記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がCosmopolitanに還元されることがあります。記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。
実話をベースにした映画は多いけど、観て初めて「これって…ホントの話!?」「実在の人物とは思えない…」と驚くことは多いもの。そんなリアルストーリーをベースにした映画から、破天荒さが魅力の男性をご紹介。本当に存在した人物とは信じがたいドラマに満ちた人生! そんな登場人物の生き方に、思わず胸が高鳴るはず。とはいえあなたのそばにこんな男性がいたら…ちょっと刺激が強すぎる!?(かも)。
HIV感染。特効薬を皆に…ロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)
『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013年)
1985年、ダラス。電気技師でありロデオ・カーボーイのロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)。セックス、アルコール、ドラッグ、そして賭博漬けの自堕落な生活を送っているが、あるとき自分がHIVに感染しており、余命30日と告げられる。診断を受け入れられないロンだがHIVについて真面目に調べ始め、効果が期待できる薬の存在を知り、何とか手に入れようとするもののまだ無認可薬だという。HIV特効薬を皆が手にするためにはどうしたらいいのか? ロンはたった一人で戦いを挑みはじめるのだった。1992年に『ダラス・モーニングニュース』紙に掲載された記事を基に映画化。
映画が始まると同時に、これまでの"マッチョマン・マシュー"のイメージを覆す、うす~い体に驚くはず。役作りのため17キロ以上減量し、HIV陽性の告知から絶望の淵をたどり、国の規制や製薬会社の思惑に立ち向かう主人公を演じきっている。親身になってくれる医師イブ(ジェニファー・ガーナー)やトランスジェンダーの患者仲間レイヨン(ジャレット・レト)との友情を通し、ロン自身が少しずつ変わっていく姿に感動を憶えずにはいられない。最後までカウボーイでありづけた彼の最後の雄姿は、涙で曇ってよく見えないかも。本作品で米アカデミー賞主演男優賞、助演男優賞、メイク・ヘアスタイリング賞を受賞。
予告編はこちら
FBI特別捜査官 ジョー・D・ピストーネ(ジョニー・デップ)
『フェイク』(1997年)
"ドニー・ブラスコ"という偽名を使い、NY"5大マフィア"の1つとして知られるマフィア「ボナンノ一家」に6年間も潜入捜査したFBI特別捜査官ジョー・D・ピストーネの実話を基にした作品。
1978年、FBIのおとり捜査官としてマフィア街に潜伏していたジョー(ジョニー・デップ)は、マフィアの一員"レフティー"ベンジャミン・ルッジェーロ(アル・パチーノ)と接触する機会をうかがっていた。あるときジョーの宝石鑑定の腕が功を奏し、レフティーと懇意になることに成功する。ブルックリンを舞台にマフィアのグループが縄張り争いを繰り広げる中、頭角を現すジョー。しかしレフティーとの友情が生まれたことで、次第に罪悪感にさいなまれるようになる。
FBI捜査官とマフィアという対局な2つの顔を使い分ける"実はエリート"のジョーと、うだつの上がらないマフィア・レフティーの信頼関係。暴力シーンが多い中、時折見せるジョーの戸惑いが「これが正義だから」というだけでは割り切れない、人の情の深さや奇妙さを物語る。ジョニデの"苦悩の表情"にゾクッとするしつつ、展開が読めないラストまで引き付けられるはず!
予告編はこちら(英語版)
革命家 チェ・ゲバラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)
『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2014年)
1959年のキューバ革命を成功に導いた革命家・政治家として知られるチェ・ゲバラ。彼が学生時代に南米大陸を横断したときの旅行記『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』を映画化した作品。
1952年1月、ブエノスアイレスで医大に通う24歳のエルネスト(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、年上の友人アルベルト・グラナード(ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)と一緒に、全行程1万2,000キロの南米横断の旅に出る。ポンコツバイクは何度も壊れ、立ち止まるたびに様々な人たちに出会う旅路から、南米が抱える問題や「自分に何ができるのか?」について考え始める。
革命家として、そしてなぜか「Tシャツによく描かれてる人」として(も)有名なゲバラ。勇ましい髭面ばかりが知られているので、彼にもこんなに純粋でまっすぐな青年時代があったとは映画を見るまで想像できなかった…なんて人も多いのでは? アルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビア、ベネズエラと続く旅の中で、映画は南米の自然と街並みを美しさ、そして移民と先住民族が混在した多民族・多文化大陸であることを描き出す。病気の老婆や土地を取り上げられた先住民の夫婦、そしてハンセン病の施設などで見せるエルネストの優しさと情熱のこもったまなざしに、後のチェ・ゲバラ像が重なって見える。ちょっと驚くラストシーンにも期待して!
予告編はこちら(英語版)
天才チェス・プレイヤー ボビー・フィッシャー(トビー・マクガイア)
『完全なるチェックメイト』(2014年)
天才チェス・プレイヤーとして知られるボビー・フィッシャーの数奇な人生を描いた伝記的作品。
1972年、チェス世界王者であるソビエト出身のボリス・スパスキーとの対戦のためにアイスランドの首都レイキャビックにやってきた天才チェス・プレイヤーのボビー(トビー・マクガイア)。米ソ冷戦次代のさなか、対局の行方を世界が固唾を飲んで見守っていた。しかしボビーは2局目を棄権し、大きなニュースとなっていた…。
チェス・プレイヤーと言えば「ボビー・フィッシャー」という名が上がるほど有名な存在(言い換えれば、よほどのチェス好きでなければ他のプレイヤーは知らない)。アメリカとソ連が緊迫した関係が続いていた当時、ボビーとスパスキーの対戦は"盤上の第3次世界大戦"と言われたほど。ちょっとした仕草や歩き方だけで、天才ゆえの危うさを表現するトビーの演技も素晴らしく、物語にグイグイ引き込まれる。映画には出てこないものの、晩年日本との関わりも深かったボビー。最後まで破天荒な生き方を貫いた彼が"最後にたどり着いた場所"とは? 意外だけどしっくりくる、ドラマのような顛末を楽しんで!
予告編はこちら
株ブローカー ジョーダン・ベルフォード(レオナルド・ディカプリオ)
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013年)
"ウォール街の狼"と呼ばれた株ブローカー、ジョーダン・ベルフォードの回想録『ウォール街狂乱日記 ― 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を映画化。
大手証券会社に入社したものの、トレーダーデビューの日に「ブラックマンデー」が勃発し、会社があえなく倒産してしまったジョーダン(レオナルド・ディカプリオ)。仕方なく小さな証券会社を起こしたところ、彼が持つ最大の武器"話術"を味方に投資詐欺とマネーロンダリングで大儲け。パーティ三昧の派手な生活を謳歌しはじめた彼だったが、FBIはそんな彼の動きに注目していた…。
畳みかけるようなディカプリオのセリフさばきがスゴイ! 圧巻なのは社内でのスピーチシーン。「これだけのトーク術があれば、何したって生き残れるかも…」と思わず納得してしまう場面なのだが、人を引きつけ、かつ高揚させるトークを圧倒的な演技力でやりとげているレオ様に感服せずにはいられない! コミカルかつテンポよく話は進むものの、人生が転がり落ちる後半以降、誰しもが「人生って…」と考えてしまうはず。スコセッシ監督ならではのウィットに富んだラストシーンも秀逸。
予告編はこちら
大道芸人 フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)
『ザ・ウォーク』(2015年)
1974年、まだ完成したばかりだったワールドトレードセンターのツインタワーで綱渡りをした大道芸人フィリップ・プティの実話を基に、ロバート・ゼメキス監督が映像化した作品。
子ども時代に綱渡りに魅せられ、大道芸人になったフィリップ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。パリを拠点にさまざまな場所で無許可で綱渡りを披露しては、警察に捕まりそうになる日々を送っていた。そんなある日、完成間近のツインタワーの写真を目にし、「ここで綱渡りをしたい!」という野望を抱く。
当時世界最高層だった、地上110階にそびえるツインタワービル。そこに縄を渡して綱渡りする…なんて想像しただけでも頭がクラクラするけれど、最新のVFX(Visual Effects、視覚効果)技術を使い、映画を見ているだけで高さ411メートルの場所で綱渡りをしているような臨場感が味わえるのもこの作品の醍醐味。加え、突拍子もない夢を実現しようと奔走する、ジョセフ演じる主人公の飄々としたキャラクターも魅力的♡ 彼の夢を何とか叶えようと結束する仲間たち1人1人の熱い思いも胸に沁み、思わずホロリとしてしまう。
予告編はこちら
Apple社共同創立者、元CEO スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)
『スティーブ・ジョブズ』(2015年)
言わずと知れた米Apple社の共同創立者のひとりであり、元CEOであるスティーブ・ジョブズ。彼の伝記『スティーブ・ジョブズ』(ウォルター・アイザックソン著)を映画化した作品。
1984年、マッキントッシュの発表会40分前。起動と同時に「ハロー」と言ういうはずのマッキントッシュだが、なぜか音声が出ない。マーケティング担当のジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)は「音声ソフトなしでやろう」とスティーブ(マイケル・ファスベンダー)を説得するが、彼は「ハローと言わないなら、発表は中止だ」とこだわり続ける。苛立ちの中、元恋人のクリスアン(キャサリン・ウォーターストン)が娘リサを連れて会いきていた。
原作は彼の生い立ちにかなり踏み込んだものだが、映画ではジョブズが行った3回の"伝説のプレゼン"直前の数十分のみを切り取り、プレゼンシーンそのものは描かないという斬新な手法が取られている。1984年「マッキントッシュ」、1988年Apple社解雇後に立ち上げた「NeXT Cube」、1998年「iMac」―3つの発表会はいずれもジョブズの人生だけでなく世界にも衝撃を与えた"事件"だったけれど、そこに彼の父としての顔を重ね、人間ジョブズの姿を浮き彫りにしている。ダニー・ボイルの粋な演出、脇を固める俳優陣の名演、そして音楽効果も相まってプレゼンの場にいるような高揚感も楽しめる。
予告編はこちら