2009年の映画『プレシャス』で、貧困地区で性的・身体的虐待を受けながら生き抜く少女を演じ、新人ながら鮮烈な印象を残した女優ガボレイ・シディベ。
その後、大きな体をチャームポイントにしてTVや映画を中心に活躍する彼女が、先日自伝『This Is Just My Face: Try Not to Stare(私の顔が何か?ジロジロ見ないで/原題)』を出版。コスモポリタン アメリカ版では、この本の中から12のフレーズをピックアップしました。
子供時代の心の傷や、鬱との闘いなど、かなりディープな内容が盛り込まれている一冊のようだけど、同時に一歩引いて自分を見る視点や、ウィットも忘れないガボレイ。時に堂々と、また時にもがき苦しみながら、明るくたくましく生きる彼女の魅力を再発見できる、大胆発言集をお届けします。
1.私はどんなサイズだってイケてる
「痩せようと思えば痩せられる。これは事実。だけど私はどんな体型だろうと、イケてるのよ。私は頭がいい。私は面白い。私には才能がある。私は美しい。私は黒人。私は太っている。そして時にはビッチにもなるわ」
2.美は自身の根っこから生まれるもの
「私自身も、私の髪も、今までいろいろな困難を克服してきたわ。この戦いはまだまだ続くけど、美は根っこから生まれるもの。私は黒人の髪は美しいんだって気づいたの。ロング、ウェーブ、ボブ、アシンメトリー、編み込み、ドレッド、アフロ…なんだって可能なのよ。色も、質感も、いろいろ試せるわ。黒人女性の髪に不可能はないのよ」
3.皮肉専用のフォントが欲しい
「文章にすると皮肉が伝わりづらいから嫌。皮肉専用のフォントがあれば、(冗談の通じない人に)『これは皮肉なんですよ』って一目でわからせることができるのに」
4.ツイッターが嫌い、でも好き
「ツイッターなんか最悪だわ。ツイッターなんか嫌い。でも…ツイッターが大好き。ツイッターがあるから1日を乗り切れるの。だけど、同時にじわじわ精神を蝕んでもいるのよね」
5.世界中のみんなが同じユーモアのセンスを持っているわけじゃない
「世の中の人全員が私と同じユーモア感覚を持っているわけじゃない。世界はこうして回ってる。人はそれぞれ違うから。世界中のみんなが全員同じだったら、馴れ合いばかりで時間を無駄にして、全く物事が先には進まないものね」
6.私の世界は小さくて虹色
「私な年柄年中、ツイッターで他人をブロックしてるの。私はイチゴのように小さくて、虹色な世界が好きなのよ。少なくともツイッターでだけは、ネガティブなコメントや、争いや、人生のあり方の押し付けをブロックできるでしょう? 私は人生の暗雲はとことん排除するわ。目に入るツイートは賢く選びたいの」
7.時には自分に腹が立つ
「私は時に自分自身に腹を立てるの。私の体に腹が立つのよ…この体そのものが悲劇に思えるの。でも私はこの考えを変えようと思って努力している。これは私の体。一生この体と共に生きて行く。何度も失敗して、何万回と同じ思いが繰り返し襲ってくるけどね」
8.私は"男の子"が好き
「私は"男の子"に夢中になる体質なの。私のママは彼らをいつだって"男"って呼んでるけど、正直この呼び方はまだ私には大人すぎるのよ。でも誤解しないように断っておくと、私の好きな"男の子"っていうのは、25歳以上の男性のことよ」
9.金曜の夜は私が好きなことをする時間
「私は金曜日の夜、大抵友達と会っているの。それか書き物をしているわ。重要なのは、私の金曜の夜は、私が好きなことをする時間だってこと。恋人や夫がいたら、金曜の夜は彼らに合わせなきゃいけなくなるでしょう? 正直まだそれを望んではいないわね」
10.デートの意味がわからない
「はっきりと公表しておくわね。私にはデートの意味がわからないわ」
11.自分で自分の人生を踏み出さなければいけない
「一体何人の心理学者が、哀れな小さな女の子に『あなたは世の中が思っているよりもずっと可能性を持ってるんだ』って説いたかしら。でも、それで解決するケースはほとんどなかったわ。哀れな小さな女の子は、自分で自分を説得して、自分の足で人生を踏み出すしかないのよ」
12.私は私が美しいと信じてる
「私が『私は美しい』と宣言する時。私はみんなに『勇気がある!』って拍手してもらいたくて言ってるんじゃない。誰かに『自信があるのね』って言ってもらいたいからでもない。エゴで言っているのでもなければ、自分を守るために言ってるのでもない。私に近い容姿の人たちが他の人たちより優れている、と言いたいわけでもない。私が『私は美しい』と言う時、私はそれが真実だと信じているから言うの。私が私の体の、すべての部分が美しいと信じられる時に言うのよ」
※この翻訳は抄訳です。
Translation:山下 英子