プロのダンサーである29歳のデミータ・ホプキンス=グリーンさんがダンスを始めたのは4歳のとき。それ以来、ジャズダンス、バレエ、ヒップホップ、タップダンス、アイリッシュダンスなどを学び、アルヴィン・エイリー・ダンスカンパニーで8年契約を結ぶまでにキャリアを積み上げたのだそう。そんな彼女をカリスマフォトグラファーのジョーダン・マッター『Dancers After Dark』という写真集プロジェクトのモデルとして起用。このプロジェクトはネットを介して世界中で話題を呼ぶことに。

ニューヨークの5番街で裸になることを、彼女はどのように決意したのか。デミータさんが撮影当時を振り返って語った内容をコスモポリタン アメリカ版からお届けします。

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――裸でのポージングは今回が初めてですが、やろうと思ったきっかけは?

出張三昧のアルヴィン・エイリーから退団しようと思っていた矢先にこの話が舞い込んできました。ジョーダン・マッターが掲げた「飛んでしまえば、安全ネットが現れる(思い切って行動すれば、見えなかったものが見えてくる、の意)」というコンセプトに共感したのです。私も勇気を出して飛び出せば、仕事に対してもっと勇敢かつ大胆に立ち向かえるだろうと思ったのです。

とは言え、内向的な性格なので裸でポージングすることには躊躇しましたが、アルヴィン・エイリーのダンサーたちがジョーダンのプロジェクトへの参加を決め、撮影を手伝うために現場に行ったんです。堂々とポーズを取り、自然体でいる彼らを見て自分もモデルを務めることにしました。ダンスは自分の体を使うアート。すべてをさらけ出すダンサーを見て、自分にも勇気が湧いてきたんです。ちなみに、1回目の撮影はパリで1人のダンサーとバラの花を片手に写真を撮ったのですが、写真集には掲載されませんでした。

その数カ月後、ジョーダンから連絡があり、もう1度モデルを務めることになりました。5番街のアップルストアの近くにあるホテルの前で撮影されたショットはこの写真集に収められています。

――完全に素っ裸だったのですか?

はい。ジョーダンに対しては何の制約も伝えませんでしたが、ポーズは自分で決めさせてくれたので、大事な部分を隠せるようなポーズでジャンプしました。

――公共の場でのヌード撮影は、どのように行われるのですか?

移動時はちゃんと服とロングコートを着用していました。場所が決まったら照明の準備を整えたり、ポーズを決めたりしてから撮影するんです。ニューヨークでの1枚は、ホテルから出てすぐの場所で撮ったものです。ドアマンがホテルの中で服を脱ぐことを許可してくれたので、裸にブーツとコートだけを身に着けて外に出て、ジョーダンの準備ができたときに撮影を敢行しました。寒かったので30秒内にできるだけ彼に多くの写真を撮ってもらい、ホテルにダッシュで戻ってコートを羽織るということを繰り返しました。このビデオは3回ほどトライして撮影されたものです。

――裸で写真を撮られる気分はどうでしたか? 人目が気になったり、恥ずかしいと思いましたか?

公共の場で裸になる直前はアドレナリンが吹き出す感じでした。違法であることは十分承知していましたが、夜遅く、都会の街角に立った瞬間には魔法のような魅力がありました。

ジョーダンもスタッフもプロフェッショナルなので、撮影中はリラックスした気持ちで過ごせました。もちろん、道行く人に裸の自分を見られることは恥ずかしかったです。とはいえ、自分の体に対してネガティブには思っていませんでした。

――撮影中、見知らぬ人から驚くようなリアクションをされましたか?

ニューヨークで初めて行った撮影は1月の夜で、大吹雪の直前だったので人気はありませんでした。数人が立ち止まったり、指を指されたことがあった程度です。パリでの撮影ではダンサーのグループに瓶を投げた人がいたと聞きましたが、私の場合はあくまで美しい芸術として見てもらえたと思っています。ニューヨークのホテルのドアマンは私に手袋を貸してくれました。

――裸での撮影に先立って、普段の運動や食事を変えましたか?

撮影日の前夜、「アイスクリームをこんなに食べちゃいけないわ!」と思った記憶はありますが…でも、普段のルーティンは変えませんでした。カンパニーに所属していた当時は1日に7~8時間常に体を動かしていましたし、撮影日はダンスシーズンのピーク時の直後だったので、体型は万全でした。

――写真を見て、自分の体にどんな感想を持ちましたか?

初めて見たときは、自分を誇りに思いました。写真の完成度とそれが放つエネルギーに満足しました。私の顔を見ればわかると思います。撮影は本当に楽しかったです。

――あなたの友人やご家族にヌード写真を見られることは心配でしたか?

夫にこのプロジェクトの話をしたとき、彼は応援してくれました。どんな反応をされるかわからなかったので、母親と叔父には写真集が出版される1週間前に伝えました。幸い、2人とも喜んでくれました。それどころか、叔父は私の写真をネットでシェアしていいかとまで聞いてきました。いろいろな人から自分の勇気を讃えられたことが嬉しかったです。

――いずれまた、ヌード撮影に挑戦しようと思いますか?

あえてヌードで何かしなくてはいけない、とは思っていません。定期的にするようなことではないと思います。でも、やりたいプロジェクトが浮上すれば、ぜひ参加したいです。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Rubicon Solutions, Inc

COSMOPOLITAN US