2009年に火蓋を切ったテイラー・スウィフトとカニエ・ウェストのバトル。一時休戦していたものの、コスモポリタン アメリカ版によると、最近またバトルが再燃したらしい。
せっかくなので(?)、ここでテイラーVSカニエの長きにわたる戦いの歴史を振り返ってみよう。
その1:酔ったカニエがテイラーのスピーチを中断し、"カニエる"
ことの始まりは2009年9月13日、MTVが主催するVMA(ビデオ・ミュージック・アワード)でテイラーがビヨンセ他5名を破り、最優秀女性ビデオ賞を受賞したことだった。
テイラーの受賞スピーチ中に突然、ラッパーのカニエ・ウェストがステージへ上がり、マイクを奪取。そして、こんなことを言い放った。
「テイラーおめでとう、最後までスピーチさせてあげるよ。でもビヨンセのビデオは史上最高の作品だった! 史上最高のな!」
カントリー歌手として初めてVMAを受賞したテイラーは、呆然と立ち尽くしたまま。ビヨンセのまんざらでもない表情も印象的?
♪テイラー・スウィフト:「You Belong With Me」
[youtube ]https://www.youtube.com/watch?v=VuNIsY6JdUw&feature=youtu.be[/youtube]♪ビヨンセ:「Single Ladies 」
[youtube ]https://www.youtube.com/watch?v=4m1EFMoRFvY&feature=youtu.be[/youtube]そのときのテイラーの心の中は、こんな感じだったらしい。
「信じられない! 受賞した! →最高! →つまずかないようにしなきゃ→ファンに感謝の気持ちを伝えられる、嬉しい→Oh! カニエ・ウェストがきた→髪切ったのね→ここで何してるの?→ひどい→ファンにお礼が言えない…」
その後カニエは"一応"謝罪。
そしてネットで"pull a Kanye"(カニエる)というフレーズが誕生。意味はカニエのように、"人の邪魔をして発言すること"。
その2:2010年、テイラーは最年少(20歳)でグラミー賞「年間最優秀アルバム賞」を受賞
その3:テイラーが曲「イノセント」でカニエを許し、カニエは自分のバカさ加減を「ランナウェイ」で表した
テイラーは2010年のVMAで、「あなたはまだ成長している」「あなたはまだイノセントなのよ」といった歌詞を含む同曲を披露し、カニエを許す意思を表明。また、カニエも「君はバカな俺にずっと耐えてきてくれた」という歌詞を含む曲を歌い上げた。
その4:2009年のVMAのことを聞かれ飽きたのか、カニエが言い訳を始める
テイラーが「年間最優秀アルバム賞」を受賞すべきではなかったとも発言。あの謝罪は嘘だったの…?
その5:2015年のグラミー賞でカニエが改めてテイラーに直接謝罪、が…
歌手ベックが受賞スピーチのためステージに上がると、カニエがまたステージに…。すぐにステージを下りたが、その後のインタビューで「ビヨンセが受賞すべきだった!」と発言。
その6:2016年のVMAでテイラーとカニエが例の出来事を再現
テイラーがプレゼンターとなりカニエの受賞を祝して、こう発言。
「カニエおめでとう、最後までスピーチさせてあげるよ。カニエのキャリアは史上最高のキャリアね!」
カニエはこのとき、2020年の大統領選挙に出馬するとも発表。
その7:が、カニエがまたテイラーをディスる
カニエが2月にリリースした新曲「フェイマス」でテイラーのことをディスったことにより、再びバトルが勃発。
歌詞はこんな感じ:
「俺とテイラーはまだセックスする可能性があると思う/なぜかって?/俺があのビッチを有名にしてやったからだ/そうだ俺があのビッチを有名にしてやった」
そしてツイッターで言い訳を開始。
「俺はテイラーをディスってない、今までに1度もディスったことなんかない」
「まず1つ目に、俺はアーティストだ。アーティストとして気持ちを表現するだけ。(歌詞の)検閲なしで」
「2つ目に、妻にも反対されなかった」
「3つ目に、1時間テイラーと電話で話した。歌詞に異議はないと言ってたし、おもしろがっていた」
「4つ目に、ヒップホップでいう"ビッチ"は"ニガー"のように、親しみを込めた呼び名である」
「5つ目に、これは俺のアイデアではない。テイラーが考えたんだ」
「彼女が共通の友人と食事をしていて(そいつの名は伏せる)、ヤツに言った」
「私はカニエのことを怒れないの、だって彼が私を有名にしたから!#事実」
「6つ目に、本物のアートを悪者扱いするな。アートに妥協はするな」
「だから今の音楽は中身がない。DMX(アメリカのラッパー)のような音楽が懐かしい」
「7つ目に、そんな音楽をもう一度取り戻すため、俺は力になりたい」
「8つ目に、奴らは俺たちをカネとイメージでコントロールし、芸術をダメにしている」
「でも*マディソン・スクエア・ガーデンに来たら分かる、俺らを止めることはできない」
(*ニューヨークにあるアリーナ。カニエがデザインしたスニーカーと新作アルバムの発表を行った場所)
その8:テイラー側が反撃
カニエのツイッターを受け、テイラーの広報担当者が『ニューヨーク・タイムズ』誌の記者を通して発表した内容がこちら。
「カニエは許可を求めてきたのではなく、テイラーにツイッター上で『フェイマス』の宣伝を頼んできました。彼女は拒否し、さらにアンチ女性的なメッセージの強い歌のリリースについて警告しました。テイラーは実際の歌詞が『ビッチを有名にした』だとは知りませんでした」
さらにテイラーの弟も反撃。
「早めの大掃除をスタート。また始まったよ」
弟のオースティンが動画でゴミ箱に捨てているスニーカーは、カニエがプロデュースしたYeezy。
他にもモデルのジジ・ハディッドや女優ジェイミー・キングがテイラーをサポートしている。
その9:2016年2月のグラミー賞でテイラーがカニエにチクリ(?)
「年間最優秀アルバム賞」を受賞した際のスピーチで、「女性たちへ。世の中にはあなたの成功を邪魔する上、自分の手柄にしようとする人が出てくるでしょう。でもそのような人に惑わされず、仕事に集中していれば、自分の力とあなたを愛して応援してくれている人々のおかげで今があると気づく。それが一番幸せな瞬間です」とコメント。
いつになったらこの2人の戦いは収束するのでしょうか…?
※この翻訳は、抄訳です。