼が、妻エリザベスの大きな愛と言語療法士ライオネルの献身的なサポートで吃音を克服し、ある歴史的スピーチを成功させるまでを描いています。時はラジオ時代。第2次世界大戦の始まりと共に、国王の声を待ち望む国民の期待は理解できるものの、プライドも邪魔してしまいライオネルと衝突してしまう国王。兄とは違ってやや"野暮ったい"王様が少しずつ変化していく姿が感動を誘います。ライオネル役のジェフリー・ラッシュの飄々とした演技は秀逸!