2016年2月25日(現地時間)に開催された、イギリス最大の音楽賞、ブリット・アワード。しかし開催の前に、そのノミネートの選考方法について、歌手のリリー・アレンが激怒していたらしい。

コスモポリタン イギリス版によると、ノミネートが発表された直後、<ガーディアン>誌のウェブサイトに掲載された「スケプタやストームジー、レディ・リーシャーら黒人アーティストたちが大活躍した年だったのに、一切ノミネートされなかった」という記事を目にしたというリリー。彼女はFacebookで怒りを露わにし、"業界のお偉いさんども"を辛辣に批判した。

「アワードの選考委員は1,000人の音楽業界人で構成されている。問題は、彼らが音楽のことではなく、自分たちのことしか考えてないってこと。自分たちの息のかかったレーベルのアーティストにしか投票しない。そうしないことには、自分たちの得にならないからね。全部カネカネカネ、なのよ。業界の連中やメジャーレーベルの人間は、ノミネートのことになるとアーティストのことなんてこれっぽっちも考えてないし、真っ当に評価する気なんて最初からないんだと思う。アーティストこそがその時代や、スタッフたちを代弁する存在なのに」

「スケプタやストームジーはメジャーレーベルと契約していないインディペンデントなアーティストよ。彼らに票を入れて得するお偉いさんなんていると思う? いないでしょ。音楽業界の力を借りず、自分たちで音楽活動を繰り広げている彼らの存在は、むしろ業界にとって脅威でしかないのよ。彼らがもし受賞したとしたら、スピーチで名前をあげて謝辞を捧げる相手に"業界のお偉いさん"なんて1人もいないじゃない。そのスピーチは業界の誰のエゴも虚栄心も満たすことはないでしょうね」

「じゃあ、"業界のお偉いさん"のテーブルに同席する"売春婦"たちはどんな連中なのかしら」

「"業界"の人間がインディーズ・アーティストのノミネートから得られるものなんて何もない。逆にアーティスト側が手にできるものは計り知れないわ」

そして最後にバッサリと締めくくった。

「今回のことは、個人的な利益のためだけにアーティストを押さえ込んだり、無視したりする音楽業界人たちの、典型的ないい例。そんなのは文化でもなんでもないわ。ただのタチの悪いエセ宗教よ」

尖った音楽性と、歯に衣着せぬ発言で知られるリリーならではの斬り方に、多くの音楽ファンが賛同しているもよう。"イギリスのグラミー賞"にもあたる権威ある賞なのに、彼女の言うような腐敗が続くのだとしたら、とても残念なこと。

リリーのように勇気をもって声を上げる人たちの存在により、こうした業界の"悪しき習慣"が変わっていくことを願うばかり。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

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